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17話 騎士団入団(1)

 今日から騎士団へ入団となる蒼は、馬車ではなく一人馬に乗り集合場所へと向かっていた。

 纏うのは騎士団の訓練生であることを示す、濃緑の騎士服。長くとも1年も着ないそれは、希望すれば中古の服を支給して貰えるそうだが、蒼は新品の物を着ていた。騎士団長の養女が中古を着てしまうと他に示しが付かないらしい。そもそも中古服は騎士希望の平民のための措置のようだ。


 事前に入団試験には合格しているので、今日から本格的に騎士団所属となる。本来はテオバルトのお墨付きがあれば入団試験を受けなくとも良かったのだが、それはフェアではないと蒼は考えたので、正式に入団試験に合格しての入団である。

 時期外れであったため本来入団試験は行われないのだか、異世界人特権もあり特例で入団試験を行って貰った。



 蒼は集合場所に向かう途中、騎士団についてユーリに聞いたことを思い出していた。

 ユーリに聞いた騎士団についての内容は、以前フィリップに聞いたこととは厳密にいえば少し違った。騎士団の内情なので、教会所属のフィリップは公表されている部分しか知らないのは当然の事ではある。


 帝国直属騎士団が5つの師団に分かれており、第1師団は皇帝直属の近衛騎士団……という所までは共通認識である。第2〜5師団の帝都巡回、地方巡回は均等にローテーションされていない。地方巡回の凡そ7割を第5師団が担っており、第2~4師団は第5師団の休息期間を埋める程度にしか地方巡回を行わないそうだ。

 そもそも、何故そのようなことになっているかと言えば、師団1つ1つに特色があり、地方巡回という面に関しては第5師団が尤も向いているということらしい。なので第5師団以外の地方巡回は野外訓練という意味合いが強い。


 主な特色は、

  第1師団 :選りすぐりの精鋭部隊。

  第2師団 :技術力はオールマイティ。第1師団の補佐をすることが多い。第1師団の候補者も多く所属。

  第3師団 :剣技特化型。魔法が苦手なものが多い。

  第4師団 :魔法特化型。剣技が苦手なものが多い。

  第5師団 :腕っ節が強く、野営も得意。地方巡回が多いので独身男性が大半を占めている。

  教会直属 :信心深いものが多い。活動内容が多岐に渡るため、腕が立つものが多い。


 という感じらしい。

 

 新人教育はよほどの事がない限りは第3、4師団が順に当たり、新人教育期間中に適性を見極め、適切な師団へ配属するそうだ。


 今回も慣例に則り、蒼は第3師団にて新人教育を受けることになる。



――――――――――――――――――――


「時季外れではあるが、今日から騎士団に入団して訓練生となるアオイだ。これから一緒に訓練を受けることになるからよく覚えておけ」


 広場に集められた訓練生を前に、第3師団の師団長は蒼を紹介した。蒼も続いて挨拶をする。


「アオイ=ヴァイデンライヒと申します。配属は教会騎士団志望しています。これからよろしくお願いします」


 蒼が簡単な自己紹介をすると、こちらを物珍しそうに見ていた訓練生や騎士達がざわつき始める。どうやら、ヴァイデンライヒの名前に反応しているらしい。


 後にわかったことだが、貴族が異世界人を引き取る事は珍しくもないのだが、養子に迎え入れた上で家名を名乗らせる事は殆どないそうだ。周りは蒼の待遇の良さに驚いていたようだ。


 蒼が周りを見渡すと事前に聞いていた通り、女性はおらず男性の訓練生ばかりだった。

 女性騎士はそもそも数が少ない上、殆どが第2師団に入り、要人警護等の業務に当たるそうだ。女性同士でないと付いて行けない場所は多いため重宝されるが、数が少ないため騎士としての質はやや低く、実力不足の者が多いとテオバルトが嘆いていた。勿論、腕の立つ者もいないわけではないのだが、数は少ない。

 蒼が奇異の目で見られているのはそういう部分もあるのだろう。

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