↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/8

2話 犯罪をする価値

■


全裸の女は言った。


「私はドグラマグラモヨコです。お兄さま」


白い肌で言った。


「私はドグラマグラモヨコです。お兄さま」


長い黒髪の隙間から言った。


「私はドグラマグラモヨコです。お兄さま」


俺は、トイレの方を見た。


部屋をもう一度見た。


全裸の女がいた。


俺は、とりあえずトイレに戻るかどうか考えた。


全裸の女がいる部屋からトイレに戻るのは嫌だな。


パタン。


いつもの音。


トイレのドアが閉まった。


無意識に閉めたようだ。


いつもと同じ音。


いつもと違う部屋。


これは夢か。


全裸の女は誰だ。


変質者か。


ぶわっと変な汗が出てきた。


こわい。


心臓がバクバクしてる。


こわい。


すげーこわい。


冷静にならなきゃ。


素数。


素数って何だ。


素数ムリ。


息が荒くなる。


気が動転してる。


俺はとりあえず携帯がどこか考えた。


鞄の中。


あいつの後ろ。


どうする。


思考がまとまらない。


シンプルに考えろ。


闘争か逃走か。


逃走一択だ。


まず、あの全裸の女が不審者かどうか。


不審者ってなんだ。


不審な人だよな。


不審て何か知らないけど、俺を不安になった。


だから多分全裸の女は不審者でいいと思う。


どこから入ったか。


俺の部屋は窓から入ってこれる高さじゃない。


ドアにはいつもチェーンを掛けてる。


最初トイレにいた時に金属音は無かった。


窓が割れた音も無かった。


最初から忍び込んでいたのか。


何で。


俺は金持ちじゃない。


どちらかと言えば多分貧乏だ。


犯罪をする価値の無い部屋だ。


じゃあ何で。


何で全裸。


俺の部屋はバストイレ一体型。


物置には物が詰まっている。


全裸の女の入る隙間がない。


開けると物がなだれ落ちてくる。


物置の扉は結構がたついてる。


開けたら音がする。


物置は、無い。


俺の部屋は狭い。


一人でも狭い。


全裸の女が隠れられる訳がない。


全裸の女は、人じゃない?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。