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14話 親子での買い物(2)

前回の後半の話をこちらに移動しています。

重複した内容となってしまいますが、ご了承ください。

 そうこうしている間に店に到着した。最初は服飾関係の店のようだ。店内は落ち着いた雰囲気で、日本の服屋同様、所狭しと服が掛けられている。

 家にあったような可愛らしいワンピースから落ち着いた色合いのブラウスとスカート等、幅広いジャンルの商品を取り扱っているようだ。


「ようこそいらっしゃいました、ヴァイデンライヒ夫人」


「先日は急な依頼にもかからず、対応してくれてありがとうございました。今日もよろしくお願いしますね、ローザ」


 クリスティアーネと店主は親しいらしい。今、蒼達が着ている服はこちらで購入されたもののようだ。



「お嬢様方もようこそいらっしゃいました。まずは採寸をしますのでこちらへどうぞ」


 普段着となる服は皇族や高位貴族でもない限り既製品で済ませる事が大半だそうだが、茶会や夜会等といった社交の場で着るようなドレスはオーダー品らしい。ヴァイデンライヒ家の一員となった姉妹にもそれら社交をこなす必要があるそうで。今日はそちらの発注も済ませるため、採寸からのスタートとなった。

 採寸が終われば、姉妹、クリスティアーネ、ローザの4人でテーブルを囲みながら、用意されていたカタログを元にドレスを発注していく。琥珀は暖色系でパステルカラーの可愛らしいものを中心に、蒼は寒色系で落ち着いた形のドレスを注文する事になった。

 クリスティアーネとローザは蒼に対し「若いのだからもっと可愛らしいものを!」と言っていたが、蒼はここだけは譲れないと頑なに拒否させて貰った。琥珀は趣味が合うようなので、そちらで我慢して頂きたい。


 ちなみにユーリは馬車でお留守番である。どうやら本当に甘味のためだけについてきたらしい。


 

 ドレスの発注が完了した後は普段着を選ぶために店内を見て回る。蒼はここにきて、家に用意された服がクリスティアーネとローザの趣味である事に確信を得た。店内を見れば、家にあるような可愛らしいものが4割、落ち着いた雰囲気のブラウスとスカートセットが6割を占めていたので、需要に関しても後者の方が多いのだろう。

 蒼としてはドレス同様、可愛らしいワンピースより地味なブラウスとスカートの方が好ましいので、協議の末にそれらを購入する権利を勝ち取る。現在、蒼の部屋にある服に関しても、琥珀に譲る事となった。クリスティアーネはとても残念そうだったが、蒼は元々シックな装いを好むので諦めて貰う。

 その結果、琥珀より蒼の買い物の方が多くなってしまったが、許していただきたい。


 買ったものに関しては、後で屋敷に届けて貰えるため、手ぶらで店を後にする。

 次に向かうのは宝飾店だそうだ。蒼は「そんな高いものを買って頂くわけには……」と固辞したが、クリスティアーネは譲らなかった。ヴァイデンライヒ家に相応しい装いをと言われると蒼も言い返せず承知するしかなかった。



 かくして次の目的地である宝飾店に到着する。宝飾店にはガラスのショーケース……は流石になかったが、様々なネックレスやイヤリング、髪飾りといったものが棚の上に並べられていた。それらは思っていたよりも比較的に安価そうに見受けられる。

 ただ、クリスティアーネが名前を告げると奥へ案内される。そこでは店頭に並んでいるものよりも高価なものが買えるそうだ。どの位値が張るのか……と考えれば考える程恐ろしいので値段はあまり聞かないようにしたいと蒼は思った。


 宝石に関しては蒼も琥珀も善し悪しが殆どわからないため、クリスティアーネに任せきりになった。現物を見せて貰いながら、時折好みを聞かれたが蒼にはよくわからなかった。琥珀は好みをきちんと告げていたので、ここでの生活になじむのもそう長くはかからないだろう。


 結局、先程注文したドレスに合わたネックレス、イヤリング、髪飾り等を数点購入。宝石の色合いは各々の瞳の色に合わせ、琥珀がシルバー系、蒼がブルー系で纏められた。

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