131.無意識かぐら
人の負の念が集まり、生まれた悪しき神……荒神。
長野に襲撃をかけたのだが……。
長野上空に、突如として、光る犬と人間が現れた。
『フェリおどりまーす!』
光る犬が突如として踊り出す。
……酔っ払っているからなのだが、荒神は何が起きてるのかさっぱりわからない。
「おいおいふぇり~。ダンスがなってないなぁ」
『ああん? 主みせてみろよ~!』
「しかたねえなあぁ!」
フェリの上で、酔った勢いで、界人がダンスし始める。
……それだけで。
周囲に黄金の粒子が拡散される。
それは、荒神がばらまいた黒い靄を吹き飛ばしていく。
(これは……神楽だ!)
神前で踊る、神楽の舞。
界人が踊ることで、周囲に
プラスの力を振りまいていた。
(あの男……神楽を踊ることで、負の念を浄化している!!)
荒神は気づく。
(やつは……神の手下なのか!?)
断じて否である。
ただの人間だ。
しかし気づけば神扱いされてるだけの、人間。
彼がテキトーに、酔って踊っている踊りが、浄化の踊りになっているのだ。
神楽を踊っているのではない。
(そうか、わかったぞ……やつは長野神の手下だったのだ。浄化の力を持っているのがその証拠!)
荒神は勘違いしていた。
まさか長野神本人が、こんなあほ面さらして、酔って妙な踊りを踊っているなど、あり得ないことだ。
「そーれそれそれ!」
『おー、主いい踊りっぷりだなぁ!』
長野の夜に、黄金の粒子が、まるで流れ星のごとく降り注ぐ。
それは荒神にとって毒に等しい。
(ここにいたら完全に浄化されてしまう……! 一時撤退だ! 覚えてろよ、長野神! そしてその手下の人間と犬!)
荒神が帰っていく。
この神がいることで、日本に災害を起こすことになってしまっていたところだ。
しかし界人が、酔って踊っただけで、撃退してみせたのである。
……もちろん、そんなこと意図してやってないし、何だったら翌日には、何があったのかすら覚えていないのだが。
【★読者の皆様へ お願いがあります】
ブクマ、評価はモチベーション維持向上につながります!
現時点でも構いませんので、
ページ下部↓の【☆☆☆☆☆】から評価して頂けると嬉しいです!
お好きな★を入れてください!
よろしくお願いします!