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57.侵入者用トラップ



 さて、飯も食ったことだし、暇つぶしに異世界にでも行こうかなと思ったのだが。


「……うーん」


 ふと、俺は一つの懸念事項に気づいてしまった。


「どうしんたんすか?」


 目を覚ましたJKなぎが、俺に尋ねてくる。


「いや、このまま異世界に行っていいものかってな」


 こないだの分断者ディバインダーの件がある。

 どうやら俺は、知らぬまに世界最強の能力者となっていた、らしい。


「前の分断者ディバインダーみたいな輩がまた来るかもしれないだろ?」

「確かに……でも、おばあさん結界を張り直したって言ってましたっすよね?」

「でも、分断者ディバインダーみたいに、結界突破してくる強者がいるかもしれないだろ?」


 俺が向こうに行ってる間に、こっちに超越者の殺し屋が来られても困る。

 JKはこっちにいるんだからな。


「うちも魔法使えるっすけど、戦うレベルの強さはないですし」

「吾輩はいやだぞ。主から離れる気は無い」


 となると、不在時の対策を考えないといけなくなったな。


「まあでも、そんな難しく考えなくて良いか。魔法使えば」


 ということで、俺はちゃちゃっと、【仕掛け】を施しておく。


「これで良し」

「罠なんぞ張って意味があるのか?」


 フェリが首をかしげながら尋ねてくる。まあこの子強いから、罠を張る意味なんてわかってなさそう。


「超越者どもも、化け物に近づくほど愚かではないと思うがな」

「化け物って……だれ?」

「わはは、面白い冗談だなっ」


 いや冗談じゃあないんだがな……。

 俺とフェリは一緒に、屋敷の中へと戻ろうとした、そのときだ。


 ビービービービー!


「って早速罠が発動してる……?」

「早いであるな」


 俺たちは入り口へと向かう。そこには……。


「しび、しびれ、しびれるぅ……」


 なんというか、とても可憐な人物がへたり込んでいた。


 歳は10代前半くらいだろうか。

 黒いスーツに、白い髪の毛。サングラスをかけている。


「か、可愛い……」


 華奢で、手足がすらっとしてる。肌もすべすべつやつやだ。

 白いミディアムヘアーを肩の辺りで切ってて、すっごい可愛い。


「って、そうじゃなかった! ごめんな!」


 俺はすぐに罠を解く。まさかすぐに反応するとは……。

 

「大丈夫かい?」

「ありがとう、お兄ちゃんっ★」


 その白髪サングラス黒スーツの美少女? がにっこりと微笑む。

 座り込んでいる彼女に手を伸ばす。


 彼女は俺の手を取ろうとして……。


「ぎゃいん!」


 ふたたび、彼女がしびれて、その場にへたり込んだ。


「な、なに……なにこれぇ……」

「ああ、痺れ罠。敵がこの家に入ると、麻痺の魔法が発動するんだよ、新手の超越者さん」

「!? ど、どうして……わかったのぉ?」


 屋敷の中に麻痺の魔法を付与した。

 そして、この付与魔法というのは、条件を付けることができる。


「君が魔力を持っていたからだよ」


 この麻痺トラップは、魔力を持った第三者が入ると発動する。(俺の知り合いを除く)


「なるほど、超越者は逆異世界転生者。つまりは魔力を保有してる」

「そう。超越者を魔力の有無で見分けるよう条件付けしたんだ」

「なるほど……魔力による判別か。それは盲点だった。さすが我が主!」


 さて……。


「お嬢さん、俺になんの用?」

「て、敵じゃないから麻痺を解いてよぉ……」


 白髪の美少女が泣きながら言う。

 いやそう言われてもね。超越者だし。


「あ、あたしはラブマリィさんのぉ、弟子だよぉ」

「え? ばあさんの?」


 ぴこん、とラインが来る。【ほんとだよ】とのこと。あらら。


 俺は麻痺を解いてあげる。

 ふぅー……と女の子が息をつく。


「すごいね、お兄ちゃん。さすが、SSSレートの超越者」

「はあどうも……で、あんただれ?」


 白髪スーツの美少女は、サングラスごしに、ニコッと笑みを浮かべて言う。


「はじめまして、公安特務課の【贄川にえかわ 無一郎むいちろう】だよ★」

「にえかわ……むいちろう……って、え? も、もしかして……男!?」


 こんな華奢で、可愛いのに!?

 男!?


「そうだよぉ★」

「は、はあ……」


 贄川さんとやらは、どこをどう見ても女の子にしかみえなかった。

 腰の周りとか。男の割に細すぎるし。喉仏もない。


「やん★ そんなふうにじろじろ見られると照れる~」

「あ、はあ……で、公安特務課って?」


 公安っていうんだから、それって警察の人間ってことか?


「警察組織の一部で、政府直属の、超越者を取り締まる機関のことだよ★」

「なるほど……って、警察の一部って、あんたおまわりさんなの?」

「そうだよ★ 体面上はね。しかしてその実態は、美少女戦士★無一郎ちゃん」


 ……ばあさんといい、この贄川って男の娘といい、能力者って変なのしかいないのだろうか……。


「あたしは君の味方だよ★ とりあえず、入れてほしいなぁ~」

「はあ……まあいいけど……」


 面倒ごとには巻き込まれたくないが、ばあさんの知り合いならしょうが無いな。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] …贄川さんで無の名前…そして某ターミネーターさんを彷彿させる言動…親父さんかな? …これとあれが夫婦なら…二人がイチャイチャしてたら…犯罪臭しかない…
[一言] 贄川家………… いろんな人脈がありそうだな…………
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