35.買ったものを強化しましょう
スキルスロットのついた装飾品を購入した俺は、JKたちとともに、家に帰ってきた。
「世界扉まじ便利すぎっすよね。現実であろうと、一度行った場所には一瞬でとべるんすから。実質どこでもドア」
「本当にすごいです! さすがご主人様です!」
まあたしかにこのスキルはチートすぎるよなって今にしても思う。
異世界への行き来はもちろん、現実でも移動時間がゼロにできるんだから。便利ってレベルじゃあない。
買ってきた服とかを居間に全部出す。
結構買ったな……。
「じゃ、俺、自分の部屋で作業してるから」
「「わかりました!」」
麗子たちは買ってきたものを自分の部屋に運んでいく。
この家にはたくさんの部屋があって、それぞれに私室を与えている。
俺は自分の部屋へとやってきた。
でっけえベッドは近くの家具用品店で買った。まあテイム用だな。
「さて」
「では始めるのかの、主よ」
フェリがベッドの上に人間の姿で横になる。
現実ではこの姿で固定のようだ。その姿の方が動きやすいだろうし。
「じゃあ付与魔法を使って、スキルスロットに魔法を付与してみるか。ええと、使い方は……っと」
俺はステータスを確認し、習得している魔法一覧から、付与魔法を選択。
鑑定スキルで使い方を学習する。
■付与魔法:基本的な使い方は、対象物、あるいは対象者のスペックを一段階あげる【性能強化】。対象物が、スキルスロット付きのアイテムの場合は、術者の所有する能力を付与する【能力付与】(※魔法力が足りてないとアイテムが壊れる)
「性能の強化か、スロットが有る場合は能力の付与ができるってことか」
「異世界では主に前者の使われ方をしてるな」
「そりゃまたどうして?」
「スキルスロット付きアイテムが珍しいことが一点。それと、単純にアイテムに能力を付与できるほどの、腕のいい付与魔法使いがめったにいないのが一点」
たしかに魔法力が低いと失敗するって書いてあるしな。
「性能の強化ためしてみるか。えっと……たしかホームセンターで買ったやっすい包丁がアイテムボックスに入ってたはず……」
俺はアイテムボックスから包丁を取り出す。
包丁をテーブルの上に置いて、手をかざす。
「性能強化」
包丁の上に魔法陣が出現する。
刃の部分がキラキラと輝いた。
「これで完成? いやにあっさりしてるな」
「試してみるがよい」
たしかに。俺はアイテムボックスに入っていたまな板とリンゴとを取り出す。
買い物をしたときはボックスに全部突っ込んでいるのだ。冷蔵庫いらずだよな。
テーブルの上にまな板をおいて、そこにリンゴを静置させる。
「よっと」
俺は性能強化した包丁で、リンゴを普通に斬ろうとした。
スコンッ……!
「おお、すごいきれあ……」
ズバァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!
「ええええええええええええええええええええええええ!?」
なんと、包丁はまな板、テーブル、そして畳すらぶった切ってしまったのだ……!
「なんじゃこりゃぁ!」
「おお、主の魔法力が高すぎて、性能が強化されまくった結果、包丁が伝説の武器並みの切れ味を手に入れたようだな!」
「まじかよ……鑑定」
■包丁(S)
たしかに、ただの包丁がSランクのアイテムになってる……!
「ただスペックを強化しただけでこの性能。やはり主はすごいな!」
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