138.瘴気?
突如、ばあさんの庭に出現したダンジョン。
こんなのが家の庭にあるのも迷惑千万だったので、駆除することにした。
「しかしダンジョンか、初めてきたんだが、どんなもんなのだ?」
俺と一緒に、フェリ、そして奴隷のイージスも同行している。
長生きしてるエルフのイージスが説明してくれる。
「迷宮は生き物によく例えられる。唐突に生まれ、地下に根を張り、餌を待つのじゃ」
「えさ……なに?」
「人間じゃ。迷宮のお宝を狙ってやってくる人間ども。彼らをくらい、迷宮は育っていくのじゃ」
なにそれこわ。
よくまあ、冒険者たちは好き好んで、こんなとこへ来るもんだな……。
まあ、お宝があるからか。
じゃあわからんでもないな。
「このダンジョンって、じゃあ突然生まれたもんなの?」
「そうとも限らないのじゃ。元々あったダンジョンというパターンもある」
「地上と突然繋がった的な?」
「そういうことじゃ」
ふむ……じゃあこのダンジョンも、新しくできたんじゃなくて、元々あったものかもしれないのか。
「ダンジョンで気をつけないとイケないことってなにかあるか?」
「モンスター、トラップ。そして【瘴気】」
前者二つはなんとなくわかるんだが……。
「瘴気って」
「体に毒となる気体のことじゃ。難易度の高いダンジョンほど、瘴気に満ちている」
え、こわ。
毒まで出てるの。やだわー。
「あれ、でもここ、全然息苦しくないぞ」
俺たちは長い階段を下って、ここダンジョンの通路へと到着した。
瘴気ってやつが発生してるのだったら……息苦しくなるかもしれない。
しかし全然普通に呼吸できる。
「ランクの高いダンジョンほど、瘴気が濃いのじゃ」
「あ、じゃあわかった。ここ、全然ランクが高くないんだろ」
そうだ。そうに違いない。
だってもしランクが高いんだったら、瘴気が発生してて、息が苦しくなってるもんな。
しかし……。
『くくく……果たしてそれはどうかなぁ』
ずっとニヤニヤしてたフェリが、さらにニヤニヤする。
「なんだよ……?」
『なんでも。さて、先へ進もうか。え、主が言うところの、【ランクの低いダンジョン】とやらを』
まあランクが低いんだったら、攻略にも時間がかからんだろうしな。
さて、サクッと終わらせるか。
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