169.仕方ないから奴隷ゲット
自殺しようとしてる、豊野 悠乃氏を偶然助けてしまった……!
記憶消去を試みたが、どうやら豊野さんは、練能力者だったらしく、魔法が効かなかった!
「じゃ、そういうことで……! いくぞフェル!」
俺はフェルの背中に乗っかって、その場から逃げようとする。
記憶が消せないならどうすればいい? 逃げればいい!
「……はい、ご主人様っ」
「なぜおまえが乗ってるんじゃ!」
「……ついていきます、奴隷なので!」
……どうやらこの子、俺に付いてくる気まんまんのようだ。
記憶も消せないし……喜んで奴隷になるとか言ってくるし。
どう考えてもやばい女性です。
「ついてこないでください」
「いやです! わたしはあなた様に身も心も捧げる所存でございます! だから、ついてって身の回りのお世話をさせてください、是非!」
……やべえやつだ。
こいつはやべえやつだ。
「フェル、この女をおいてきなさい」
『それはいいが、そんなことしたら、この女また自殺するんじゃあないか?』
うぐ……た、たしかに……。
このまま死なれても困る……寝覚めが悪すぎる……。
「仕方ない……ついてこい」
「はいっ、ありがとうござます!」
ということで、豊野悠乃氏が付いてくることになったのだった。
あー……もうどうしてこうなるだよ。
『またして何も知らない我が主なのだった』
「あ? なにがだよ」
『テレビを見ない、主がわるいぞぉ』
テレビ……? え、こいつテレビにでてるようなひとなの…………?




