174.ひさしぶりばーさん
【★お知らせ】
書籍化決定しました!
それにともないタイトルが変更になります。
変更前)異世界を行き来できる俺、現実でも無双できるけど田舎でスローライフする~冤罪で会社をクビになったが、田舎の祖母の家で異世界への扉を発見。異世界で無双し現実で働かず趣味に興じる~
変更後)異世界行ったら長野の神になりました
購入はこちらから!
https://twitter.com/ibarakinokino/status/1740319841872122052
現実が嫌になってきた?
そうだ! 異世界に行こう!
ってことで、世界扉を使って異世界へと転移。
気づけばばーさんの館へとやってきた俺、とフェンリルのフェル。
「ばーさんにあいさつでもしとくかな」
この館に封印されてる、ばーさんの下へと向かう。
世界魔女ラブ・マリィ。それが俺のばーさんの名前だ。
なんでも、ものすっごい魔女であるらしい。
俺はばーさんが封印されてる、地下へと向かう。
「おーっす。ばーさん。遊びにきたぞ」
「おお! 我が孫! おかえりじゃ!」
ロリ姿のばーさんが俺を見て、にぱっと笑う。
現代的アイテムがあちこちに置いてある(魔法で再現してるんだと)。
ばーさんはメイドのイージスとともに、64やっていた。ふ、古い……。
ばーさんはコントローラーを投げ出すと、俺に飛びついてくる。
「久しいのぅ~界人ぉ~」
「最近顔ださなくてすまん」
「ええんじゃええんじゃ。便りが無いのは元気な証拠というしの♡」
元気かっていうと、別に元気ではないが……。
まあばーさんを心配させたくないから、だまっとこ。
「お土産持ってきたぜ。芋ようかん」
「おお! 芋ようかん! うまそうじゃ! 一緒に食べよっ♡」
俺、フェル、イージス、そしてばーさんの四人はこたつを囲って、芋ようかんを食べる。
「界人。向こうではなにやら、色々やりたい放題やっとるみたいじゃな」
「ごほっ……!」
何故それを……。
「世界魔女をなめるでないわ。かかか!」
この人、封印されてても、魔法の力で外の様子がわかるんだっけか。
「ナガノカミは俺のせいじゃあないっすよ」
周りが勝手に俺を神輿に担いでるだけだ。
フェルは『まあでも、もう少し慎重な行動を心がけた方がよいのでは?』とニヤニヤしながら正論をおっしゃる。
いやまあそうだけどさ……。
「強い力を持つが故の業じゃな」
「業ねえ……」
「わしもこうして封印されてるじゃろ?」
「まあ……そっか」
強い力をみんな、利用したいって考えてる。
だからばーさんはどこにも自分の力が渡らぬよう、こうして封印されてるわけだ。
「俺も封印された方が良い?」
「今はまだよいじゃろうて」
「そう?」
「うむ。現実では、ぬしの力を悪用しようってやつらは、全員返り討ちにしてるみたいだし。こっちではまだ影響力は、魔女神ラブマリィより低いからな」
え?
全員返り討ち……?
「誰がそんなことしてるの?」
『「…………」』
「無言やめて!」
え、もしかして俺ぇ!?
また俺知らないところで、何かやっちゃってたの!?
『我が主は面白いやつよの。かかか!』




