110話 あまっている内蔵のこと
翌朝 昨日のこともあるから
俺は美穂を家の外で待っていると
美穂がやってきて
「おはよう ちゃんと待っててくれてありがと」
「うん おはよ 朝練していたんでしょ?」
「うん 弓の練習 ゆきくんは刀の練習してるでしょ 朝」
「うん そうだね 基本的なところしか教わってないから
それしかしてないけど」
「そうなんだ とりあえず、登校しよう」
美穂にそう言われ俺と美穂は瞬間移動で
校門近くまで移動してから歩いて登校する
さすがに3日経ったわけだし
少しは俺たちを見る目も落ち着いてはいるようだった
教室に入り席に座り
しばらく、ぼーっとしているうちに
芽衣と未来も登校してきたようだった
芽衣が隣の席に座り俺を向く
「おはよう」
「うん おはよう」
挨拶を交わす
未来も鞄を机に置くと俺の近くにやってくる
「おはようございます」
「おはよ」
美穂も近づいてくると
「揃ったし…今日からのダンジョンどうする予定?」
と…確認してくる
俺は考えはすでに決まっていたので即答で
「61階層まででひとまず終わりにしない?」
「やっぱり そういう考えなんだね ゆきくん」
「予想していました」
「うん わたしも予想してました」
「みんなはいいの? 最下層までめざすとかしないで?」
俺は美穂達にそう聞いてみた
「急がなくてもいいと思うもん」
「必要になったらめざせばいいと思います」
「急いで下に降りる必要もないですから」
「そっか じゃあ、平日1時間だけいくかたちで
肉 魚 繭 金属 ゴムを毎週集めるだけにする?」
「「「うん」」」
「それで…みほさん 芽衣さん 料理学校はどうです?」
未来が美穂と芽衣に問いかける
「お母さんとおばさんだけじゃ
足りないなら手伝います」
「同じく 料理スキルも身についてますし」
「ありがとうございます お母様に伝えておきます
ダンジョン1時間として
料理学校の時間との兼ね合いになりますね」
「「うん」」
「学校終わって帰宅してご飯食べて…で
いくら早くても1時近くだよね ダンジョンに行くのは」
俺だけなら、もう少し早く行けるが
さすがに皇女という立場の未来は色々あるだろうし
美穂も芽衣もそんな早くは…だろう
「「「はい」」」
「それで1時間近くやって2時…」
「うん そうだね」
「料理学校の生徒がどんな人たちになるかは
まだ未定ですのでもう少し先だと思います」
「「はい」」
未来がそう言うと美穂と芽衣が返事をする
「あと 肉屋さんにブラックホーン 暴れ大猪だけじゃなくて
コカトリスも下ろした方がよくないかな?」
「そうだよね」
「そうですね」
「あ ブラックホーンなどの内臓は?」
「たまりすぎてますよね 使ってないし」
「「「うん…」」」
芽衣の問いかけに答えると
3人とも頷いて悩んでいる
「うーん アイテムボックスの機能をいじった方が手っ取り早そう?」
「あっ、そうだね」
「何でもありなんだから…それが1番簡単だったね」
「気づいてなかったよね」
俺の呟きに3人とも「あっ」と言う表情をしながら言う
俺は今、この世界に存在する
この指輪のアイテムボックスの機能を全部いじることを念じながら
動物系魔物などの内臓の下処理を自動で処理するように設定する
それと各内蔵毎に収納する設定もしておく
「……………これで よし
鳥系は心臓、肝臓なら食べたことあるけど
あとは捨てていい?」
「「「うん よくわかんないし」」」
「牛も心臓 肝臓 肺 しっぽ 大腸 小腸 色々食べれそう
豚もそうみたい ぼくは食べたことあまりないけど
とりあえず、料理する前に小麦粉を使って洗うらしい
臭み取りのためみたい」
「「「なるほど」」」
「今日の午後に使ってみる?」
美穂が提案してくる
「うまく行くかどうかはわかりませんけど
ネットを見ながらためしてみましょ
侍女達も呼んで」
「未来様 大丈夫なんです?」
「問題ないと思います 侍女達なら」
「そうなんですね」
「お母さんとおばさんにも念話で伝えておくね」
「あ お母さんにはわたしから伝えるから」
「わかった」
俺と美穂はそれぞれ母親に念話で
ホルモン焼きの下準備の材料と作り方を
みておいてって伝える
こんな会話をしているうちに予鈴が鳴り
美穂 未来は席に戻っていく
授業も問題なく終わると一度帰宅してから
俺の家に全員集まることになった
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