力
その者は自分の力を行使することができる荒野を見つけた。しかし、先客がいた。
「貴様何者だ!!」
「私はレギアだ。」
「人間の勇者か!!」
「ユウシャとはなんだ。」
「勇者を知らないのか貴様は・・・。」
あまりにも物知らずなため先客も呆れ返っているようだ。
「貴様は何をしに来たのだ!!」
「昔の力が使えるかどうか調べるために広い場所を探していたのだが・・・、お前たちが居たため別の場所を探すことにする。」
「いやいや待て、昔の力とはよくわからんが、その力がどのような物か気になる。ここでやってみよ。」
「わかった。」
その者は先客の言われた通り力を行使するために突起があるはずの背中に意識を集中させる。幸いにも、エネルギーは貯まっていたようだ。そのエネルギーを頭部に集めようとしたが、今の頭は人間という生き物の頭のため口から出すことは不可能とその者は判断し、手のひらを前に出し、エネルギーを集める。その手のひらの先には先客達がいた。しかし先客たちは、自分たちが人間のような下等生物にやられる筈がないと自負しているため、気にしていなかった。しかし、それが間違いであった。手のひらにエネルギーを充填し終わり、エネルギー光線を放つ。その一発で先客たちは吹き飛び全滅した。
「どうだった、む?」
目の前の光景に疑問を持ち。首を傾げた。その者は魔族の軍隊を吹き飛ばした。