124話 4人それぞれのレベル上げ
朝に続いて長いです
2話あわせて8000文字超えてます
俺たちは52階層へ瞬間移動すると
ミアさんが索敵を始める
俺は9人にパーティー設定して経験値共有をしっかりと行う
「悠 向こう側にブラックホーンの群れがいるわね」
「ミアさん ありがと それじゃ…とりあえず
その群れの上空に移動しよう」
俺たちは空を飛んで移動していく
4人は飛ぶことに対して
「空を飛ぶって こんな感じなんですね」
「歩くより楽だけど慣れが必要ですね」
すみれとかえでが感想を言うと
さくらとぼたんも頷く
上空まで着いたら…いつものように芽衣が弱点看破スキルを発動させている
「すみれさん達はレベル上がるまで待機して」
美穂がそう言うと4人は頷く
そして美穂と未来と芽衣の3人で
その場にいた5頭をサクサクと始末していき
ミアさんが回収する
それだけで…すみれ達4人はだいぶレベルが上がっていく
「わぁ 頭の中でファンファーレうるさい」
「急激なレベルアップってこんなうるさいのね」
「慣れないと頭痛しそう」
「うん…うるさくて」
…
……
………
すみれ達人が脳内でのファンファーレが
鳴り止むのを待ってから
「とまりました?」
「「「「はい」」」」
「じゃあ、残っているブラックホーンの群れは
すみれさん達で狩ってみます?」
「「「「はい」」」」
「芽衣さんの弱点看破スキルでの弱点つきの場合
ビット飛ばしていきピンポイントで魔石を破壊でよろしいのでしょうか?」
「基本的にはそうなりますね
面白くないというならば…すみれさんとかえでさんは
接近戦でもいいですし…
すみれさんなら魔石を掴んで抜き取るというのもありだろうし」
───すみれ視点
幸正様がわたしにそう話してきました
その言葉にわたしは頷きながら返事をします
「はい 一人でしてもよろしいでしょうか?」
わたしの問いかけに幸正様は
悩む素振りも見せずに即答しました
「構いません あ かえでさん達はどうします?」
わたし以外の3人にも目を向けて問いかけてます
それを受けて3人は…頷きながら答えました
「わたしも一人で…してみます」
と…かえでさんは返答すると
さくらとぼたんは
「わたしたちは二人同時でOKです
わたしもぼたんちゃんも接近しないで射撃ですから」
「はい わたしたちは…未来様たちと同じスタイルになりますし」
確かに二人とも魔法タイプですし
遠くから攻撃するかたちになるなら
一人でする必要もないですし…
「わかりました ぼくたちはここでみてますね」
幸正様がそう言うと
未来様 美穂様 めいちゃんはその場で休憩するようでした
「それでは わたしは下に降りますね」
幸正様達にそう言い残して空中から下へ降りていき
地面に足を着いて左足を若干、前に出し右足は逆に後ろに置きながら構をとる
わたしの姿を見てブラックホーンが勢いよく吠える
「ンモォォォォォォォォォォォォ」
やっぱり牛の魔物は「モウ」て鳴くみたいですね
そんなことを考えていると
ブラックホーンが前足を何度も地面を後ろに蹴り始め
頭を下に下げて角をわたしにむけて突進する態勢になってました
わたしは深呼吸をして落ち着いて
突進してくるブラックホーンの弱点
額に埋まっている魔石を注視すると
突進してくるブラックホーンを左手で受け止めながら
右手を思いっきり突き出して額の魔石を掴んで引き抜く
引き抜いた額のその部分にニードルビットを飛ばしていき
「ストーンニードル…」
と…唱えてニードルビットから土属性の針を飛ばしていき
脳を貫いて絶命させる
「ふぅ」
わたしのステータスがおかしくなっているためか
左手だけで突進をとめること出来ちゃったことには
驚いてはいるけれど
こんなに簡単に倒せちゃうものなんですね
仕留めたブラックホーンは早速
自分のアイテムボックスに仕舞い込むと
空中に戻っていき
「こんなに簡単になるなんて
あらためて幸正様の能力って…と思ってしまいます」
それを聞いた未来様達は
顔をひきつりつつ乾いた笑い声になってました
───かえで視点
「次は…わたしの番ですね」
「あ…かえでさん」
幸正様が降りていこうとするわたしを呼び止めました
振り返り幸正様の方を向いて
「はい いかがなされました?」
「かえでさんって解体とかは出来ます?」
予想してないことを聞かれてしまい
きょとんとしてしまいながら一瞬固まってしまうと
ぼたんさんが口を挟んできました
「幸正様 解体なら…わたしが出来ます」
そういえば…ぼたんさん
解体作業を見学していたり手伝いしていたり
してましたね 暇さえあれば
「ぼたんさん 出来るんですね
今 アイテムボックスの機能で自動的に解体させていますけど
コカトリスとか雷鳥などはその場で血抜きして
まるごと料理出来たらいいなとか思うこともあるので」
「そういう料理もあるんですね あとで検索して見ます」
新しい料理に嬉しそうに答えるぼたんさん
彼女は侍女としているより料理人になった方が良さそうな気がします
わたしもお菓子作り色々したいのですが…
ぼたんさんの話になっちゃいましたし
このままここにいても?なので
わたしは幸正様に下に降りてもいいか
聞いてから降りることにしました
「下に降りても?」
「あ はい 呼び止めてごめんなさい」
「いえいえ」
謝られてしまい
ちょっと困惑しつつも下に降りていき
双剣を両手で逆手持ちして構えて
ブラックホーンに一瞬のうちに近づいていき
飛び上がり頭の上から額を攻撃して魔石を切り抜いてとりだして
そのまま脳みそに双剣を突き刺して絶命させる
そしてブラックホーンはアイテムボックスに仕舞い回収しつつ上空に戻る
それを見た芽衣ちゃんが感想を言ってきました
「きれいでした 素早い動きで」
「きれい わたしのこと?」
「はい 速攻で仕留めるのはステータスを
理解しているわけですよね?」
「言われてみれば…」
芽衣ちゃんの言葉に納得してしまいました
バランスのいいステータスになっているわけなので
素早さもあるし器用さもある
力もある…攻撃力自体は武器が武器だからですが
先ほどのすみれさんのをみていたので
危なくはないだろうなと確信も持っていました
「魔石は電力変換に使いますよね?」
わたしは取り除いた魔石を見て
幸正様に確認することにしました
「そうみたいですね 魔石はお任せします
ぼくが貰っても…なので」
「かしこまりました」
幸正様がそう答えましたので
魔石はわたしたちでひとまとめにして
電力会社にわたすことにするのが無難と思い
すみれさん達に確認する
「すみれさん達 魔石ひとまとめでいいです?」
「「「はい」」」
3人とも頷きながら答えると
深愛様が今まで回収してあったであろう魔石を
全部アイテムボックス経由でわたしに渡してきました
「よろしくお願いします
こんなに貯まっていたので…」
「は、はい…こんなに…」
あまりの多さにひいてしまいつつ返事をしました
そんなこんなしていると
さくらさんとぼたんさんがその場で
ニードルビットを飛ばしていき
さくさくとブラックホーンの額にぶち込んでいき
その場に残っていたブランドイメージの群れを始末してしまいました
それに気づいて思わず
「えっ? ふたりとも…」
「「はい」」
「わたしたちは下に降りる必要もないですし」
「この場でビットを飛ばして始末するスタイルをとりました」
二人ともそう答えてきました
「そ、そう…」
確かにこれが1番楽なのですが…
こんな簡単にしちゃうって
わたしがそんなことを考えていると
さくらさんが遠くの方を見ながら
「向こうに熊もいるようですけど
熊も食べれるんですよね?」
幸正様達に確認してます
すると幸正様はウインドウを開いて
くまの肉の料理を表示させました
「ぼく自身は食べた記憶がないので
どんな味なのかはわからないのですが
くまの手の煮込みとかもおいしいらしいです」
「そうなのですね じゃあ、ここから射撃してみます」
さくらさんが楽しそうに答えながら
ライフルを構えて照準をのぞき込み魔力を込めると
射撃をする
魔力弾が勢いよく発射していき
あっという間に飛んで行くと
さくらさんが一言呟きます
「仕留めました」
「ライフルも使いこなせてますね」
幸正様も嬉しそうにさくらさんに言うと
さくらさんも笑顔で「はい」と園児をしてます
そんなやりとりをしているうちに深愛様が熊を回収してきました
「熊料理は…どうしましょう」
深愛様が幸正様に聞いています
「お母さんに任せるのもいいけど
ぼたんさんに任せます」
「えっ? わたしですか?」
思ってもみてなかったのか
驚いて返事をするぼたんさん
「はい 料理関係 全部お任せしても?」
「あ はい 頑張ります」
「じゃあ、ぼたんさん かえでさんは
高機能キッチンセットもあげます」
幸正様がそう言うとかなり大きい机?を作り出してきました
「ほんとは英雄さん達が術式を完成させてくれれば
こういうのはここの技術で作って貰いたかったのですが
料理には必要だと思うので先に数台作ります
お母さんにもあげないとだし
めいちゃんもいるよね?」
「あ うん 料理するためにはほしいかも
それ…オーブンやコンロ 他にはレンジも着いているんですよね?」
「はい コンロは3つ オーブンは大きめのものが入るようなもので
レンジはオーブンと同じサイズにしてます」
「使い方はどうなんです?」
めいちゃんがさらに聞いてみると
「魔力で動かせるようにしてますので
…お母さんにはぼくの魔力で充電することにしますが…」
「なるほど ありがとう」
「あ それぞれ分離して特定の部分だけ設置も出来るようにしてます」
「それは助かる ありがとう」
幸正様はキッチンを数台作り
めいちゃん ぼたんさん さくらさん わたし
美穂様にわたしていきました
「みくちゃんは…いらないよね」
「はい そうですね わたくしは滅多に作らないと思いますし
するときは…ゆきくんの家でですので」
未来様はそう答えました
話も終わったのをみてからか
さくらさんが口を開いて
「かなりレベル上がったみたいですけど
氷魔法も覚えたみたいです わたし」
それを聞いた未来様と美穂様は
「さくらさんは水魔法を使えてましたし氷は納得です」
「そうですね 一般人が二属性使えるのはめずらしいことですが
ステータスもおかしいことになりましたから不思議ではないですね」
「やろうと思えばみほちゃんにわたした七色弓を複製して
さくらさん達にわたせば4属性使えるようにはなるはずですけど」
幸正様がさらっと爆弾発言をしました
「「「「えっ?」」」」
わたしたちはびっくりしてしまいました
「どうします?」
さらに問いかけてきましたが
わたしたち4人は首を振って
「「「「遠慮します」」」」
「そうですか…」
わたしたちの返事に残念そうにする幸正様
「さくらさんだけなのです? 属性増えたのは」
美穂様がそう問いかけてきました
わたしたちは「あっ」と思い…スキルを確認すると
わたしも雷属性増えてました
「増えてました 雷」
「かえでさんも? わたしも雷ありました」
「えっ? ぼたんさんも?」
「はい…」
わたしとぼたんさんがそう話していると
美穂様達が話に入ってきました
「ぼたんさんは魔法タイプだから不思議はないかなと」
「かえでさんは前衛も出来るタイプですけど
予想外に適正あったみたいですね」
「「はい」」
スキルの確認も終わると
全員で幸正様の家に戻りました
ダンジョンに入っていたのは15分もいなかった気がします
ここまで読んでいただいた方ありがとうございます
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