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12話 加賀家と樹家の家族会議

俺は美穂からの通話を受け呼び出しを食らう

美穂がどうやらプロテクトアクセラレートのことを

おじさんたちに話したらしい

その説明をしてくれとの呼び出しだった

俺は両親にも声をかけることにした


「お父さん お母さん ちょっといいですか?」


畑仕事をしていた両親に話しかけると

俺の方にやってきてくれた


「なんだ?」

「どうしたの?」

「今からみほちゃんの家に呼び出されたんで

 お父さん お母さんも一緒に来て貰えると助かるんです」

「えっ? 幸正 なにかやらかしたの?

 みほちゃんに手を出したの?」


母親が慌ててそんなことを言うと

俺は慌ててそれを否定して


「手を出してません 好きだけど まだなにもしてませんって」

「あら 好きなのは認めてしまうのね」

「お母さん」


からかわれてしまうと涙目になる


「はいはい それで…わたしたちも一緒にって?」

「お父さん達は魔の森の結界のことは?」

「数日前に虹色の柱がみえたのは気づいてるけど

 それが?」


父親が首をかしげる


「結界強化は?」

「結界強化 そういえば宗人からそんな単語聞いた覚えある」

「わたしも絵美から聞き覚えあるわね」

「宗人? 絵美?」


だれだ?と首をかしげてしまうと


「あ 幸正 みほちゃんの両親の名前覚えてなかったのか」


父親が教えてくる


「なるほど おじさんとおばさんの名前だったんですね

 二人が結界強化のこと知っていると言うことで?」

「そうね」

「そうだな」

「わかりました そして結界強化のこと ぼくも関係してるのです」

「「えっ?」」

「数日前のあれ ぼくとみほちゃんがやらかした件なので」

「「えぇ~~~~」」


俺がそう答えると

大声で叫んでしまったようだ


「と、とりあえず、みほちゃんの家に」


叫んだ両親を落ち着かせてから3人で彼女の家に行き

絵美おばさんに招き入れられて居間に座り

美穂を見つつ念話をする


(暴露しちゃったんです?)

(ごめんね 双子の話とか色々あって

 おそらくわたしのお姉ちゃんにあたる皇女様がやってきてるみたい)

(えっ?)


「えっ?」


念話で美穂と会話していて思わず驚いて声にも出してしまうと

両親達4人が俺を見る


「えっと…皇女様が来ていらっしゃると…今 みほちゃんから」

「幸正 あなた どうやって会話していたの?」

「美穂 あなた どうやって」


二人の母親が一斉に問いただしてくると

俺は答えざる得なくて口を開く


「念話…テレパシーで会話してました」


俺がそう答えると親たち4人とも頭を抱えてしまう


「正太さん どうしましょう?」


絵美が正太を見ながら困り果てたように言う


「どうするもなにも…俺たちにはどうしようにも…」

「「「「はぁ…」」」」


4人ともため息をついてしまう


「あの…その…まずはプロテクトアクセラレートの件で」


俺はそう言うと二人の母親が頷く


「美穂の変身してるところはさっき確認しました

 あれはどうやったのです?」


美穂の母親、絵美がまずそこから聞いてくる


「ぼくの能力です 頭で思い描いたことを実現出来る能力です」

「「幸正 あなた そんなものを」」


両親が驚きながら口を開く


「お父さん お母さん 今まで隠しておいてごめんなさい」

「「それはいいけど」」

「それで魔物と戦うとき怪我とか毒とか

 みほちゃんにそういうのさせたくなかったから

 バトルジャケットという感じで服を

 ただ、そのまま服だけ着ると正体がばれやすいから

 ちょっと大人へ変身できるようにしただけです」

「「「「なるほど」」」」


そこで美穂が口を開いて追加で語り始める


「バトルジャケットのイメージは

 ゆきくん…ゆきくんがおばさん達の息子として生まれてくる前

 前世の方の世界の記憶を見せて貰って参考にしました」


美穂がそう話したのを聞いて俺はウインドウを

両親達に見せて魔法少女アニメの画像を色々表示してみせる


「こんなのが幸正の記憶にあったの?」

「こんな可愛い服装」

「幸正 お前の前世の世界でも魔法があったのか?」


両親達がウインドウを見ながらいろいろ聞いてくる


「前世の世界はここみたいに魔法も魔物も存在しません

 これらはテレビアニメです

 ここでもテレビはありますよね」

「テレビアニメ 色つきテレビなのか その世界」

「ここより技術力が発達している世界なの」


両親がそう言う


「はい 科学力で言えばこの世界より100年は先にあります」

「「「100年」」」」

「だから この世界も技術敵には追いつくとは

 ぼくは思ってます」


両親達が頭を抱えながらため息を漏らしてしまう


「なぁ、宗人」

「どうした? 正太」

「確か お前達って皇族の護衛一族だよな」

「そうだな だから美穂様をお守りしていた訳なんだが」


父親同士の会話に思わず美穂が


「お父さん やめてよー 美穂様って」

「あ、あぁ…そうは言ってもな 月宮の皇女でもあるわけなんだから」

「ここはプライベートの場だからいいでしょ

 おじさんも問題ないよね?」

「あ、あぁ…みほちゃんがいいなら」

「お父さんもいい?」

「わかった」

「それでだな 息子の幸正の件はどうするのだ?」

「だよなぁ 美穂の覚醒は幸正が関係しているわけだしな」


ここで母親が俺たちを見て口を開く


「幸正 みほちゃん あなたたちって実際のステータスって

 どうなってるの? 見せて貰えること出来る?」

「そうね ステータスも気になるところだね」

「「だなぁ」」


4人がそう言ってきたので

俺と美穂はステータスを表示させる

ただし、成長倍増や経験値倍増のドーピングスキルは非表示にした


加賀幸正 男 7歳


レベル 4

HP 250/250 MP 240/240

力   115

体力  115

素早さ 115

器用さ 115

知力  115

精神  115

運   100


スキル  火魔法 水魔法 土魔法 風魔法


樹美穂 女 7歳


レベル 4

HP 190/190 MP 320/320

力   42

体力  40

素早さ 48

器用さ 47

知力  176

精神  176

運   34


スキル 火魔法 水魔法 土魔法 風魔法 聖魔法


両親達にウインドウを見せると両親達は

ますます頭を抱えてしまった


「な、なんだぁ? こりゃ」

「数値が滅茶苦茶すぎる」

「あり得ないわ」

「ほんとに…」


両親達を見ながら俺と美穂は苦笑いしつつ


「滅茶苦茶なのは自覚してます」

「やらかし案件なのはわたしたち自身が自覚してますから

 むしろ これでも控え目にしたんだよ?」

「美穂 これで控えてるの?

 MPもそうだし知力と精神もおかしいでしょ これ」


美穂の母親が美穂にツッコミを入れてくる


「お母さんから見て…このステータスってレベルどれくらい?」

「うーん そうだねぇ LV40オーバーだと思うわ

 でも、HPは低めだね 美穂は」

「レベル40かぁ そんなところなのね まだ」


美穂が自分のレベルを聞いてそう呟いてしまうと


「あなたねぇ 7歳でこれだからね? そんなところって…もう」

「幸正 あなたの方はバランスいいよね」


美穂の母親が美穂に突っ込みいれたあとに

母親からも俺に話しかけてくる


「えぇ…まぁ…みほちゃんに比べると特化してないというかなんというか」

「全体的に上がってる感じだね」

「はい」

「それで 幸正 これ 普通にレベル上げたと言うわけではないでしょ?

 お母さん達に隠していることまだあるよね」

「それは…はい」

「あなたも宗人さんも絵美さんも今更なにきかれても平気よね?」


他3人も頷くのをみて俺は美穂を見る

美穂も頷いてくれたので


「はい レベル上げの際にスキルとしてドーピングしました

 成長倍増×10倍 経験値倍増を添付させてました」

「成長倍増とか…無茶苦茶なものをつけたのね はぁ

 でも、そう考えると絵美さん この数値 計算出来るよね」

「はい 納得出来る数値になってますね 10倍を考えれば」

「でだ、美穂 プロテクトアクセラレートのあれは

 美穂のステータスがレベル40相当だとしてもあそこまでは行かないよな」

「そこは五芒星の杖を使ったとさっき話したよね」

「あぁ」

「この杖…ゆきくん 杖のデータみせてあげて」

「うん これ」


五芒星の杖

攻撃力 9500

効果 聖魔法効果1万倍 ダメージ無効 状態異常無効


両親達に五芒星の杖のデータを見せる


「「「「…」」」」

「あのぅ?」

「ゆきまさぁ なんてものを…はぁ」


母親が額に指を当てながら頭痛そうにしてしまう


「なるほどな 聖魔法効果1万倍 これがあるから…あーなったわけだな」

「納得出来たわ 1万倍も引き上げたら確かに」

「あぁ…プロテクトアクセラレートは月宮一族で

 使えるものを集めて全員で行うものだが

 それをしてもたかが知れているから十数年単位で

 結界が弱まってくる」


美穂の父親と母親がそんな会話をしているのを聞いて


「結界が弱まることを察したんです ぼくたち」

「だからね 弱まってレベル30~40の魔物が結界外に出てきて

 街を襲ったらと思うと…いやだったから

 わたしたちでなんとかしようって…」


俺と美穂がそう説明すると両親達が

俺たちの頭を撫でながら呟く


「「いい子ね」」

「「それが経緯だったんだな」」


両親達が頭を撫で終えてから

俺は両親達に話しかける


「それで…皇女様に対面となると

 服装とかどうします?」

「そういえば…どうしよう」

「宗人たちは服あるんだったよな?」

「あぁ、俺たちはなにかあるときに備えて用意は出来てるが

 正太達は…」

「俺たちは平民だからな 冒険者になれなかったわけだし」


両親って冒険者になろうとしてたのか

だから俺に対してもそういう話をしていたのか

才能がなくて夢を諦めざる得なかった…そう考えると

心に来るものがある


「お父さん お母さん 今でも夢は?」

「幸正 大丈夫だ もう冒険者に未練はないから」

「そうよ それより今が幸せだから」

「お母さん ありがとう」

「それはいいとして皇女様に会うための服装…」

「どうしよう 幸正 何かいい案 ないか?」


両親が困って俺に聞いてくる

正装したらいいと思うけどやってみるか

俺は二人に正装としていわゆる日本でサラリーマンやOLが

着ているようなスーツを作り出す


「お父さん達 これ着て」

「「えっ?」」

「前世の世界 日本というところですがそこでの正装です」

「その世界の服ってこんなに良いものなのか」

「一応 それは安物にしてます」

「これでか…」

「あなた…時間もないから着替えましょ」

「あ、あぁ…宗人 向こうの部屋借りるね」

「わかった 絵美 俺たちも着替えないとな」

「えぇ…行きましょ 美穂と幸正くんは?」

「わたしたちは瞬間的に着替えますから」

「美穂 あなたねぇ 幸正くんの能力頼り切りでしょ」

「あはは ばれた ゆきくん これからもずっと一緒だからね」

「うん」

「はいはい じゃあ、わたしたちは着替えてくるから待ってて」

「「はい」」


両親達が着替えに部屋から手で行くのを見た後

俺は美穂に話しかける


「ぼくたちも正装しないとね」

「うん さすがにバトルジャケットはないよね」

「うん だから日本の私立小学生が着ているような制服を作るね」

「日本だと学校行くときに制服着るんだね」

「みほちゃんはセーラー服でいいよね?」

「うん 前に色々見せて貰ったからイメージはわかる」


美穂にごく普通の黒のセーラー服を渡して

俺は俺でブレザーにワイシャツと下は制服のズボンにして

二人とも瞬間的に着替える

そして両親達が戻ってくるのを待つ


「「おまたせ」」


二人の母親がまず声をかけてきた


「美穂も幸正くんも着替え終わってるね その服装も日本のもの?」

「うん わたしのはセーラー服というの 学生が着る制服みたい」

「そうなのね この国も制服とかあると思うけど

 この国は着物だったわ」


父親達もそこに戻ってきたようだ


「幸正もみほちゃんもすごいな」

「大丈夫か これ? 皇族の正装より立派な感じに見えそうだが」

「なるようにしかならん もう」

「そうだな 諦めるか いろいろ」


父親達は諦めてしまってるようだ


「お父さん達 いろいろごめんなさい」

「大丈夫だ 子どもの面倒は親の仕事だから心配するな」

「ありがとうございます それで…お母さん」

「どうしたの?」

「皇女様達に説明するのお母さん達に任せても?」


俺は前世じゃお偉いさんと会話なんてしたこともない

どうしたらいいかもわからないし自信もない

母親に丸投げできるならしたいと思った


「仕方ないわね 絵美さんもお願い出来ます?」

「そうね 美穂のやらかし案件だからわたしが説明します」


二人が了承してくれると

俺と美穂は二人を見て頭を下げつつ


「「ありがとうございます」」

「「いいから 頭上げなさい」」

「「はい」」


全員の準備が終わると全員で皇女様が泊まっているとされる

旅館に移動するのだった


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