225.神格
俺のばーさんは異世界の魔女だ。
世界魔女ラブマリィという名前で、とっても有名かつ高名な魔女なんだと。
ばーさんは異世界にある、屋敷に住んでいる。
彼女はここから動けないらしい。
色々理由があるんだそうだ。
俺としては、死んだはずのばーさんが生きててくれてうれしい。それだけで十分だったりする。
んで。
侍女のイージスとともに、ばーさんの部屋へとやってきたわけだ。
「おお! 界人! ひさしぶりじゃあのう」
「おっす、ばーさん。これお土産」
俺はばーさんに、買ってきた和菓子の包みを渡す。
ばーさんは礼を言って包み紙を開ける。
「おお! 竹風堂の栗ようかんじゃあないか! わしの好物を買ってきてくれたのか~♡ ありがとうなぁ~♡ かいとぉ~♡」
ばーさんは俺に異世界の力をくれた恩人ってのもあるけど、純粋に世話になった人でもある。
俺には両親が居ないからな。
これくらいのことはする。
「でさ、ばーさん。ラインしたとおりなだけど……」
「天界の奴らめが動いたんだったの」
「そう。で、どーすりゃいい?」
「どーもせんでいい」
即答だった。
まじぃ……?
「相手って強いんだろ」
「まあの。じゃが、界人ほどじゃあない。今の界人の神格は、3.0あるからの」
「は……? 神格?」
「神としての、まあレベルみたいなもんじゃ」
神格が高いほど、高位の神ってことらしい。
「下級神で神格1、上級神で2。最高神で3」
「まてまてまて。え? 俺って最高神レベルの力もってるの?」
「うむ。それゆえ、特に対策を取らずとも、どんな神であろうと勝てるじゃろうて」
「まじか……」
そうだったんだ……。ほな、そんな警戒しないでいいか……。