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147話 洋服店で

2025/06/09 幸正のセリフで

転生先を月宮に頼んだととられるセリフだったので

変更しました

店の隅におかれている長椅子に腰掛けながら

みんなの買いものを待っているのだが

念話などで美穂と未来に色々選ばせられていた


「ゆきくん これとこれ どっちがいい?」

「みほちゃんはピンクのイメージ強いから…そっち」

「わかった」

「ゆきくん こちらのブラウスとそちらのワンピースでどっちが好きです?」

「どちらも紺色なんだね」

「はい」

「ブラウス買うならスカートも」

「そうですね スカートも紺色にしようと思います」

「お金はへいき?」

「はい 予算低めにしておきますし」

「どっちもかえるならどっちも」

「そうしますね」


こんなやりとりをして待っていると

ミアさんがやってきて


「悠 カレー屋さん行ってきますね」

「うん 人数分?」

「はい その方がいいと思いますし」

「ミアさん いろいろありがとう」

「いえいえ 悠はどうします?」

「ぼくは…中辛で」

「わかったわ 量は?」

「普通で」

「はい 行ってくるね」


ミアさんはその場から瞬間移動していなくなる

時計を見ると3時半ぐらいになりそうだった

そんな中で念話が入る


「幸正くん 今どこにいます?」


桜木さんからだった

俺はこの店の座標などを桜木さんに送りつつ


「し○○らにいます」

「りょうかい」


数秒後に桜木さんが目の前に現れる


「ほんと 便利だよね いろいろ」

「使いこなしてますね もう」

「うん 午後の授業中も椛沢さんと色々遊んでたわ」

「おねえちゃんはバイト?」

「そうだね 移動も楽になっただろうから」

「桜木さんはなにもしないの? 部活」

「帰宅部」


桜木さんは笑いながら答える


「幸正くん わたしのこともおねえちゃん呼びしていいんだよ?」

「えっ?」

「他人行儀の呼び方は…」

「おねえちゃん相手にも椛沢さん呼びしているよね?」

「あー うん 出来たら 名前呼びしたいなぁって

 思うけど今日はやめとこうと」

「おねえちゃん 入学してからどんな感じだったの?」


俺がそう尋ねると

桜木さんは真剣になり少し影を落としつつ


「あの子 まったくまわりみてなかったわね

 両親が亡くなりバイトづくしみたいだったけど

 隣にいるわたしのことすらみてなかったみたい」

「そんなに大変だったのか

 昨日 もし 秋保じゃなくて丸森を選んでいたりしたら

 おねえちゃん…」

「不幸になっていたよね」

「うん 秋保に行ってよかった」

「お兄ちゃんの孫だから…というのもあるんでしょ

 気にかけているのは」

「うん お母さん達が亡くなったあとは

 お兄ちゃん達と甥っ子夫婦が面倒見てくれていたから」

「そっか あの子が残された一人だし

 なおさら…家族孝行したいってこと?」

「うん 今のぼくなら…いろんなことできるもん」

「だよね チート能力すぎるもん」

「さちこおねえちゃんも…おねえちゃんのことおねがいね」

「うん わたしのこともおねえちゃん呼びありがと」


そう言うと桜木さんが俺を抱きしめる


「えっ?」

「こういうのいや?」

「いやじゃないけど その 胸が」

「あは 中身が大人だもんね 幸正くん」

「だから 意識しちゃう」

「かわいいなぁ」

「みほちゃんに見られたら叩かれるから」

「あー あの子 独占欲強いのね」

「うん」


桜木さんは抱きしめた俺を元に戻す


「明日はそっちの世界に行く予定だけど

 どんなところ?」

「昭和初期かなぁ 簡単に言えば」

「中世ヨーロッパじゃないのね」

「うん 現代に近いところを頼んだけど

 まさか日本語の国だとは思ってなかった」

「だよね 日本語なら言葉も通じるもんね びっくり

 あっ、昭和初期ならテレビもラジオもあるの?」

「まだ普及はしてないようだけどあるよ

 車も」

「そっか そういえば…ここにはなにしに?」

「めいちゃんの家が呉服店だから

 参考にならないかと」

「なるほどね 文化の発展ですね」

「うん おねえちゃんに質問いい?」

「うん スリーサイズとか聞きたい?」


桜木さんはいたずらっぽく笑いながら言う


「えっ? いや その」

「すぐ赤くなる」

「だって…慣れてないんだもん」

「それで質問って?」

「うん 肉とかマグロとか売れるところない?」

「ほえっ? 肉?」

「ダンジョンでいろいろ狩ってきてて

 日本円に換金出来れば…おねえちゃんの学費とかもそうだし」

「あ、あぁ…なるほどね あの子 バイトしてるもんね」

「それに…ぼくたちも買いものしたいから日本円必要で」

「確かに 今回はどうしたの?」

「今回は金を1キロ分、換金したの」

「えっ? 金?」

「ダンジョンにゴールドゴーレムいるから

 それを狩って金とれるから」

「なるほど でも、金だと未成年には売りにくい」

「うん だからどうしようって」

「わたしの家 旅館経営しているけど

 親に聞いてみるわ」

「旅館なの? 家の仕事しなくていいの?」

「あ わたし? 上にいるから…わたしにまでは求められてない」

「そうなのね 年末とか予約出来ない?」

「何人単位?」

「多分 30人はいると思う」

「そんなに???」

「みくちゃんの家 ここで言う天皇家だから」

「えっ? えっ?」

「色々 ぼくがやらかしてしまってて」

「なるほどね それでお偉いさんに目をつけられちゃったと」

「うん」

「両親に聞いてみないとわからないけど

 この後時間ある?」

「お母さん達次第かなぁ

 買いもの長引くなら買いものだけになりそうだし」

「2時間以上してるよね?」

「うん 楽しいんでしょう」

「それはわかるね わたしも女の子だから」


そこに美穂達が戻ってきて


「「「「「「「「「「「おまたせ」」」」」」」」」」」

「楽しんだ?」


俺の問いかけに頷く美穂達


「よかった ミアさん カレー買いにいってるから

 もう少ししたら来ると思う」


俺がそう言い終わるタイミングで

ミアさんも戻ってくる


「カレー 買ってきましたよ」

「ミアさんもおつかれさま」

「はい それで…さちこと、なに会話していたのです?」


ミアさんが桜木さんを見ながらそう問いかけてくる


「色々かな あと肉やマグロ売れないかとか

 泊まりの予約出来ないかとか」

「幸正 泊まりの予約って?」


お母さんが俺に問いかけてくる


「お父さんや陛下もふくめて旅行の件」

「「「「あ…」」」」


ゆかり様達は思い出したという感じで声を上げる


「さちこおねえちゃんの家 旅館と聞いたから

 予約出来ないかなとか」

「「なるほど」」

「それで…おばさん達 時間あります? いまから」

「「えぇ…」」


母親達は時計を確認して頷く


「わたしの家に移動しますので…」


桜木さんがそう言うと俺たちは全員手をつないでいく

繋ぎ漏れしてないか確認すると

桜木さんは瞬間移動を発動して旅館の裏口に移動するのだった

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

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