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今、君を想う

作者: ドラ

これは、僕が高校3年6月の物語。

僕はこの頃、中学生の頃からつきあっている女の子がいた、僕はその子とは遠距離恋愛で彼女はアメリカにいた。

アメリカとは時差があるため、日本時間の朝と夜に電話で会話をしていた。僕たちの恋愛は至って他の人とは変わらない恋愛ではあるが他の人から見れば国をまたぐ遠距離恋愛は考えられないだろうと思う。


僕も彼女も互いに毎日電話をして、お互いの気持ちをよく確かめ合っていた。


「中学2年の9月」

彼女は心臓の病気になり、入退院を繰り返すようになったと僕は聞いた。

彼女は学校で友達と話したりバスケをするのが、とても好きな子なので、病院の入院生活はとても辛かったのだと思う、その夜の電話で彼女は泣きながら、学校のことを僕に話してくれた。


僕は、正直彼女がこの世から居なくなることなど考えたこともなかった。

入退院を繰り返す彼女も、必ず退院しまた、元気にバスケなどをできるようになると思っていた、だが彼女は病院から退院することはなく、中学2年の12月この世を去った。


僕はしばらく学校に行きながら、彼女のことが頭から離れない日々が続いた。

僕にとって身近で人が亡くなるのは初めてのことで、しかも、人生でとても大切な人が、毎日電話をして声聞いていた彼女がこの世から居なくなることなど考えることすら出来なかった。

それに、僕は彼女が亡くなったという実感が沸かなかった。

実感が沸かないまま高校受験を迎え、将来の夢に向かうためデザイン科に進むことが出来た。

高校生活が順調に進み、高校3年の6月を迎える。

世の中の高校3年生は受験シーズンに入り、必死にがんばっている。

僕はこの時期になると彼女のことを思い出す。

彼女に言われた言葉、彼女と過ごした日々、そのことを思い出すと・・・

なぜだろう、泣くつもりはないが、涙が出てきた。

今頃になり、僕は想う。

「なぜ、あの頃彼女ともっと話さなかったのだろうか」


今、君を想う・・・


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