151.闇を切り裂く光
《界人Side》
ダンジョンの最奥部へとやってきた俺たち。
入った瞬間、真っ暗な闇の中に捕らわれた。
と思ったらすぐに視界が明るくなったのだが。
一緒に入ってきた勇者ブレイバくん、そして自称魔王のアギレアちゃんたちが、その場に倒れてしまったのだ。
どうしたもんかと思ってると、あたりがさらに明るくなり、アギレアちゃんたちが目を覚ましたのである。
「イージスさんよ、これはどういうことかな?」
エルフ奴隷のイージスに現状を確認する。
俺は魔法のことが何も詳しくないからな。
ばーさんを頼れば良いんだろうけど、まあまだ頼るくらいのことじゃあないとおもうし。
「どうやら……強い闇の魔法による攻撃を受けてるようだ」
「闇の魔法って?」
「全てを飲み込む性質を持つ、魔法だ。音も光も何もかも」
なるほど……だから周りが暗かったわけだな。
闇の魔法ねえ……。
「じゃあ闇の中に捕らわれてるってこと、俺たち?」
「そうなるじゃろうな。して、どうする?」
「どうするって……ううん」
すると、ブレイバ君が提案する。
「ししょーならこの闇、ぶち破れるんじゃないっすかね!」
「いやどうやって……?」
「知らねーっす! でも……さっきみたいに、神の光でどばーって!」
神の光ねえ……。
なんかやったっけ俺?
わからんが……まあこのまま捕らわれたまんまなのはいやだな。
家に帰って静かに暮らしたいし。
「どばーって……こう?」
右手を向けて俺が念じる。
すると……。
カッ……! というものすごい光があたりを照らし出す。
それは周りにこびりついていた闇の魔法を、全て引っぺがすほどの凄い威力だった。
真っ暗だった空間は、しかし、俺の光でみるみるうちに消滅していく。
やがてただの洞窟が出現していた。
「え、これ……おわり?」
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