127話 お母様に説明
未来視点です
わたくしは帰宅して侍女4人とともに
まずは台所に向かうのでした
途中で栄がわたくしたちに声をかけてきました
「姫様 おかえりなさいませ」
「ただいま 戻りました いまから台所に向かうところです」
栄が首をかしげながら
問いかけてきます
「なにゆえにですか?」
「幸正君の家でプリンとアイスというものを作りましたので
どちらも冷えていないと美味しくないものなので
台所に冷蔵庫を設置するためです」
それを聞いた栄は
こめかみを押さえながら呟きます
「またやらかし案件ですか」
「説明は夕飯時にしますが…すみれ達4人も
わたくしたち側になりましたので
彼女たちがいれば護衛はいりません」
「えぇ…っと…そもそも姫様に護衛は必要ございませんのでは
ないのでしょうか?」
「はい そうですね むしろ
危険なのは侍女や護衛の方々 その他使用人の人たちですが
それも…さくらがなんとかするでしょう」
わたくしはさくらの方を見てそう言うと
栄もさくらの方を見て話しかける
「さくら あなた 幸正様からなにを授かったのです?」
「はい 武器はライフル それと盾です」
さくらはライフルと盾を腕輪から具現化させて
栄に見せる
「そして…盾のスキルでわたしが守りたい人全員に
盾の効果を付与することが出来るようになってますので
使用人全員に盾の効果を付与すれば危険もありません」
さくらが栄にはっきりと言う
「………他3人も同様にですか?」
栄はすみれ達を見てそう聞くと
すみれ達も頷きながらそれぞれの武器を具現化させていきます
「はぁ…姫様達4人だけでも世界をどうこうできる
力を持っておられますのに…それに加えてあなたたち4人もですか
いったい 幸正様はなにと戦うつもりなのです?」
栄はあきれ顔になりながらそう言いつつ
「わたしは…ゆかり様にお報せしてきますので
台所の用事が終わり次第、ゆかり様のところにいらして下さい
すみれ達もですよ?」
「「「「はい」」」」
栄は足早にお母様のところにむかいました
わたくしたちは台所に向かい
わたくしのアイテムボックスから冷蔵庫を取り出して
空いてるスペースに設置をして
魔力充電をしつつ
最初に冷凍庫・冷蔵庫を氷魔法で中を冷やしていきます
「これで…よし プリンはこのまま入れておいていいし
アイスはさっき混ぜたばかりだから30分後ですね」
「30分起きに4回ですね」
かえでがメモを見ながら答えます
「お母様のところに行って戻ったらかき混ぜてください」
「「「「かしこまりました」」」」
わたくしたちは台所を後にして
お母様の部屋に向かい「未来です 失礼します」と挨拶をしてから
中に入っていきます
お母様は頭痛そうにしながら
わたくしたちを見ながら「そこに座りなさい」と言います
わたくしたちは正座をして
お母様の話を聞くことにします
「栄から報告は受けました すみれ達4人もですか」
「はい ブラックホーンの群れとキンググリズリーを狩りましたので
おそらくはレベルは40台にはなっているのではないでしょうか?」
わたくしが予想を口にしてみたところ
4人ともレベルを確認してみてます
「42でした」
「「「41でした」」」
すみれが42と答えると
他3人が41と答えます
「ステータスは…確認する必要もないですね」
わたくしがそう呟くと
お母様が額に手をやりつつも
「そうですね 幸正のドーピングは未来を見れば予想つきますので
すみれ達もそうなっているのでしょう」
「「「「はい…」」」」
「はぁ…幸正はいったい なにと戦うつもりなのです
こんなに戦闘力ある侍女を作って」
お母様がため息をつきながら
ゆきくんに対して呆れた様子で呟いてます
「ことの成り行きは…さくらが植物の知識があるという話からです」
わたくしが成り行きを説明します
「なるほど そうですか カレーを作るための植物をみつけたいというのですね」
「はい ダンジョンに入ることを前提で
さくら達をつよくしただけです 幸正くんは」
「確かにそうですね あの子は世界なんて興味もないわけですしね
美味しいものを作りたい 楽しい人生を送りたい
それしか考えてないのはわかります」
「それで もう一つ お母様に報告があります」
わたくしの言葉に目を開いて「またなにかあるの?」という風になる
お母様に話を続けます
「月曜日の午後 お時間ありますでしょうか?」
「月曜日ですか どこかの視察が入ってましたがキャンセルでよいでしょう
未来がこう言ってくるのは幸正絡みでしょうから
栄 先方に連絡を」
「はい かしこまりました」
栄は急いで部屋から出て行きます
それを見送った後 お母様がわたくしに問いかけてきます
「それで 幸正の用事はなにです?」
「はい 日本に金を日本円に換金するために出かけるのと
ついでに買いものです お母様の都合が悪いのでしたら
わたくしと侍女4人だけでも平気です
大人は美幸も絵美もいますし…」
「日本? 日本に行くのですか」
「はい」
「それなら視察よりも大事な用事です
この国の未来のかたちでもある日本を
自分の目で確かめる機会なんて…そうそうありません
お義父様達にも確認しないと」
「もしかして全員で…ですか?」
わたくしが少し顔をひきつりつつも
お母様に確認します
「そのつもりですが…問題でも?」
「月曜日は日本円に換金して簡単な買いものして戻ってくる予定でしたので
あと火曜日にも日本に服屋の視察を計画中ですし
平日よりも朝から夕方まで時間使えるときに行く方が
よろしいのではないかと」
わたくしがそう提案すると
お母様が腕を組みながら考え込んだ後
「わかりました 大勢でいくのは
まとまった時間を作ってからにしましょう
月曜日はわたくしだけ参加します
護衛はすみれ達に任せます
下手に護衛の人を入れるよりその方が安全でしょう」
「「「「かしこまりました」」」」
月曜日のことを話終わると
お母様が話題を変えてきます
「月曜のことは…ここまでとして
幸正の家で作ったものについてです」
「プリンとアイスですがアイスはまだ固まってませんので
もうしばらくかかります 夕ご飯後7時半過ぎには…」
わたくしがそう答えながら
かえで達をみて
「残りのかき混ぜをお願いしますね?」
「「「「かしこまりました」」」」
わたくしとの会話の合間に
お母様がウインドウを開きながら
プリンとアイスの詳細を調べてました
「どちらも冷やさなきゃダメなものじゃないですか?」
「はい 冷蔵庫を作り出して貰ってます
他にもアイスクリームを作る際に遠心分離機も作り出してます
幸正くんが言うにはここの技術でも遠心分離機は
作れるはずなのでサンプルは預ける予定です
冷蔵庫に至ってはすでにサンプルをわたしていますが
まだ実用化してないので作りだしたと言うことです」
わたくしがそう説明すると
やれやれと言った感じになりながらため息をついて
お母様が「わかりました」と言いました
一通りの説明を終えると
わたくしは自分の部屋に戻り夕ご飯までの間
宿題等をしながら過ごして
夕ご飯の席にむかいます
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