136.魔王とか?
俺は異世界へやってきた。
ばあさんの居る地下室を訪れている。
「食らえ!」
「ああ、わらわの白ボンが!!!」
俺、ばあさん、エルフ奴隷イージスの三人は、テレビの前でゲームしている。
ばあさんの放った爆弾が、イージスのキャラを吹っ飛ばした。
「いーちゃんよわいねぇ!」
「貴様が強すぎるのじゃ!!」
「時間がありあまってるからねえい」
ばあさんが油断してるところに、俺が近づいて、爆殺を試みる。
だが素早い動きで裏を取られて、逆に殺された。
「やっぱつえーわばーさん」
「いやいや、界人。あんたの方が強いよ」
「は? 今負けたけど?」
「いやいや、ゲームじゃなくて、現実の話ね」
試合が終わったあと、ばーさんが言う。
俺が強い……?
「何言ってんだよ。この世界って……あれだ、魔族とかいるんだろ?」
確か勇者ブレイバ君が倒そうとしてるのが、魔族、そして魔王だった気がする。
「いやもう、魔族とか比べものにならないよん」
「マジッスか……」
「下手したら魔王もワンパンできるかもね」
「そんなに!?」
勇者不要じゃん……。
しかし実物見てないからなあ。
ばあさんの言葉を疑うわけじゃあないけども。
「界人、勇者君より先に魔王倒しちゃだめよん」
「なんで?」
別に倒す気はないけども。
「だってそうしたら、界人が目立つ羽目になるよ? こっちでも、魔王を倒した英雄扱いされたい?」
「うわ、めんどくさー……」
そればっかりはまじ勘弁だった。
でしょう? と万里ばあさんが言う。
「界人の強さは、今や神クラスさ。現実でも異世界でもそれは変わらない。だから、うっかり魔王とか、なんかやばそうな敵倒しちゃう危険性がある」
そうなると大変めんどっちい。
「ゆえに、倒す敵は慎重にね」
「ご忠告さんきゅー」
強くなるのも、めんどうだ。
しかしいつの間に神クラスの強さ身につけてたんだ俺……。
「まあ、そうはいっても、魔王なんて会う機会、絶対ないだろうから安心だな」
『くくく……フラグ、乙、というのだろう、こういうとき?』
隣でにやり、とフェリが笑ったのだった。
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