表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
197/241

197.日本で1番メジャーな神



 俺は闇の大精霊に会いに来ている。

 最適なルートが視界に映し出されている……が。


「なんか……同じとこグルグルまわってねーか?」


 ふと俺は気づいたのだ。

 この通路、さっきも通ったってな。


『ふむ……根拠は?』

「壁見てみ?」


 俺は壁を指さす。

【→】と矢印が書かれていた。


「俺がさっき書いておいたんだ。この矢印」

『なるほど……。同じ所を回ってる……となると、おそらく精霊のしわざだろうな』


「精霊の?」

『うむ。大精霊が主に試練を課してるのやもしれん』

「試練って……?」

『大精霊が、その人間に力を貸すかどうか、試練を与えると聞いたことがある』


 なるほどなぁ。

 そういうのよく聞くもんな。力を貸してほしくば力を示せ……みたいな。


 てゆーか、それ俺じゃなくて、ラビリンに課せよ……って思うんだが。


「ラビリンどうする?」

「あう……えと……あうあううう……」


 ラビリンは何もできない……か。

 うーん、じゃあ俺がなんとかしないとな。


「フェル、この現象に心当たりは?」

『そうだな……我らは魔法で作られた空間に入ってしまってる可能性が高いな。ドーナツの形をしており、そこをグルグル回ってるのだろう』


「OK。じゃあ。空間をぶっ壊せばいいんだ……」


 な、と言い終わる前に……。

 パキィイイイイイイイイイイイイイイイイン!


「は……?」


 な、なんか壊れたぞ!?

 で、目の前には……でかいホールが広がっている!


 あ、あれぇ!?


「なにこれ!?」

『どうやら大精霊の作った空間が、壊れたようだな』

「壊れた!? なんでだよ!?」

『考えるに、主が空間を壊す、と意思をもったからだな』


「やろうって思っただけですが!?」

『神の意思が、現象としてこの現実に現れたのだろう』

「え、なに? 思ったことが実現しちゃうの?」

『うむ。神となれば、わざわざ実行せずとも、思うだけで大抵のことは実現してしまうのだよ』

「こええよ、神……! 神ってみんなこんなやばいことできるの……?」


『いやいや、並の神は無理だぞ。長野神が、そうとう高い神格を得てるからこそできる芸当だな』


 高い神格なんてもってるの……? 俺ぇ……。

 いやまてよ、そういえば、現実世界で長野神おれって、結構メジャーになっていたような。


 神の力って信者の数に比例するっていうし……。

 あ、あれぇ……?


「俺ってもしかして……神の中でも、上のほうなの?」

『今更か』


 そっか、今更なんだな……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] なのに自分にかかってる呪いがとけない神
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ