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40.勇者パーティ、謎の賢者を尊敬する



 飯山界人が、異世界にて自分の作った魔道具をプレゼントした。


 その相手は、なんとこの世界の勇者であった。

 勇者ブレイバ。


 女神から力と、魔王を倒す使命を与えられた存在である。

 勇者ブレイバ。魔法使いカリス。聖女レンゲル。その三人で、魔王討伐の旅に出ていた最中だったのだ。


 しかしブレイバたちはまだ年若い勇者。まだまだ、魔王を倒せるだけの力はなく、依頼をこなしながら訓練をしている最中だった。


 そんなある日、訓練で訪れた奈落の森(アビス・ウッド)という大森林で、バジリスクというモンスターと遭遇。

 あわや全滅かと思われたところに、紅のローブを着た、素晴らしい賢者が現れたのだ。


 バジリスクを一撃で葬り、そして、未熟な勇者たちに【宝具】を授けた……。


「すごい……あれがうわさの、紅の賢者さまか!」


 ブレイバは伝説の武器(※100均ナイフ)を握りしめて言う。


「すさまじい魔法力だったわ……」


 魔法使いカリスは、界人の秘めた魔力量、そして魔法力にただただ脱帽する。


「彼が仲間になってくだされば……」


 聖女レンゲルは、あの強い人がパーティに入ってくれれば、きっと魔王は倒せるだろうと確信していた。


「いや、レンゲル。今は無理だ。おれたちは……彼と比べてまだまだ弱い。多分あの人も、『今は弱すぎて話にならない。これで少しは強くなれ、話はそれからだ……』って言いたかったんだと思う!」


 そんなこと、みじんも思っていない。

 なんだったら、冒険者パーティだと思われていたくらいだ。


 しかしブレイバは、ポジティブに捉えたようだった。


「なるほど……! ブレイバさんの言う通りかもですね!」

「え、ええー……そうかしら……」

「そうだよカリス! よぉうし! がんばろう、みんなー!」


 かくしてブレイバはより一層、修行に励むことになる。

 界人の与えた魔道具が、まさか、魔法を試すためにテキトーに作られた、テキトーな武器だとは知らずに。


「! ブレイバ、アレを見て、バジリスクよ!」

「く! まだいやがったのだな!」


 巨大な蛇、バジリスクはのそのそとこちらに近づいてくる。


「レンゲル。聖結界の準備は!?」


 バジリスクは敵を石化させるブレスを使う。

 さっきまでの戦闘では、状態異常を無効化する、最高位の光魔法を使って防いでいた。


「だめです……! 魔力が切れてしまいました……」

「く! 万事休すか……!」


 バジリスクが近づいてきて、石化ブレスを放つ。

 吹きすさぶブレスを受けても……しかし。


「お、おお!? ぶ、無事だ! 身体が石化してないぞ!」

「! ブレイバさん……賢者様にいただいた、これの力です!」


 状態異常無効化の指輪が、光り輝いていたのだ。


「なるほど……賢者様はこのシチュエーションに備えて! 襲われる未来を見通して、我らに宝具を! なんていうお方だ!」


 全くの偶然であったのだが、未来予知か何かの力を使ったのだと勘違いされていた。


 そして、魔法使いカリスはもらったビー玉を、バジリスクに投げつける。

 かっ……! すさまじい光が発生して、バジリスクはその影響で、消滅したのだ。


「す、すごいわこれ! 最上級の光魔法に匹敵するレベルの魔法だった……!」

「おお! やはり……やはり賢者様は、すごい……! 我らが再びピンチになるだろうことを見越して!」


 だから、別に見越していないのだが、彼らの命は界人の作った魔道具によって救われた。

 そのことで、勇者パーティ内での評価が、ガンガンと上がっていくのだった。


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