155話 由美とさちこのステータス
由美視点です
午後の授業を受けながら
わたしはこのあとのことを考えていて
武器をどうするか迷っていた
さちこちゃんは運動もそつなくこなしてる感じだし
きっと前衛なんだろうなと思うけど
わたしは…これと言って得意なものもない
「うーん…」
悩んでいるとさちこちゃんが隣から念話で話しかけてきた
「なにか悩んでるの?」
「うん 武器 どうしようって」
「武器かぁ ガ○ダムのようにファ○ネ○飛ばしまくるんでしょ?」
「幸正くんたちはそんな感じみたい」
「基本的には…その戦い方になるんじゃない?」
「うん そうかも 接近戦より安全だもんね」
「でしょ 幸正くんなんでもありなんだよね?」
「そうだね 何でもありの能力みたい」
「それなら…攻撃力アップ、防御力アップ、素早さアップ
その逆のデバフ効果 他には治療魔法や
敵の弱点を見破るスキル等々 サポーター要員の
武器を貰うとかどう?」
「あ…それならわたしはサポートに徹してしまえばいいよね」
「うん それでいきましょ」
「ありがと さちこちゃんの方は?」
「わたし? 剣道もやっていたし…それなりに運動神経はあるから
剣を使いたいな もちろん…ファ○ネ○も腰に装備つけておきたいかな」
「やっぱり…ニュ○タ○プには憧れるよね」
「うん」
こんな念話をしながら授業を受けて放課後になる
わたしたちは一度、わたしの家に行き制服を脱いでアイテムボックスに仕舞い込み
動きやすい服装になってからさちこちゃんと一緒にゲートをくぐる
「ただいま」
「おじゃまします」
ゲートをくぐり挨拶をすると
幸正くん みほちゃん みくちゃん めいちゃんが待っていて
わたしたちに挨拶を返してくれた
「「「「おかえりなさい」」」」
「それで…おねえちゃん達 更衣室出して」
「「うん 変身するね」」
わたしたちは昨日貰った更衣室をとりだして中に入り衣装チェンジを念じる
わたしは予定通り学校のチアユニをイメージする
上が白で胸から下が青 黄色のラインもある
ただし胸に学校名を刺繍されてないタイプに変更する
下は青のスカートで所々に白が入っている
更衣室にはちゃんと鏡も備わっているようで
変身後の自分の姿を確認出来ていた
メガネっ娘だけど…顔もそこそこ可愛い方だと自分でも思ってる方だから
自分のチア姿をみてまんざらでなかった
変身を終えて更衣室から出ると
美穂ちゃん達が一斉に声を上げる
「「「わぁ…かわいい」」」
「あ、ありがと」
ちょっと照れてしまう
横を見るとさちこちゃんも更衣室から出てきたところだった
「さちこちゃん その姿?」
さちこちゃんをみると予想していたものとは違っていた
下はスカートだがライトアーマーを装備している感じの姿になっていて
簡単に言えば聖○士○矢の女聖○士のような聖衣になっていた
それを見た幸正くんは懐かしそうに口を開く
「あー…聖○士!!!」
「うん さすがだね わかっちゃうね」
「好きな漫画だったもん」
「そうなんだね」
「おねえちゃんはチアガール かわいい」
「ありがと」
かわいいって言う幸正くんを
隣で睨んでくるみほちゃんも微笑ましい
「みほちゃん また怒る」
「ふんっ」
「そ、それで…おねえちゃん達 まずはステータス確認から」
幸正くんが怒っているみほちゃんを
気にしながらステータスの話にかえる
わたしたちはステータス表示を念じると
空中にウインドウが展開されてステータスが表示されてきた
椛沢由美 女 16歳
レベル 1
HP 15/15 MP 20/20
力 2
体力 3
素早さ 2
器用さ 2
知力 4
精神 8
運 15
まず、わたしのほうからステータスを見て行くことになり
みんなでわたしのステータスを眺めている
「なんていうか…知力と精神は高いよね」
みほちゃんが感想を言う
「運も高めですね」
「うん」
みくちゃんとめいちゃんが運を見て言う
「後衛よりになるかな おねえちゃん」
「うん 予想はしていたけど…力とか全くないね」
「予想どおりでよかったのでは ゆみちゃん」
「うん 幸正くん 武器だけど一つは…こういうのが欲しい」
わたしは幸正くんに学校でさちこちゃんと考えていた事を話す
「わかりました」
エールバトン 攻撃力1000
支援魔法 妨害魔法 治療魔法 弱点看破
チート攻撃無効 即死無効
「こんな感じですか?」
幸正くんがチアリーディング部が使うようなバトンを作り出して
わたしに手渡してくれる
「支援 妨害 治療 弱点看破…考えていたものは
全部つけてくれてるのね」
「うん 治療は…みほちゃんとみくちゃんの聖魔法にも
あてはまるものがあると思うけど」
それを聞いたみほちゃんたちは驚いてます
「わたしたちって回復魔法も使えたの?」
「今まで必要としてなかったから気がつきませんでした」
「聖属性なんだし回復系も普通にあると思うよ
とくにみくちゃんは」
「言われてみれば…そうですね」
「それから はい これ さちこおねえちゃんも」
幸正くんがわたしたちふたりにもう一つ手渡してきました
ニードルビット5本 魔力操作 自属性強化
ピックホルダー 自動修復 自動HP回復 自動MP回復
すると…さちこちゃんが
「ファ○ネ○だね?」
「うん そう さちこおねえちゃんとおねえちゃんなら
こちらの世界の人間より想像力はあるでしょうし
操作さえ慣れれば」
「確かに 漫画とか読んでいるから…わたしたち」
「だね これは太ももにつけるタイプかな」
わたしたちは自分の太ももにホルダーを取り付ける
「さて、次はわたしの番だね」
桜木さちこ 女 15歳
レベル 1
HP 25/25 MP 15/15
力 7
体力 5
素早さ 6
器用さ 4
知力 3
精神 3
運 3
スキル 剣術
「さちこさんは剣術あるの?」
みほちゃんがスキルのところを見て呟く
「わたし 剣道やっていたから」
「そうなのですね」
「と言うことは…さちこおねえちゃんは剣?」
「うん 剣をお願いしたいかな 両手剣より片手剣がいいかな」
「軽い方が良いよね?」
「そうだね 軽くて扱いやすい感じの」
さちこちゃんがそう指定すると
幸正くんは作り出していきます
SAKURA 攻撃力9500 魔法剣 剣術・剣技増強
チート攻撃無効 即死無効
見た感じ刀身が薄いピンク色で柄の部分が桜の花びらの形をしていた
「幸正くん もしかして…わたしの苗字にあわせた?」
「うん 桜木だから桜をイメージしたものにしたけど
だめだった?」
「ううん うれしい ありがとう 魔法剣…は
魔法を刀身に重ねることを前提にしていたりする?」
「そうなるね おねえちゃん達 4属性魔法を
まだスキルには表示されてないけど」
「「そうだね」」
武器も貰ったことなので準備も完了というわけで
幸正くん達はわたしたちの手を握ると
60階層へ瞬間移動しました
辺りを見ると金属の壁になっていて近未来を連想させられる作りでした
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