150話 今日の報告
ゆかり妃殿下視点です
いつも通りに、夕ご飯の席に着いて
わたくしはお義父様たちへ報告を行うわけですが
その前に侍女達にカレーを配らせてます
準備が終わると説明にうつります
「ゆかりよ 今日はどのようなことを見てきたのか」
「はい 日本の洋服店で3時間ほど過ごしてました」
「「3時間…」」
男性にとっては理解出来ないことでしょうから
お義父様と夫の呟きは無視することにします
「店内がかなり広く服の種類ごとにわけられており
買いやすいようになっておりました」
わたくしは説明をしながら
録画撮影をした店内様子をウインドウを開いて
みえるように空中展開させます
「なるほど こんな広い店なのか…」
「どこに何があるか 天井につるされている看板を
目印としてわかるようになっております」
「ふむ 買いものする側への配慮も万全だな」
「そして折り畳んで重ねている場所もあれば
ハンガーを使って並べられている場所もあります」
「ハンガーとは?」
お義父様が聞き慣れない単語に反応しました
わたくしはハンガーを撮影した部分を表示させて説明します
「なるほど…」
「品揃えも豊富でして価格も安く設定されているみたいです」
「安いものが多いのは理由があるのか?」
「この店は金持ち相手の店ではなく
一般人相手の店になってました」
「そうか となると…金持ちには金持ち用の店もあると?」
「そのようですね 幸正自身 平民意識がつよいですし
金持ちが行くようなお店はまず行きたがらないのでは」
「確かに あやつなら そうだろう」
店の様子などを色々見せていき
一段落したあと話を変えます
「次に由美さんに関してです」
「幸正が助けた女の子か なにかあったのか」
「いいえ 彼女自身はとくになにもないですが
彼女の友達がわたくしたちと関わりました」
わたくしがそう言うと、それぞれ顔をひきつってます
「幸正が巻き込んだのか?」
「厳密には由美さんが友達に話したのでしょう」
「そうか…それで」
「はい その友達の方 桜木さちこさんという方ですが
彼女の家が旅館でして年末に日本旅行の予約をしてきました」
「む?」
お義父様が反応します
「予約だと 代金はどうするのだ?」
「はい 桜木さんの両親とも相談して
幸正達が狩ったゴールドゴーレムの金を換金して貰うことになりました」
「そうか…」
「相手方に手数料と日本の税金分の金額も渡すかたちでの
日本円換金です」
「なるほど 半分を相手に渡すという感じだろうか」
「何割になるかはわかりません
まぁ、わたくしたちはゴールドゴーレム狩りまくれば
いくらでも金はとれますし…相手にメリットがあるなら
その方が頼みやすいでしょう」
そこで未来が口を挟んでゴールドゴーレムを
狩りまくればいくらでもとれると言ってきます
確かにその通りですが
未来も狩ることを前提に話を進めるのも
親としてはなんとも言えない気持ちになります
お義父様との話をおるのもなんなので黙ってますが…
「そうじゃな そうなると代金は…そこから引いてくれるというかたちか」
「おそらく そうなると思います」
「わかった 日程は?」
「はい 12月27日~30日を予約しましたので
侍女、護衛もふくめて50人ほど予約伝えておきました」
「わかった 雅仁 美穂子もその日程のスケジュールは空白に」
「「はい」」
ゴーレムを狩ると言う件だけ
未来が口を挟みましたがそれのあとはわたくしが
お義父様との会話を進めました
「さて、目の前にある これは?」
お義父様が目の前におかれている
カレーを指さしながら問いかけてきました
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