112話 ブラックホーンの小腸と野菜の炒めもの 味噌味
母親達がキャベツ、ピーマン、人参などを
一口サイズに切っていき醤油、塩、こしょう等で下味を付けていくと
俺は鉄板の下にビットを飛ばしてファイアで鉄板を加熱させていく
「ゆきくん 小腸類は?」
「適当に切って味噌、塩、こしょうで味付けていって」
美穂が聞いてきたので答える
母親達が野菜を最初に炒めていき
小腸などを加えて炒めて醤油などで味を調えていってる
火が通ってるのを見て母親が一口食べてみると
「内臓って弾力すごいわね」
「どれどれ…こんな感じなんだね 小腸って」
絵美も一口食べて感想を呟く
侍女さん達も味見していくと
「手間はかかるけど内臓もおいしいのね」
「どうしても捨ててしまいがちな部分なのに
食べてみると…もったいないと思っちゃうよね」
「えぇ…」
大量に作ったモツと野菜の炒めものを
持ち帰る人用には
大皿に盛って未来と芽衣はそれぞれアイテムボックスにしまいこみ
「未来様と芽衣ちゃん どうする?
夕ご飯食べていく?」
「わたくしは遠慮します」
「わたしも…」
「そう じゃあ、モツ炒めだけでも少し試食していって」
「「はい」」
「みほちゃん 深愛様はこのまま夕ご飯でいいよね」
「うん」
「はい」
「あなた 台所からご飯と茶碗等もってきて」
「あぁ」
「正太 俺も手伝うよ」
父親と宗人は台所にご飯などを捕りに行く
俺たちは中庭に机を並べていき
椅子も用意すると
みんな机と椅子というかたちに
驚いている様子だった
この国は基本的に畳部屋だし
椅子に座る習慣もまだないから
そういう反応も当然かもしれない
準備が整えると
母親と絵美、侍女さん達が手分けして
各自に配っていく
「それじゃ、食べましょ」
母親が言うと
「「「「「「「「「「「「「いただきます」」」」」」」」」」」」」
いただきますをしてから食べ始める
父親達が第一声で
「味噌味で白米にあう 内臓の臭みがなくて
なんか弾力がすごい」
「内臓って…こんなうまかったか?」
ミアさんは相変わらずニコニコして黙々と食べている
美穂達も口にして
「臭みはないよね 弾力もすごい」
「そうですね 手間はかかるから気楽には作れませんが
でも、この作業を専門にやる人たちを作れば
内臓も売れると思いますよね」
「そうですよね 仕事を作って貰えると
喜ぶ人たちもいますもんね」
「はい お母様達にも相談しないとです」
侍女さん達も
「おいしい…毎日いろんな料理食べれて幸せ」
「だよね 未来様に感謝だわ」
「うんうん 牛丼も唐揚げもおいしかったし」
みんな満足しているようで
よかったなと思う
俺も食べてみて噛むのが大変なくらい弾力があるものだなって
感じてしまった
「そういえば お母さん」
「うん?」
俺は母親にふと話しかける
「肉屋さんで内臓とかは買い取りは?」
「うーん 捨ててしまうのが一般的だから
むずかしいかな」
「そうなのね 鳥も心臓とか肝臓とか食べること出来るし」
「そう言うのをふくめて学校なのかな ゆかり様」
母親が呟く
確かに料理人の育成と料理の一般化をしないと
むずかしいか
「ダンジョンもゆっくりになるから
みほちゃんたちも料理学校に
手伝いに行けると思うから」
「それは助かるわ わたしと絵美さんだけだとむりだもの
幸正にも魔法で手伝って貰うわね
今日 つくづく感じたわよ
ウォーターやファイアで料理に役立つわけだし」
「間違った使いかだ…だけどね」
「まぁね」
そんな会話をして
食べ終えると未来と侍女さん達が
「そろそろ 時間ですし 今日もごちそうさまでした」
「いえいえ 料理作ったのは未来様達もそうですし」
「「「「加賀様 ごちそうさまでした」」」」
「あ いえいえ こちらこそ 急なことで申し訳なくて…」
「「「「また 何か作るときは来ますので」」」」
「はい ありがとうございます 助かります」
こういう会話を交わしつつ未来達も戻っていき
芽衣も
「それでは おじゃましました」
「めいちゃんもありがとうね」
「いえいえ また明日」
「はい またね」
「めいちゃん あした」
「うん またあした」
芽衣も帰宅する
美穂達も
「わたしたちも戻るね」
「うん」
「悠 またあした」
「うん ミアさんもあした」
美穂達も帰宅していくと
俺は机と椅子をアイテムボックスに片付けていき
鉄板付きの机も父親とふたりで洗っていき
洗い終えたあとアイテムボックスにしまいこむ
「なぁ、幸正 色々作れるなら
焼き鳥などを焼くときに使うグリルは出来るか?」
「うん 作っておいた方がいいかな
炭があればいいけど…ファイアで焼くのも手っ取り早そう
早速作るね」
俺は前世の記憶を元に焼き鳥屋のグリルを作り出す
「これって焼き鳥だけじゃなく
色々焼くときに使えるよな」
「うん」
「楽しみが増えたよ ありがとな」
「ううん」
父親との会話も終えると
俺は部屋に戻っていくのだった
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