159.ナガノカミ
界人がハイエルフの里を去って
一ヶ月後。
ハイエルフの里に、旅人が訪れた。
「信じられん……ハイエルフの里が見付かるなんて……もう数世紀も、歴史から姿を消していたっていうのに……」
旅人はハイエルフから聞き取り調査を行なった。
すると以下のことがわかった。
どうやらハイエルフの里は、長らくこの土地に封印されていた、邪悪の神によって支配されていたそうだ。
邪悪の神はハイエルフをとじこめ、彼らから魔力と負の感情を吸い続けた。
ハイエルフは数世紀の間外に出られず、神に搾取される日々を過ごした。
このまま自分たちは消滅する……。
そう思ったその日、本物の神が現れたそうだ。
「本物の、神?」
「ええ、あちらをご覧ください」
そこには、赤いローブを纏った、黒髪の男の像が建っていた。
「この男は……?」
「われらハイエルフの救世主にして、救いの神でございます」
ふらりと現れて、邪悪なる神を倒し、自分たちを解放してくれたのだという。
「なんつーか……凄い神さまですね」
「ええ、我らは【長野神】と呼んでおります」
「な、ナガノカミ……? 由来は?」
「お供に連れていた、フェンリルさまがおっしゃっていたのです。彼は、ナガノカミだと」
「ナガノカミ……すごい……」
こうして、異世界でも、界人の異名……長野神は伝わることになったのだった。
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