24.漫画家JKもテイムしてみた
俺、飯山界人は異世界を行き来できる能力を持っている。
称号から派生して手に入れた調教師のスキル、それはテイムしたモンスターに新らしい力を授けるという物。
そしてJKの麗子を夜のテイムした結果……。
「うぉお! うんまそーではないか!」
現実のリビングにて。
テーブルの上には豪華な料理がのっている。
前みたいに黒焦げではなく、ちゃんと形を保っている。
カレー、酢豚、そのほかおかずが焦げることなく、おいしい匂いを発しながら鎮座していた。
「はい! ご主人様のおかげで、料理スキルを獲得したので!」
「おお! やはり主はすごいの! あんな料理下手なこやつを、一瞬にして達人に変えてしまうとは!」
フェリ(人間バージョン)に褒められても、俺はちょっと喜べない。
いやだって、テイム(意味深)しただけだし。
俺は自分が気持ちよくなっただけで、別に何もしていない。
「労せず大きな成功を収められたのは、主の持つ才能があったからだ!」
「才能ねえ……」
はぐはぐ、とフェリが料理を食べてにっこにこしている。
麗子と目があう。ニコニコと笑っていた。
黒髪に、白い肌。見た目は完全に優等生な女の子だけど、ベッドでは……すごかった。
別人のようだった。
彼女のスキルの中に【淫乱】ってものがあったんだが、まあ、その通りだったなと。
「……界人サン」
「ん? なぎ、どうした?」
編集者やっていたときに、担当してた元漫画家、南木曽なぎが俺に話しかけてきた。
ほおを赤らめて、目をそらしてる。
「ちょっと……いいすか?」
「? 別に良いけど」
飯も食ったし、俺はなぎと一緒にリビングを出て行こうとする。
「なぎちゃん♡」
麗子となぎとが目を合わせる。にこっと麗子は笑ってうなずいた。
照れくさそうになぎが目をそらすと、そそくさと離れていった。なんなん?
俺はなぎにつれられ、彼女の部屋へとやってきた。
ばあさんの使っていた屋敷は腐るほど部屋が合ったので、彼女たちには個室をあてがっている。
イ●ンで買ったベッドになぎが腰掛ける。
俺もちょっと距離を空けて座るも、なぜか近づいてきた。
「…………」
なぎは、俺の作った温泉の効果で視力を回復した。
眼鏡を外した彼女は、まあ普段よりきれいに見えた。
かわいい系の見た目の麗子とは違って、純粋にきれいだ。
18歳で若く、そして漫画家として大成した少女。
そんな彼女が、俺と同じ家に住んでいるなんて驚く。
「で、なんだよ?」
「……か、界人、サン。あの、っすね……うち、うちも……」
もごもご、と言いよどんだ後、目を閉じて勢いよくいう。
「うちも、抱いてほしいっす!」
「はぁ!?」
「あ、ち、違った」
「あ、な、なんだ違うのか」
「夜のテイムしてほしいっす!」
「同じじゃねえか……!」
いきなり何言い出すんだこの娘!
抱いてほしいなんて……。
「う、うち……みたんす。麗子ちゃんと、界人サンがその、テイムしてるとこ」
「お、おう……」
「女の子って、あんなになるんすね。そんだけ……気持ちいいのかなって、その……いいなぁ……って」
な、なるほど?
つまり俺たちの調教を見ていたと。
……まじかよ。
「あ、えと! 話前後しちゃうんすけど、うちもスキルが欲しいんす! できれば、魔法スキルが」
「ああ……おまえ魔法の習得に苦労してたもんな」
「ですです。たぶんうち、魔法の才能が無いのかなって」
■南木曽なぎ
スキル:むっつりスケベ、画業、ドM
鑑定スキル使ったら、とんでもねえもんが見えてしまった……!
むっつりなのか……ドMなのか……。
「どうっすか?」
「え、あ、ああ……魔法スキルはなかったな」
「やっぱし……」
そんなことよりこの二つのスキルが気になるんだが……。
「おねがいっす界人サン。うちを、テイムして。あなたの女にしてほしいっす……」
なぎがしなだれかかってくる。
元とはいえ、担当と編集だぞ?
今はなんだか知らないけど一緒に暮らしてるけど、元パートナーを、抱くなんて……。
「うち、心からあなたを、好きなんす……わかってくれませんか? 全部捨てて、ここに来たのは、覚悟があってのことなんす」
真剣な表情でそう言った。
そう……だよな。
こいつは漫画家として大成功していたんだ。
画業っていう、スキルがある。才能がある。なのに、それを放り出して俺のとこに来た。
それほどまでに、俺のことを好きでいてくれる。
そんな女の思いを、むげにするのは……よくない。
俺も、このこと過ごした編集人生は、楽しかったし、なんだかんだ一緒に居て楽だし。
「俺に、テイムされたいのか?」
「はい……」
「俺は無責任にテイムできない。なるなら、俺の恋人になってほしい」
「もちろんっす!」
なぎが俺にキスをしてくる。
俺は彼女の肩を抱いて、ベッドに押し倒し……。
☆
テイムした。
「やったっす! 魔法習得速度上昇っす! ありがとう界人サン!!!」
なぎは目当てのスキルをゲット。
俺は画業をゲット。
さらにムッツリスケベが【透明化】に、ドMが【忍耐】に進化した。
■透明化(S)
魔力が続く限り他人から視認されなくなる。
■忍耐(S)
どんな致命傷を受けても、体力が1残る。
……またもJkをテイムしてしまった。俺ただ気持ちよくなっただけで、なぎは目当ての力を手に入れ、俺もまたすごいスキルを労せずゲットしてしまった。
まじで異世界チート能力、すげえ……。
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