212.空から女の子
日本をいつの間にか救っちまっていたらしい……。
『主はどこの世界でも、救世主なのが証明されたな』
俺んちの居間にて。
フェルさん畳の上でゴロゴロしながら言う。ええい、他人事だと思って気楽に構えよってぇ。
「もう厄介事はごめんだよ……」
『しばらくはのんびりできるのではないか? 公安は殺し屋たちの一斉摘発に動くみたいだしな』
俺の信者となった、公安刑事の無一郎さんは、俺に仇なす敵を一掃するため奮起。
仲間を率いて、悪い練能力者(殺し屋たち)を日本から撲滅するため動き出したそうだ。
『しかしあの公安の刑事さえも信者にしてしまうとは。主の神としてのランクは相当高くなったのではないかな?』
「知らねえよランクとか……どうでもいいし……」
俺はただゆっくり過ごしたいだけなんだ……。ランクとかどうでもいいんだよ……。
『む?』
そのとき、フェルが頭上を見上げる。
「どうした?」
『嫌な気配がする……』
え、やめて。不穏なこと言わないでよ!
「界人さん大変すぅうううううううううううううううううううう!」
同居人にして漫画家のなぎが、血相変えて、庭からこちらに乗り込んできた。
イヤーな予感……。
「そ、空から! 空から女の子がぁ!!!!!!」
……ほーらまた厄介事だよ!!!
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