195.神じゃん
俺は闇の大精霊に会いに来ている。
入ると死ぬってところに、入っても死ななかった(なぞ)。
俺は大樹の中へと進んでいく。
「あわわ、真っ暗闇なのですぅ~……」
森呪術師のラビリンが後ろでおびえていた。
が。
ピカァアアアアアアアアアアアアア!
「はわわ! 光が! お兄さんから光が出てるのですぅ!」
俺の体から後光が漏れる。
神気ってやつの影響らしい。
……なんかもう、動じなくなったな、俺。
まあ神らしいからな。
神気のおかげで周りがよく見えるようになった。
「なんか……ダンジョンっぽい?」
石作りの廊下が奥へと延びている。
とても、木の中とは思えないな。
『大精霊のしわざだろう。上位精霊は【領域結界】を使うからの』
「ほぅ……なにそれ?」
『結界を作り、そこに心象風景を投影することで、自らの領域を構築する技術だ』
なるほど、わからん。
「よーは、ここが大精霊の縄張りってこったな?」
『ざっくり言うとそういうことになるな。しかし主よ、気をつけろよ。ここはやつのテリトリー。力にデバフがかかる』
デバフ……つまり弱体化させられるってことか。
「相手は俺を攻撃してくる?」
「かもしれん。大精霊は自分の認めた人間にしか力は貸さないからな」
ということは、大精霊は俺に試練を課してくる……かもしれないってことか。
ずぶ……!
「あわわあ~~~~~~~~! 沈むのですぅうううううう!」
ラビリンの下半身が地面に埋まっていた。
すごい勢いで沈んでいく。
俺は彼女の手をとり、引っ張り上げた。
「大丈夫か?」
「はひぃいん……」
しかし、うーむ……地面が底なし沼になっているとは……って、あれ?
「なんで俺無事なん?」
俺も歩いていたんだが?
『主よ。おぬしは少し浮いてるんだぞ』
「は……? う、浮いてる……?」
『うむ。浮いてる。普段からの』
「ほわい?」
『神だからの』
後光が差し、浮いてるって……まじ神じゃんそれ。
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