休暇中自衛官高校生の異世界召喚
その日は修学旅行だった
移動していると突然バスが光に包まれた
「おお勇者様方どうかこの国をお救い下さい」
王冠を付けたいかにも王様な人
その隣にドレスを着た綺麗なお姫様
「今、我がガルガ王国に西の帝国ライルが戦争を仕掛けてきたのです。どうか勇者様方のお力をお貸しください」
クラスメイトからは怯えが見え隠れする
幼馴染の理緒も怯えているようで小刻みに震え「結城ッ」と僕の名前を呼ぶ。僕は自分の震えを抑え理緒を少しでも安心させる為抱きしめ続けた
「少しいいか」
1人の男子生徒が手を挙げるとクラス全員が驚いた
何故ならその生徒がクラス内で変人が共通認識でいつもフードを被り猫のお面を付け声を誰も聞いた事がない桐崎慶護君だったからだ
「何故降伏しない?」
「えっ」
想像と違った質問をされ戸惑うお姫様
「何で他国いや、世界?の人間を使おうとする?勇者とか言ってるが所詮徴兵だ。まず殺人は犯罪、戦争するなら殺すよな?そもそも国家の戦争に介入するのもアウト」
なので無理と彼は平然と言った
「...処分しろ」
『はっ!!』
何処にいたのかあっという間兵士達に囲まれた
「他の物らの様に素直にしたがって居れば良いものを、再召喚の贄にせよ」
「その言い方だと、もしかして他にも巻き込んだ人がいるのか」
「だとしても貴様に関係あるか?」
1発の銃声が響いた
「関係おおありだよクソがッ!!お前らのせいで行方不明者続出!こちとらまともに寝れてねーんだよ!」
学校何日休んだと思ってんだ。そもそも学生なのにあの隊長こき使いやがって...
とブツブツ言っている彼に堪らず声をかけた
「き、桐崎くん?」
彼はハッとした様な顔をすると
「失礼した!自分陸軍所属桐崎慶護二等陸士であります!」
「ぐ、軍?」
クラスメイトが騒つく
「俺が居るからには君達の安全を保障する」
そこからは激動だった。彼が圧倒的な力で兵士から王様までを気絶させたのだ
「にしてもお前根性あるな、彼女か?」
「そんなんじゃないよ!そもそも僕は」
「うわっ」
突然彼が自分で倒した兵士につまづいた。必然的に前にいた僕も巻き込まれる
むにぃ
「むにぃ?お、お前もしかして」
「ぼ、僕は女だ‼︎」
僕は彼を引っ叩くと彼の仮面が取れた