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143話 お爺様達への報告

未来視点です

わたくしたち6人は先にこちらの世界に戻りました

ゲートの先には、ゆきくんのお父さんである正太と

美穂さんの護衛任務についている宗人が待っていたみたいで

わたくしたちを見て挨拶をしてきます


「「ゆかり様方 おかえりなさい」」

「ただいま 幸正達はもう少しかかります」

「あの それは…また幸正がやらかしたのですか?」


正太が呆れるようにお母様に問いかけてきました


「そうですね 今回は仕方ないことだと思います

 向こうに行って矢先に女の子の叫び声が聞こえまして

 幸正と美穂と芽衣が助けに向かい助けたところ

 幸正の前世の関係者でした」

「そ、それって…あの子の甥っ子か姪っ子の子ども?」

「そうですね まだ16歳の若い子でした」

「そっか…」

「彼女…独り身になっているようで

 おそらくはこっちの世界に来ると思いますので

 正太 あなたは父親代わりになってくださいね」

「は、はい…独り身…両親がもう?」

「はい…」

「わかりました 幸正の姉という感じで接します」

「頼みますね それでは わたくしたちは戻ります」

「「はい」」


お母様が会話を終わらせると

わたくしたちは玄関から出て行き瞬間移動で帰宅します

帰宅して中に入ると栄を筆頭に侍女さんが待ち構えていて


「「「「「お帰りなさいませ」」」」」

「「ただいま」」


わたくしたちは足早に食事をする部屋に向かうと

すでに席には、お爺様達が揃っておりました

お母様が「遅くなりました」と頭を下げると

お爺様達は「気にせんでいい」と言ったあとに

お爺様が言葉を続けます


「して…日本で買ってきた食べものになるのじゃな?」

「はい それで…お義父様たちはどれをお食べになりますか?」


お母様が、そう言いながらアイテムボックスから

ハンバーガーを机の上に並べていきます

わたくしはそのあとで言葉を続けます


「ハンバーガーの他には…牛丼とうなぎのかば焼きも買ってきております

 他にもカップ麺もあることはあるのですが

 いかがいたしましょうか?」

「牛丼はわかるが…うなぎのかば焼きとはなんじゃ?」


お爺様がわたくしの言葉に問いかけてきましたので

うなぎのかば焼きを机の上に置きます


「ほう…色艶を見ると醤油を使ったものじゃな」

「はい わたくしもまだ口にしてないので味はわかりません」

「ふむ かば焼きをいただくとしよう

 そして ハンバーガーは種類も色々あるようじゃが」

「はい チーズとハンバーグのとびきりチーズ

 テリヤキソースのテリヤキバーガー

 野菜たっぷりの野菜バーガー 鶏肉のチキンバーガーなどあります」

「なるほど どれもうまそうじゃな

 わしは…とびきりチーズを選ぶとしよう」


お爺様はうなぎととびきりチーズを選択しました

お婆様は野菜バーガーを選んだみたいです

お父様はテリヤキを選択したようです

わたくしとお母様は牛丼とうなぎを食べることにしました

食べ始めると…お爺様が感想を言い始めます


「ハンバーグというのは肉をそのまま使うわけじゃないのか

 そしてチーズも濃厚で…うまい

 レタスはシャキシャキしておるし…」

「わたくしの野菜バーガーもレタスが多い上に

 トマトもみずみずしいですね」

「テリヤキは甘塩っぱいソースが

 確かにこういう食文化に慣れ親しんでいる幸正であるから

 食べものへのこだわりが強いんだろう」

「そうじゃな あやつは魔物を食べものとしかみてないようじゃしな」

「「はい」」

「いま わたくしが食べている かば焼きも口の中でとろけますし

 これがうなぎなんですね

 ゆきくんがうなぎうなぎって学校で語っていたのは

 これを食べたかったからですね

 そして…この国を覆う結界を発動したのも

 海をどうにかしたかったというのも強いんでしょう」

「ふむ うなぎ…」


お爺様がうなぎを箸で掴んで口にしました


「むむっ 口の中でとろける 醤油のしょっぱさはあるが

 これがうなぎのかば焼きというものか

 なるほど 確かに これはうまい

 この国で食べようとすれば…海をなんとかしたくなるというのも

 わかった気がする」

「「「「はい」」」」


お婆様達も頷いてます

牛丼も再現した牛丼よりおいしく感じます


「牛丼も工夫が必要ですね この牛丼はおいしいですし」


お母様が栄を近くに呼ぶと

アイテムボックスから瓶をとりだしたようです


「未来 この瓶にコールドを使って冷やしてください」

「はい」


わたくしは瓶を冷やしました

そのあと瓶の蓋を栓抜きで、栄が開けて

コップに注いでいってます


「ゆかり様 こんな感じでよろしいでしょうか?」

「泡も出来てますし…おそらくは大丈夫だと思います

 お義父様と夫にお渡しください」

「かしこまりました」


栄がお爺様とお父様の前にコップを置いていきます


「「ビールか?」」

「はい お土産で買ってきましたので」

「いただくとしよう」

「ゆかり ありがとうな」

「いえいえ」


二人ともビールを一気に飲み干します


「「っはぁ」」

「未来が使った魔法で冷やされているから

 なおさらうまい ビールというのは月宮酒とは

 違うがこれはこれでうまい

 これは麦なのか」

「大麦となってますね」


お母様がビールの詳細をネットで検索してました


「日本というのは世界各地からの食文化を取り入れているのだろうか

 いろんなものがあるようじゃな」

「そうですね」


お爺様の言葉にお母様が相づちをします

食事がすむと…あらためて、お母様が口を開きます


「食事が終わったようですので…報告と相談です」

「なんじゃ? またやらかし案件か」


お爺様が顔をひきつりながら問いかけてきました


「はい やらかしと言えばやらかしなのですが

 わたくしたちが向こうの世界へ行った直後に

 女の子の叫び声がありまして」

「大丈夫だったのか? その女の子は?」

「はい 幸正 芽衣 美穂がすぐさま動いて

 女の子は無事です 女の子を襲おうとした輩は

 幸正が始末したようですが はぁ」

「そ、そうか ため息ついていると言うことは

 やり過ぎたんだろう」

「はい その輩達の記憶を覗いて関係者全員

 即死させたとかでして あの子は ほんとに」

「………そんなことも可能なのか あやつ」

「そうみたいですね」

「ますます 反月勢力をあやつと会わせない方が良さそうだな」

「まったくです あの子なら反月勢力全員始末しそうで」

「そうじゃな それがいいのか悪いのかはともかくだが」

「はい」


確かに…ゆきくんならやりそうです

反月勢力全員始末


「それで…助けた女の子なのですが

 幸正の前世の又姪にあたる女の子でした」

「それはなんとも奇跡的だな」

「そうですね 彼女 両親を事故で亡くなられていたようで」

「それは…心が痛む」

「その子 大丈夫なんですか?」


お爺様が悲しそうに言うと

お婆様も心配そうに聞いてくる


「わかりません 独り身になっているようで

 こちらの世界に来たいと言っていたので

 くることにはなりました」

「「そう」」

「そこでですが…加賀美幸と正太の戸籍をいじりたいのです」

「娘として…か?」

「はい 16歳だから…美幸が20の頃に産んだことにすれば

 いかがでしょうか」

「そうじゃな 本人がそれを望むなら手続きを」

「ありがとうございます」


由美さんのことも…お母様が気にかけてくれているようで

それはそれでよかったと思います

明日は洋服店の視察等です

デパートでの買いものも品揃えの豊富さとか

接客等とか色々と見ることが出来ましたけど

東京の人の多さにはびっくりしてしまいます

あんなに人があふれているなんて

この国も未来はあんな感じになるのでしょうか

ゆきくんが思い描いている未来が楽しみです


ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

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