198.呪いが解けない!
【※読者の皆様へ】
今回のあとがきは、
「全ての読者様」にお読みいただきたいです!
1分も掛からないので、最後まで目を通してくだると幸いです。
大精霊の下へ向かう俺たち。
しかし……。
「うーん……」
『どうした? 我が主よ』
「いや……俺ってさ、すごい神なんだろ?」
『そうだな。今日本で一番の神格を持ってるだろう?』
高い神格を持ってる俺は、思ったことを現実にできるらしい。
が。
「じゃあ、俺の股間の呪いもさ、解きたいって思ったら、解けるんじゃね……?」
理想を現実にできるっていうんだったらな。
『かもしれないな』
「だろお?」
『やってみるがいい』
「よーし!」
じゃあ……よし!
俺の股間の呪いよ! 解けろぉぉおおおおおおおおおおお!
「うぉおおおおおお! どうだぁああああああ!?」
ラビリンが目をきょとんとさせている。
で、フェルはというと……。
『失敗だな』
「わっかんないだろぉ!?」
『失敗したんだよ』
「…………」
俺は気になったので、フェルに近づく。
『あ、ばかばか! 近づくな! はぁあああああああああん♡』
フェルのやつが、気色の悪い甘い声を出す(女だが)。
そしてその場でおなかを見せてきやがった……!
あ、あかん!
これは……俺の股間の呪い、解けてないぞ!
俺は素早くフェルから離れる。
フェルもまた、俺から距離を取った。
『ほれみろ! 解けてないだろうがっ!』
「ああ……ごめん……」
フェルさんエロ方面苦手らしいのだ。
しかし……あれぇ……?
「どうして? 願いを現実に叶える力を持ってるんじゃないのぉ?」
『ふむ……まあ、原因についてはおおよそ見当がついてる』
「ほんとかっ?」
『ああ……主よ……』
びしっ、と自分の尻尾で、俺を指す。
『ほんとうは女発情の呪いを、解きたいと思っていないのだ!』
「な、なんだってぇ……!?」
……。
…………。
…………いやねえよ。
「すごい迷惑してるし、早く呪い解きたいよ」
『というのは、おぬしの意識がそう思ってるだけであろう。無意識では、おぬしはこの呪い、女を発情してやりまくれるぜハッピー! って思ってるのさ』
「いやいやいや! ないないない! マジで困ってます!」
『理性ではそう言いつつも、本能の部分では、おぬしはその呪いを受け入れているのさ』
「ねえーって!」
マジで解きたいから!
『呪いと祝福は表裏一体。神がその呪いを心から解除したいと思っていないからこそ、自分の力で解除できないのだろう』
ええ~……うっそぉ~……。
俺、この発情エロ呪いを、ラッキーとか思ってるの?
いやいや、ないない!
絶対無い!
『じゃあ呪いは解けるはずだが?』
「うぐううぅうう……」
いや! 俺は別にこんな呪い、全然惜しいなんて思ってないんだからねっ。
「いくぞラビリン! 呪いを解くために!」
『は、はいぃい……』
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