135話 お昼ご飯作りと感想
未来視点です
玄関に集まり台所に着いた後
深愛様に尋ねてみることにしました
「深愛様 なに食べたいです?」
「そうですね 簡単に出来るものだと…海鮮丼か
鍋あたりですか?」
「海鮮丼…」
わたくしは一応ネットで調べてみました
こないだ食べたマグロ丼はマグロだけでしたが
海鮮丼はさまざまな具材を載せてる感じですね
「これなら簡単でよさそうね おねえちゃん」
美穂さんがそう言ってくると
侍女達も頷いてます
「じゃあ、海鮮丼と味噌汁でしょうか?」
「せっかく 昆布もとれたことなので
昆布出汁でわかめ入りの味噌汁にしません?」
深愛様がさらに提案してきましたので
それで決定というかたちになりました
わたくしと美穂さん そしてすみれさんで浄化、除菌、除毒魔法を施した
マグロ いか えび たこ かにを
食べやすい大きさに切り分けていく作業を担当します
「おねえちゃん 鍋にお湯沸かすね」
「はい たこといかを熱湯にさっと入れるんですね?」
「うん」
美穂さんが鍋を用意して
水魔法で鍋に水を入れていき火魔法で沸かして
熱湯を作りタコとイカを入れていきます
10秒から20秒ほど熱湯からとりだして
氷魔法で冷やしてます
それを見ていた すみれさんがぽつりと呟きます
「魔法をこうも料理に使いまくるって…」
「あはは」
笑うだけのみほさんです
さくらさん かえでさん ぼたんさんに味噌汁作りをお願いしていて
昆布出汁の取り方をぼたんさんが
ネットを見ながらしていき
他ふたりが味噌汁の中に入れる具材を切り分けていきます
「味噌汁の具は豆腐とわかめでよろしいですか?」
かえでさんが深愛様に確認すると
深愛様はうなずいてます
「まずは出汁ですね
煮ながらとる方法にします」
ぼたんさんが昆布出汁を作りに取りかかりました
わたくしとみほさんとすみれさんは
海鮮丼の具材を切り分けていき
炊いてあった白米をどんぶりによせていきます
「お母様と栄の分も用意しておきましょ」
「うん 侍女さん達のはすみれさんにまかせてもいいです?」
「はい わたしたちはあとで作りますので…」
こうして…お昼ご飯を作り終えたのが
味噌汁作りに時間かかったため
1時間以上経ったあとでした
わたくしたちは食堂に移動して
すみれさんがお母様と栄を呼びにむかって
しばらくして…お母様達がやってきて席に着きます
「未来 美穂 ダンジョン行ったんでしたね」
「「はい」」
「幸正がいないようですが…あなたたちだけでやらかしたのですか?」
お母様がわたくしたちを睨んできました
「やらかすなんて…ただ食材を捕りに行っただけです」
「そうです そうです 55階層に1時間ほどです」
わたくしと美穂さんはお母様にそう答えます
「それで…なにを作ったのです 今日は」
お母様は諦めたように
お昼ご飯の方に話を切り替えてきました
「はい 深愛様のリクエストで…海鮮丼にしました
味噌汁は…いつもと違う出汁を使ってます」
「ほう…」
わたくしが説明している間に
すみれさん達が机に並べていきます
栄やすみれさん達4人も一緒に食べることにして
それらも並べて行ってます
他の使用人の方々にはあとで
すみれさん達が用意するかたちをとってもらいます
並べ終えると各自、席に座り
お母様が「いただきます」の合図をすると
揃っていただきますをしてから
どんぶりの蓋を開けていきます
お母様はまず、味噌汁の方を先に口にしてました
「味噌だけじゃなさそうですが…なにを使ったのです?」
一口、口にしたあと質問されました
そこでぼたんさんが答えます
「はい 55階層の海の中を
さくらさんに探して貰って昆布を採取出来ましたので
昆布出汁を試してみました」
そう言いながら
お母様達にみえるようにウインドウを展開させて
昆布出汁のとりかたのページを表示させます
「なるほど これが昆布なのですね
具材には豆腐と…?」
「そちらは…わかめです どちらも海草でして
海でとれるものなのですが…現状だと
魔物がいる中でとりにいく人もいないので
この国ではまだまだ…なのかもしれません」
ぼたんさんがそう答えます
確かに海の魔物…先週、わたくしたちが結界をはって
改善されるとは思いますが
それでもまだまだ一般市民の方は
とりにいくという人もいないのでしょう
「わかめも歯ごたえがあって
味噌汁に合うものなのですね」
「豆腐とわかめの味噌汁は日本での定番です」
そこで深愛様がそう答えてきました
「なるほど…さて、海鮮丼の方は
マグロ丼とは違うようですね」
「はい マグロ丼はマグロだけですが
こちらは…ご覧の通りです」
わたくしがそう説明すると
お母様が具材をじっくりとみるようでした
「マグロはわかりますが…他のは…うーん」
「タコとイカは熱湯に一度通したものをつかってます
えびは大きすぎるので適当な大きさにしてます
かにも足だけを使ってます これも大きいので
えびと同様にしてます
ので…ここにある分でもそれぞれ2匹分も使ってないと思います」
わたくしが続けてそう説明します
「魔物だけに大きいですからね」
お母様がそう呟いたあと
海鮮丼を口にして行きました
「タコもイカも歯ごたえがすごいわね」
「「「「「「はい」」」」」」
わたくしたちも口にしてみて
タコの弾力が実感してます
「噛むのが大変です」
「そうですね こんな感じなのね たことかいかとか」
すみれさんとかえでさんが
そんな呟きをしてました
次にえびを口にしてみることにしました
「えびはあまいですね ぷりぷりしていて」
「えぇ…」
「えびとかに どっちもおいしいよね」
「そうですね」
わたくしとみほさんが食べながら感想を言うと
他の人たちも頷いてます
深愛様は黙々と食べてます
「深愛様 どうですか?」
「おいしいですよ えびもかにもそうですし
マグロも赤身 中トロ 大トロと3種類のっていて
満足感あります おかわりいただけますか?」
「あ はい」
深愛様がそう言うと傍にいた
ぼたんさんがおかわりを用意して
深愛様に渡します
「ありがとうございます
海鮮丼 足りないものと言えば
いくらとか…」
「「「「「「「いくら?」」」」」」」
深愛様の呟きに
それぞれが復唱しながら?マークを浮かばせます
「鮭のたまごです 鮭は川に稚魚を放流させると
海に向かい何年も海を巡って育ちます
なので…海で漁を出来ないととれなさそうですが
ダンジョンに鮭タイプの魔物がいれば…と思います」
深愛様がそう語りました
「それで…たまご…食べること出来るんですね」
「はい 日本ぐらいしか向こうの世界では食べる文化はなさそうですが」
「なるほど 日本人って…なんでも食べるイメージに」
「そうですね いろんな国の食文化を取り入れてますし」
「明日 日本に行って…なに食べよう」
「みほさん 今からそれを考えているんですね」
「おねえちゃんは楽しみじゃないの?」
「それは…楽しみです ここにはない食べものが色々あると思いますし」
「換金 1キロで足りるかしら?」
お母様が首をかしげて呟いてます
「1キロで1200万と調べると…そうなってました」
「買いものが多いと足りるかどうか不安ですね」
「はい あまり金額が多いのも換金出来るのかどうか
わかりませんし…」
「確かにそうですね わたくしたちは向こうの世界の人間でもないですし
日本の銀行に口座を作ると言うのも難しそうですものね」
わたくしとお母様がそんな会話をしてしまいます
「最悪 役所に行ってみほさんに闇魔法使ってもらい
催眠状態にして戸籍を作ると言うのも…」
「未来 あなた それはさすがにまずいですからダメです」
わたくしの提案に
お母様がわたくしを睨み付けて否定します
確かにまずいのはわかります
「はい この手段は考えないようにします」
「とりあえず、未来 美穂 それからそこの4人も
明日に備えて…午後はお店の情報などネットをじっくり見ていてください」
「「「「「「はい」」」」」」
こうして
夕ご飯までわたくしたち6人は
ネットを見ながらどんな店があるのかなどをじっくりと調べることになりました
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