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怪獣、冒険者になる

あの魔物からレアメタルをもらった後、ギルドに戻った。レアメタルの価値はどこまでなのかわからんが、一様カネに変えてもらおう。これで、冒険者になれるはずだ。聞いた話では他の町に行きやすいらしい。ギルドが冒険者に配布する冒険者カードと言うものが、身分証明書になるため、町の審査が通りやすいからだ。私は受け付けにいた受付嬢にはなしかけた。

「すまんが、還元してもらえるか。それと登録も頼む。」

「はいは~い、わっかりました。それでは、還元する素材を出してください。」

私は魔物の皮で作った袋から大狼(ハウンド)の爪と牙、毛皮、レアメタルを取り出した。

「あ、あの、それですか?」

「そうだが。何か不都合があるか?」

私は投げ掛けられた質問に疑問を持ち聞き返した。すると、周りから冒険者が集まってきた。

「おう、兄ちゃん。それ、俺達に譲ってくれない。」

なんだ、そういうことか。人間の強欲な部分が引き起こす惨事のことか。それならば対処するのは簡単だ、こういうやからは力を見せれば大人しくなる。

「譲る訳がないだろう。これは、私が苦労して手にいれた物だ。それを高価だからという理由で安く手に入れようなど愚かな行為だ。もっと自分を客観的に見たまえ。」

私がそう言うと、

「てめぇ、俺のことを馬鹿にしやがって!!おい!!お前らやっちまうぞ!!」

その男の掛け声に応じ、周りの冒険者が一斉に飛びかかってきた。だが、こんなもの簡単に振り払える。

「ふん!!」

私は右腕を怪獣化させ、冒険者に向けて軽く振るう。すると、簡単に冒険者達は吹き飛ばされ、壁に激突した。

「ぐはぁ!!」

壁に激突した冒険者達は気絶し、動かなくなった。

「こんなものか、こんなにも弱いのによく、私から物を盗ろうとしたものだ。」

私はあまりにも弱かったのであきれてしまった。こんなものが今の生態系の頂点とは到底思えない。さて、そんなことよりも還元だ。

「それで、どのくらいになる?」

「ふぇ?あ、はい!!えーと、全部で10万7000レギです。」

「ふむ、ではそれで。」

私は受付嬢からカネを受け取り、500レギを受け取ったカネから出し、

「登録を頼む。」

「はい!!では住所と名前を教えてください。このカードに書きますので。」

ふむ。名前か。そういえば、私は今の時代では神格化されているのであったな。では新しい名前が必要である。何にするか。う~む。そういえば怪獣と言うものは、どこかの言語でmonsterと言うのであったな。ではそこからとって、モスにするか。

「モスだ、住所は・・・。すまぬ、よく覚えとらん。」

「はい、わかりました。ではモスさん、これからあなたはG級冒険者です。貢献度や、倒した魔物によって階級が上がっていきますので、頑張ってください。そうだ、さっきの大狼(ハウンド)はD級冒険者が討伐できる魔物です。ランクアップ出来ますがどうしますか?」

「うむ、ではランクアップしておいてくれ。」

「はいは~い、了解で~す。それでは飛び級新人冒険者モスさん、活躍を楽しみにしておりますので頑張ってください!!」

「新たなる門出に良い言葉をありがとうございます。できるだけ活躍できるよう、頑張りたいと思う。」

私は受付嬢に礼を言い、一度宿屋に戻ることにした。

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