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34.鑑定スキルでスキルスロット持ちを調べる



 俺は長野県の東にある、大きめのショッピングモールへとやってきた。

 居候のJK二人に心配をかけてしまったので、好きな物を買ってあげることにしたのである。


 最初は遠慮していた麗子たち。

 だが、フェンリルのフェリが光り物に興味を示し、あれほしいこれがほしいと買っていくうち、彼女たちも遠慮しながらも、買いたい物を示すようになった。


「こんなにたくさんお洋服買って良かったのでしょうか?」


 麗子が両手に紙袋を抱えている。一人分ではなく、フェリの分も含んでのこの量だ。


「問題ないよ。金ならあるし」

「すげえ、大金持ちのセリフっすね。かっこいいっす!」


 なぎもほくほく顔である。

 そんな風に若い子に褒められた経験がほぼないので、うれしいもんだな。


 俺は麗子たちの買った品ものをアイテムボックスに収納。


「まじで便利っすねそれ……いいなあ。少しでもいいから分けてほしいくらいっすよ、スキル」

「テイムされるか?」

「ま、毎日テイムされてるじゃないっすかぁ~……♡」


 なぎが顔を赤くして俺に潤んだ目を向けてくる。

 しかしテイムの力で得られるのは、一個だけだからな。なぎの場合は魔法の才能。


「フェリ。なんか力を付与する方法ってないか?」

「では、付与魔法でもすればよいのではないか?」

「付与魔法……それか。どうやるんだ?」

「たしかスキルスロットの付いたアイテムである必要があった気がするぞ」


 俺は鑑定スキルを使う。


■スキルスロット:魔法、あるいはスキルを付与できる空き。これのないアイテムにいかに付与を試そうとしても無駄。


「なるほど、何でもかんでも付与できる訳じゃあないんだな」

「うむ。目のいい商人はそれが肌感覚でわかる、と聞いたことがあるな」

「うーん……別に目のいい商人ってわけじゃないんだが……あ」


 いや、関係ないか。


「俺、鑑定スキル持ってんじゃん」


 鑑定スキルは他人のステータスを見ることができる。

 人に対して使えるのなら、物にも使えるはずだ。


「ということで、適当なお店に入ろう。力の検証だ」

「吾輩は光り物がいいぞ! アクセサリーだ!」


 どうやらキラキラした物を大層お気に入りの様子のフェリ。

 マップを頭に入れてる麗子に、宝石店へとつれてってもらう。


 中はまあ平日っていうことでガラガラだった。

 店内は落ち着いた雰囲気で、ガラスのショウケースには指輪だのなんだのがたくさん入ってる。


「値段やばいな……0がこんなに」


 普通にうん百万とかする指輪が平然と並んでいる。

 いや、まあ見た目はあんまり重要じゃなく、スキルスロットの有無、それだけが今回重要だ。


 俺は指輪を眺めながら、鑑定スキルを使う。


■指輪:スロットなし


「おお、できた。スロットが見える」

 

 やっぱり鑑定スキルには、物を見ることでスキルスロットが見えるんだ。 

 考えてみりゃ人間を鑑定すれば、その人の保有スキルがわかるんだから、それくらいはできるか。


 俺はしばらく店内を見て回る。

 あまり長居してると不審がられるだろうが……。


「これ似合いますかっ?」「こっちのが似合うっすよー!」


 ……と女子を連れてることで、不審さが減った。もっとも、JKを二人、美女を一人連れてる俺は何者なんだって話しになるのだが。

 さっきから店員からちらっら見られててうっとおしいな。


 で、しばらく鑑定スキルを使っていったところ……。


「あった!」


■指輪:スロット1【-】


【-】ってスキルがついてないってことだよな。


「あんま、スロット付いてるやつないんだな」

「魔法やスキルが付与されているアイテムは、魔道具といって、とても高値でうられてるらしいぞ」


 なるほどそもそもが付与されてるアイテムが貴重なんだから、付与できる枠のあるアイテムもまた然りってわけか。


「よし、すみません! これ一つ」

「え……? ほ、本当にご購入されるのですか?」

「? はい」


 店員がチラチラ見てくる。なんなんだよ。


「か、界人さん……値段値段」

「え? うぉ! ま、まじかよ……1000万とか……」


 庶民の頃の俺だったら、もう手が出なくて帰るとこだったろう。

 だが今は、こないだの古竜を倒して手に入れた金がある。


「大丈夫です。これ一個。あと、もうちょっとほしいのがあるんで」

「は、はい! あ、えと、少々お待ちください! ほかにもいい宝石の在庫が、ございますので!」


 そう言って店員が急いで戻っていった。

 なんなんだ?


「界人さんが金持ってる上客だってわかったんすかね」

「1000万円をぽんと買おうとするなんて、かっこいいですからね!」


 その後へこへこしながら店員が奥のスペースを勧めてきた。

 在庫の指輪とかネックレスとか、結構な値段がするものを向こうから持ってきてくれた。


 わざわざ俺が見て回らなくても、こうして向こうが持ってきてくれるのは楽だった。

 結果、俺はスキルスロットつきの指輪やネックレスを、合計で9個ゲット。


 合計でまあ……かなりどえらい値段だった。

 一括で払ったときは、店員がもうニコニコしていた。


「又のご来店を心よりお待ちしておりますー! 飯山様ぁ!」


 店員一同が俺に頭を下げているなか、俺たちは店を出る。

 名刺までもらい、名前まで覚えられてしまった……。


「それだけ経済力のある成功者だって思われたんすよ」

「さすがです、ご主人様!」


 さ、あとで付与だ付与。


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