137.庭にダンジョンができたんだけど?
異世界でばあさんとゲームした後……。
「そういや、界人。いーちゃんが庭でダンジョンを見つけたらしいぞ」
「……はぁ?」
ということで、イージスに案内させる。
館の庭に……。
「うわ、なんかある」
地下鉄の入り口にみたいな、祠? のようなもんができていた。
下へ続く階段がある。風が奥から吹いてきて、その反響音が、まるで化け物の叫び声に聞こえなくもない。
『おお、本当にダンジョンではないか』
「前にこんなのなかったぞ」
するとイージスが答える。
「ダンジョンとは、生き物のようなものなのじゃ。ある日突然、生まれ落ちる。あるいは、すでにある地下ダンジョンの入り口が、突発的に外界にできることもあるのじゃ」
さすがエルフ、長生きしてるからか、いろいろ知ってるんだな。
てゆーか……。
「だる……! なんでダンジョンなんてあるわけ?」
『なんだ主よ、ダンジョンに興味ないのか?』
「ゼロだよ」
『なんで?』
「俺はいつも言ってるけど、平穏を望んでるの! ったく……」
ダンジョンなんていらないんだよー。
財宝とかにも興味ないし。
「これさ、ほっといても問題ない? 中からモンスターとか出てこない?」
「めったにない……が、ゼロではない」
「マジかよ……」
うわー、だるい。
こっからモンスターとかわいて出てきたら、いやだな。
『主ならどんな敵もワンパンだろう?』
「でもいやだよ。いきなり湧いてでてきたらいやだろ?」
『くく……まるで虫扱い。さすがだな』
しかし……どーっすかね、このダンジョン。
「どうやったら消えるの?」
「迷宮主を倒すのじゃな」
どうやら迷宮には、心臓部たる迷宮核ってもんがあるらしい。
心臓を潰されるわけにはいかないので、それを守護するモンスターがいる。
ボスってやつだ。
「じゃあボスぶったおして、その核を破壊すれば消えるんだな」
「ああ。しかしこの感じ……おそらく相当ランクの高いダンジョン……」
「いってきまー」
「はや! あ、危ないのじゃ……」
まあ大丈夫でしょ。
多分。
フェリも後ろからのっしのっしとついてくる。
『くく……ようやく異世界ファンタジーらしくなってきたなぁ、主よ』
フェリのやつ、現代のアニメとか漫画とかよく見てるからか、そういう言葉を覚えてしまったらしい。
ファンタジーの住人が、ファンタジーとか言うなよ。
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