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異世界で夢を叶えたい~ダンジョンでみつけた魔物などで食文化、産業革命を提案する~  作者: クーニー
ダンジョン攻略 50階層から61階層まで
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128話 プリンとアイスの感想

陛下視点です

最近 夕飯時が楽しみであり不安でもあるのだが

今日もゆかりの報告を聞いた限り

幸正がまたなにかやらかしたみたいじゃった

挙げ句の果てに週明けの月曜に日本に行くという

報告も聞いておるが…向こうの世界に

買いもの行く感覚で転移すると言うのも

無茶苦茶な能力だなと改めて感じさせられてしまう

それだけでなく

未来に就いている侍女4人にも

ステータスドーピング処置を施した上での

レベル上げを15分足らずでおこなって

4人とも無茶苦茶な強さになってしまっているとは

わしは食事を終えたあとに考え込んで

ため息を漏らしてしまうと

隣に座っている美穂子が心配して声をかけてくる


「どうしたのです? ため息をついていらして」

「ん? あ…あぁ…侍女4人が強くなって戻ってきたり

 今日も幸正がやらかしたことを考えると」

「そうですね あの子は毎日わたくしたちを驚かせてくれますからね」

「悪意がないから余計にタチが悪いというか…」


幸正のやらかしは基本的に

食べもの 衣服 科学などにむいていて

この国を支配しようとかそんなことはまったく考えてないのは

見ていてわかるからこそ頭が痛い

現状 深愛様をふくめて9人も単独で国を滅ぼせる

力を持ってる面々が皇室に連なっているわけだが

権力の集中は反感を呼ぶのも人の世である

反月連中がまた騒ぎ出さないかと思うと頭が痛い


「難しいことは後にしてせっかくのおいしいものを

 これからいただくのですから」


美穂子がわしにそう言いながら

侍女達が今、運んできているカップをみる

わしもそちらをみつつ「そうじゃな」と相づちをする

侍女達がそれぞれの前にカップを配り終えたのを見てから

未来が口を開く


「プリンとアイスクリームです

 プリンは幸正くんの家で食べてみましたが

 口触りも滑らかで蜂蜜も使っていますので甘さもあります

 アイスクリームの方はうまく出来たかどうかは

 わたくしも食べていませんので…不安ですが」


未来がそう説明しつつ

アイスクリームと呼んでいる方のカップを見る

わしは未来に優しく微笑みながら


「アイスクリームも大丈夫じゃろうとて

 はじめて作るわけなら失敗もつきものじゃ」

「お爺様…ありがとうございます

 それでは お召し上がりください」


未来がそう言ったのを聞きとめてから

スプーンを使い…まずはプリンの方をすくって口に入れる

上にのっている白いものとあわせて口に入れたが

白いものも甘く蜂蜜もかかっているから

口の中に蜂蜜の香りも広がっていき

さらに下の方のは滑らかで口の中ですぐ

崩れてしまう固さだったが

これはこれでうまい


「うぅ…うまい」

「えぇ 甘さもきつい感じの甘さでもないですね」

「そうですね 上にのっている生クリームは

 好みがわかれますが…あまり甘いものが嫌な人には

 生クリームをのせない方が良いかも知れませんね」


美穂子とゆかりがプリンを食べながら感想を語っている

確かにわしは…この白いものがない方がいいかもしれぬ

試しに下のものだけ食べてみることにして

口に入れていく


「うむ 確かに白いものがない方が

 わしにはむいてそうじゃな」

「男性の方にはそうなのでしょうね」

「あなた 黙って食べているけど感想は?」


ゆかりが雅仁を向いてそう言うと

雅仁は口を開く


「お父様と同様だった クリームも甘い上に蜂蜜ものせてあるから

 さらに甘くなっているという感じだが

 これは好みの問題になるところだと思う」


雅仁もわしと同様の感想じゃったか

女性陣には好評みたいだが

そして食べ進めていき今度は底にもなにかがついているようじゃな


「カップの底に茶色いのが…」


プリン本体とあわせて食してみると


「生クリーム以上に甘いのぅ」

「そうですねぇ」

「もしかして…ソースはこれだけなのでしょうね 本来は」


ゆかりがそう呟くと未来が説明する


「はい そうですね 生クリームと蜂蜜は

 トッピングでのせたものです

 キャラメルソースだけが通常のプリンです」

「「「「なるほど」」」」


わしらはプリンを食べ終えた後

次にアイスクリームのほうに目を向ける

スプーンをアイスクリームに突き刺してみる


「思ったよりかたいな」

「そうですね」

「えぇ」


思ったよりもかたかったが

突き刺せないほどではなかった

そしてスプーンですくい口に入れていく


「「「「「………っ」」」」」


わしらは口に入れた瞬間

全員黙ってしまったが未来だけは感想を述べ始めていた


「冷たくて口に入れてから溶けていきますね

 甘さもありますし…これは夏場には喜ばれるものになりますね

 ちゃんと作れていて…よかったです」


確かに冷たい

プリンも冷えていたがそれよりも冷たい

これがアイスクリームというものか

確かに…冷蔵庫や冷凍庫が普及しなきゃ

作れそうにない代物じゃな

明智には色々と開発依頼をしているが

明智だけじゃ間に合わないほどの依頼量

他にも開発機関を設置すべきじゃな


「口の中がつめたくなっていきますね」

「そうですね 夏場はおいしくいただけますね

 今はちょっと季節はずれと言ったところでしょうか」

「そうじゃな 夏が過ぎて秋から冬になろうとしている季節じゃな 今は」

「「はい」」

「ですが冷蔵庫の普及は急ピッチにすすめないとですね」


確かにその通りじゃ

食材の保存なども冷蔵庫や冷凍庫があるならば

それなりに長持ちできるようになるじゃろうし


「明智には急がせるように伝言と

 明智だけじゃなく優秀な科学者や研究者なども

 募集して研究機関を設立させよう

 冷蔵庫は幸正のサンプルを元にすればいいが

 術式が実用化するならば術式を刻んだ金属で

 冷凍庫も可能なはず」

「はい」

「魚の件もありますし冷凍技術は必要ですね」

「そうじゃな…それにしてもアイスと言いプリンと言い

 これらも国民が気楽に食べることが出来るように

 魔法がない日本が出来ているならば

 ここでも可能のはず…と幸正は考えているわけじゃな」

「「えぇ…」」

「これからも色々やらかすと思いますけど

 お爺様 お父様 お母様 お婆様 温かい目でよろしくお願いします」


未来がそう言うと

わしらは頷くのだった


ここまで読んでいただいた方ありがとうございます

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