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98.ラッキーラッキー



 俺は神的存在を助けてしまった。


「た、大変っすよー界人かいとさん!」


 居候してるJKなぎが、慌てて買い物から帰ってきた。

 彼女にはスクーターを買い与えており、買い物するときは、山を下りて近所のスーパーにいってる。


「どうした?」

「これ!」


 俺が客間でゴロゴロしてると、なぎがテーブルの上に、一枚の紙を置く。


「スクラッチくじ?」


 コインで表面を削り、絵柄がそろうとお金がもらえる的なあれだ。


「おまえスクラッチなんてやるの?」

「スーパーいったら、落ちてたんすよ。未使用だったんで削ったんす。そしたら……」


 ばんっ、とテーブルの上に札束を置く。

「なんと1等、100万円!」

「お、おお……」


 こういうのって絶対儲からないって思ってたんだが。


『しかし、あんまり動揺しないな、主よ』


 俺の隣でクッションになっていたフェリが言う。


「そりゃまあ、億単位稼いだことあるからな」


 異世界を行き来することでな。


「これだけじゃないっす!」

 

 ばんっ、ばんっ、ばんっ、ばんっ!


 ……札束が、5つ。


「なんだこれは?」

「スクラッチっす。拾ったスクラッチで100万あたって、試しに5枚かったんす」

「……で?」

「全部1等!」

「お、おう……」


 ま、まあ……こういうことも、あ、あらーな……?


「さらにさらに!」

「まだあんの?」


 だんっ! となぎが封筒を取り出す。

 1等と描かれた封筒だ。


「スーパーで買い物したら、福引きやってたっす。で! 1等! 沖縄旅行!」

「お、おお……」


 ……な、なんだこの1等ラッシュは……!


「そしてそして!」

「まだあるの!? さすがにもう1等は……」


 だん! となぎがテーブルの上に、鍵を置く。


「なんだこれ?」

「車のキーっす!」

「はぁ……? 車ぁ……?」

「あれっす!」


 庭に、リムジンが置いてあった!

 なんだありゃ!


「スーパーで買い物をして帰ろうとしたら、心臓を押さえて倒れたひとがいたんすよ。で、病院つれてったら、アラブの石油王だったんす。お礼に乗ってたリムジンもらいました」

「なんっじゃそりゃぁああああああああああああああああああああああああ!」


 宝くじ1等×5、福引き1等、そしてたまたまアラブの石油王と会うだって!?


「どんだけラッキーなんだよ! なんかラッキー通り越して恐いわ!」


 いつの間にラッキーマンになってるんだ、なぎのやつ!


「これのおかげっすよ、絶対!」


 そう言ってなぎが、お財布から何かを取り出した。


「これは……こないだ俺が助けた、猫が置いてった……小判じゃねえか」


 最初ボロボロの猫だと思って、ミルクをやった。

 そしたら神だったことが判明。


 なおしたお礼に、猫の神は小判を置いてったのである。


 別に俺はいらなかったので放置してたら、なぎが綺麗だといってほしがった。

 で、こうなったのである。


『神の力が付与でもされてるのではないか?』

「かもしれん……【鑑定】」


 俺はひさびさに鑑定魔法を使う。


~~~~~~~~~~~~

【$P<K<%%】

神器じんぎの一つ。

運+9999


~~~~~~~~~~~~


「表記がバグってらっしゃる!?」

『神のアイテムのようだな』

「運+9999ってやばすぎだろこれ……」


 まあ、納得はいったけど、さすがにこれは……。


「なぎ、それ返してくれ」

「いいっすけどどうするんすか?」


 なぎから神器じんぎとやらを回収して……。


「ふん!」


 ぱきん! と俺は小判をくだいた。


「あー! もったいねー!」

「ばかおまえ……こんなの持ってたら、もっと騒ぎになるでしょうが」


 一等5連、アラブの石油王をたすけたんだぞ?

 これ持ってたら、さらに幸運が続いちゃうじゃないか!


『ついてるならいいではないか』

「よくないよ。騒がしいのは嫌いなんだって」

『ふーむもったいない……む?』


 砕いた小判が、氷のようにとけていった。

 ……心なしか、とけた小判が蒸発したんじゃなくて、俺の中にはいっていったように感じたのだが。


『おお……ふふふ。くふふふふ』

「なんだよ?」

『いやぁ……もっと面白いことになるぞ、主よ』

「いいってもう! はいはいもうこれで神関連のことはおしまい!」


 そのときだった。


「みゅー」「みゅー」


 ……ものすごく、嫌な予感がした。

 庭へ行く。


 そこには、昨日助けた金の猫。

 ……そして、その猫の隣に、子猫が3匹。


『増えたな』

「いやぁああああああああああああああああああああああああああ! 来るんじゃあねええええええええええええええええええええええ!」


    ★


 出雲。とある場所。


 ーー毎年出雲まで来るのは面倒だな。


 ーーまったくだな。


 ーー第一わしは北の果てから来てるんだぞ。なぜ西日本のほうまで来ねばならぬのだ。


 ーーそれは言えておるな。


 ーーおい、金猫の話聞いたか?


 ーーあの福の神がどうしたの?


 ーー金猫、最近元気が無かっただろう。ところが、こないだあったらピチピチになっておった


 ーーぴちぴち……


 ーー信濃によい、神域があったそうだ。

 ーーほう、信濃に?


 ーーあんな山に囲まれた何も無い場所に、神域があるのか?


 ーーうむ。金猫のやつが言うには、とてもよい神気しんきを発する男がいるらしい。


 ーーほうほう。それは気になりますな


 ーー毎年出雲はもう飽きた。どれ今年は別の場所で集まるのはどうだろう


 ーーいや金猫の言うことが本当かわからんぞ?


 ーーやつがれがちょっと行って様子見て参ります


 ーーおお、黒亀こっきよ。まかせた

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― 新着の感想 ―
[一言] ラッキーマンネタが一体どれだけの人に通じるのか… 少なくとも30代半ば以上ですよ(笑)
[一言] 沖縄旅行getですか…………… てことは夜のビーチでナギちゃん麗子ちゃんと青姦三昧確定ですね。 楽しみにしてます♪
[気になる点] ジャ◯プの懐かしいマンガ(笑) [一言] アニメも見てた!
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