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16.街へ入るだけで大注目。そして商売へ



 俺とフェンリルのフェリは、異世界を冒険するために、洋館を出立した。


 途中モンスターに絡まれてる美女を助け、その後、俺は飛翔フライの魔法で近くの人の多そうな場所へ向かっている。


『アインの村から近くて、一番大きな街は、【ヌウォーマ】の街だな』

「ヌウォーマ……ね。了解」


 俺が飛ぼうとすると、フェリが俺のローブを咥えてきた。


『人里が近づいてきたら、飛ばない方が良い』

「そうなのか?」

『吾輩が一人で歩いてると危険なモンスターと勘違いする阿呆がいるからな。ぬしが一緒のほうが都合が良い』

「なるほど、テイムしたモンスターって思わせたいのな。了解」


 俺とフェリはしばらく街道を歩いて行くと、やがて街を囲う外壁が見えてきた。

「あれか」

『うむ。検問を通過すれば中に入れる』

「は? ちょっと待て、検問なんてあるのか?」

『ああ。冒険者や商業など、ギルド登録していれば無条件でパスできるが、それらがない場合は入るのに金がかかるぞ』

「まじか……金なぁ」


 等価交換スキルは、この世界の物を日本円に変えることができる。

 だが、異世界の金にすることはできない。


 現状、俺は異世界での金が1円(というか単位もわからん)も無い状態だ。

 街へ行って金を稼ごうにも、街にそもそも入らないといけない。


「こういうときどうすりゃいい?」


 ぴこん♪

 困ったときの異世界ばあさん。


【ローブにお小遣いが入ってるよん♪】


「ばあさん……!」


 あんたって人はほんと……まじで孫に優しいな!

 ありがてえ……。


『あの魔女はなんと?』

「お小遣いが入ってるそうだ」


 ばあさんからもらった世界魔女のローブ。

 袖ポケットのなかには、革袋が入っていた。


 袋を開けると、1枚の硬貨が入っていた。


「どれくらいの価値があるんだ?」

『買い物をせぬ吾輩にわかるはずがなかろうが』


 それもそうだ。


「【鑑定】」


・ミクトラン大金貨(SSS):いにしえの勇者ミクトランが、世界を救った際に作られた古代の通貨。


「ううーん、アイテム扱いになってる。アイテムの説明にはなってるけど、この世界での価値がわからんな」

『しかし通貨なのだろう? であれば、通行料として使えるのではないか?』

「そらそうか。よし、いくか」


 ヌウォーマの街へ到着。外壁に立っていた、鎧を着込んだおっちゃんが声をかけてきた。


「この街へ入るのか?」

「そうだ。目的は、まあ観光だ」

「そうか。ではライセンスを提出せよ。それか、通行料として【5000ゴールド】を払え」


 心の中で鑑定スキルを使う。


・ゴールド:異世界ジンナーの通貨単位。

 なるほど。どれくらいの価値なのかはやっぱりわからんな。


「すまん、ちょっと遠くからきたもんで、金の持ち合わせがこれしかないんだ」


 俺はミクトラン大金貨を、門番の手に載せる。


「なんだこの金貨……は……ん? んんんぅうううううううううう!?」


 ぎょっ、と目を剥いている。


「こ、この彫られた人物は……いにしえの勇者ミクトラン! ならば……これは……え、うそ!?」

「足りないのか?」

「い、いいや!? いいや全然! これで足ります! はい!」


 急に敬語?

 まあ、別に良いけど。


「じゃ、入って良いな?」

「お、おおおまちくだされ! 今おつりを……」


 なるほど、【ちょっと】払いすぎだったみたいだ。


「いや、残りは取っといてよ」

「なっ!? よ、よろしいのですか!?」

「ああ、チップだ。じゃあな」

「は、ははあー! ありがたき幸せぇえええええええええ!」


 門番のおっさんがその場に膝をついて、深々と頭と手を地面につける。

 え、そこまで……?


 少し入って振り返っても、頭を下げ続けていた。

 ちょっと引くわ。


『くくく、さすが我が主、やることのスケールが違うな』

「なんだそりゃ……てゆーか、あんま驚かれなかったなおまえ。フェンリルは伝説の神獣じゃなかったのか?」

『名前は有名でも実物を見た者はそう多くないのだよ。今はぬしがそばにいることで、ただの愛らしい大型犬だと思われてるのだろう』


 なるほどね。確かに名前は知ってるけど実際に会ったことない人って現実には結構居るからな。

 たとえば、超有名ラノベ【デジマス】の作者といえばカミマツ先生だけど、会ったことはない人は多いし。


 道行く人たちはフェリの姿にぎょっとしているものの、俺を見てテイムモンスターだと思ったらしく、そのまま過ぎ去っていく。


「まずは、あれか。冒険者か商人の登録しとくか」


 街に入るのに毎回通行料がかかるのだとめんどすぎるからな。


『だがいずれも登録には金がかかるぞ。またミクトラン大金貨を払うのか?』

「いや、ばあさんからのお小遣いはあれ一枚だけだったし、自力で稼ぐよ」

『ほぅ、自力で、とは?』


 俺たちは街を歩いて行き、とある場所を示す。

 そこには露店がいくつもでていて、商売をしている。


『なるほど、露天商のまねごとをするのだな』

「そのとおり。日本の便利グッズを売ってな」


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[一言] え……流石に名前で相当価値があるの解るだろ 大金貨やぞ? あと門兵はいくらなんでも釣り払うとか、多過ぎて釣りが出せないとか言えよ……質わりぃな……
[一言] 前の数話込みで萎えた どこが会社の重要人物なんキャラ変わりすぎやん 話の展開やテンプレしたいが為に都合良く馬鹿にしないでほしかった
[一言] 主人公馬鹿過ぎでしょ…。変わりにチート持ってるからバランスは取れてるか
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