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142話 楽しい食卓

「夕ご飯どうします?

 ハンバーガーは一通り買ってきてますし

 幸正はなに買ってきたの?」

「ぼくたちは牛丼とうなぎ買ってきてるし

 カップ麺も買ってきていたりするけど

 ぼくは牛丼とうなぎ食べる予定」

「幸正 うなぎ買ってきたのか?」


父親達がそう聞いてくる

俺はアイテムボックスからうなぎのかば焼きをとりだして

父親達に見せる

ミアさんはウインドウを大きく展開させて

今日の日本の様子を動画撮影していたものを二人に見せていた


「色的にはタレだよな」

「ネットで見ていたものだと白焼きもあったよな?」

「はい この店だとタレの方です

 ぼくもうなぎ…いつ以来だろう

 ハンバーガーもそうだけどずっと食べてなかったから

 久しぶりなんです」

「そっか 幸正 ほんと そういう言い方していると

 お前の歳が何歳なのかわからなくなるな」


父親にも突っ込まれてしまう


「うーん どうしようか ハンバーガー一つとうなぎにするか

 宗人は?」

「俺もそうするかな 美穂 ハンバーガーはどれがよかった?」

「わたしは…とびきりチーズが1番よかったかな」

「とびきりチーズ…」


宗人は動画を見ながら確認する


「うまそうだな 絵美 これにする」

「はい」

「あなたは?」

「あ 俺か 俺もとびきりチーズで」

「わかりました わたしはうなぎにしようかな

 由美ちゃんは?」

「わたしですか どうしよう

 こっちの世界のご飯はなにかあります?」


由美は逆にこっちの世界のが食べてみたいらしく

母親に問いかけてみてた


「作り置きになるけど

 とんかつもどき 焼き鳥 唐揚げはありますね

 あとはマグロなら刺身でよければ…」

「とんかつもどき? あー 幸正くん

 全部 あなた 日本の記憶から再現させてるよね?」

「あ うん でも、作ったのは お母さんだよ

 ぼくは料理してないから」

「なるほど おばさん とんかつと唐揚げ下さい

 ご飯は…牛丼食べます」

「わかったわ」


俺たちはそれぞれのアイテムボックスから食べものをとりだしていき

並べていく


「あ おねえちゃん ソースある?」

「とんかつソース?」

「うん こっちの世界にないから」

「そっか 持ってくる」


由美はゲートをくぐり

ソースなどを持って来て戻ってくる

それをみて母親が


「揃ったわね いただきましょ」

「「「「「いただきます」」」」」」


父親達はまずハンバーガーにかぶりついていた


「「………っ」」

「美穂の言うとおり これうまい」

「肉もそうだがチーズもうまい

 ここまで違うのか 日本のチーズとこっちと…」


日本のクオリティに感動しているみたいだった

母親達はうなぎを食べてみていて


「柔らかいよね」

「えぇ…」

「ゆきくん うなぎってこんな感じなんだね

 うなぎうなぎって…こないだから言っていたもんね」

「うん ここは並列世界の地球だから

 うなぎも存在すると思うんだよね」

「幸正くん ほんと? 並列世界って」


俺の言葉に由美が反応する


「そうみたい ミアさん」

「ん? あ はい こっちの世界の地図ね」


ミアさんはニコニコしながら牛丼食べていて

突然話しかけられて驚いた様子だったが

地図を表示させてくれた


「これがこっちの地球 日本のところは少し違うでしょ」

「うん 日本海がなくて陸地になってるのね こっち」

「目障りな隣国はこっちにはないから」

「あー 幸正くん ほんと嫌いみたいだよね 隣国」

「よっぽど さっき行ったときに壊滅させようとかも考えたけど」

「さすがに…だめだよ?」

「おねえちゃんに手を出してきた外人関係者はすべて即死させてるけどね」

「あそこにいた人たち以外も?」

「うん 連中 不法滞在者で強盗やら詐欺やらやりたい放題している

 組織みたいだったから連中の記憶を覗いてすべての関係者を即死させた」

「………あまりやらかすのは

 おばさんたちじゃないけど…わたしも怒るよ?」

「うん 抑えるようにはするけど

 日本に侵略してきてる連中なんだからすべて排除したくなるんだよ」

「まぁ、それはわかるんだけどね わたしも日本人として

 ネットニュースとか見ていると嫌な気持ちになるもん」

「おねえちゃん こっちの国籍も取得したらどうなの?」

「そっか その方が良さそうよね 可能なの?」

「ゆかり様に相談したら出来るんじゃない?」

「あ あの人 お偉いさんなの?」

「日本で言う天皇家です」

「えっ? そんな人と関わってるの?」

「うん みほちゃんも一応 皇女様だよ」


俺が美穂を見て言うと美穂が睨み付けてくる


「なによ 一応って そりゃあ、おねえちゃんみたいにお淑やかじゃないですよ」

「ごめんなさい」

「みくちゃんと双子だったのね」

「うん 気づいてなかったの?」

「気にしてなくて そういうところ あは

 ところで…このとんかつおいしいけど 何の肉なの?」

「それは 暴れ大猪の肩ロースなの」


美穂がそう答える


「それって…猪よね 巨大なの?」

「うん 大きかったよ」

「幸正くん こっちの世界って魔物いるの?」

「うん ダンジョンあるよ」

「そうなのね 行きたいなぁ」

「それと…唐揚げも鳥の魔物だよ」

「これもなんだ…ジューシーでおいしいんだけど

 これらって日本で売れないかなぁ」

「食品安全で許可とか降りるものなの?」

「どうなんだろうね こっちで肉とかとって

 向こうで販売出来るなら定期的にお金も稼げるよね」

「おねえちゃん 税金とか払うんだよね」

「もちろんよ 脱税とかで捕まりたくないもん わたし」

「詳しい人 誰か捕まえること出来ない?」

「わたし 学校でもぼっちだからなぁ」

「そ、そうなのね バイトとか何時からあるの?」

「コンビニだから基本的に放課後から9時過ぎまでかな

 今日は休みだったけど…火曜木曜土曜とバイトあるから

 おばさん 明日は9時過ぎになります 帰宅」

「大変ね 仕事ってどんなの?」

「レジの仕事かな 今日 色々買いものしたよね?」

「えぇ」

「お会計のところにいる仕事」

「あー あんな感じにするのね ずっとなの?」

「休憩は挟むけど…放課後から9時までかな

 でも、瞬間移動もあるし帰るのは今までより楽になるかも」

「そうなのね 身体壊さないようにね」

「ありがとうございます 両親が突然亡くなってから

 色々大変でしたから」

「これからはわたしたちもいるから…」

「はい」


俺は母親と由美の会話を黙って聞いていて

区切りのいいところになってから話しかける


「水曜と金曜は放課後なにもないんだよね?」

「うん」

「じゃあ、明後日 3時半過ぎ?」

「そうだね 学校終わるのは」

「みほちゃん いい?」

「うん 明後日と言うことは…52階層?」

「かなぁ」

「一度3時半前にここに帰宅するかたちだよね」

「うん おねえちゃんきたらもう一度行くかたち」

「わかった」

「おねえちゃん とくいなものない?」

「運動だめだったし…これと言って」

「そうなんだ 魔法攻撃になりそうね」

「たのしみ…」


こんな感じで夕ご飯を食べながら

わいわい会話していた

食事が終わると由美がぽつりという


「こんな楽しい食卓 ひさしぶり」


それを聞いた母親と父親が

由美の頭を撫でる


「「これからは…ずっとね」」

「ありがとう」


俺と美穂はそれを見ながら


「ゆきくん よかったね」

「うん 前世のお兄ちゃんの孫だけど

 不幸にならなくて」

「そうだね」

ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

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