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第一王子は出番がほしい!  作者: いとなつきみ
13/21

夜襲

 「・・・・きて・・ント・・・ブレント起きて!起きろー危ない‼」


 人形の声!と認識した途端、ハッ!と覚醒した僕の首に、いきなり誰かの両手が絡みついてきた。


 「くっ、風よ!吹き飛ばせ!」ドンッ!


 反射的に侵入者を風魔法で吹き飛ばし、慌ててベッドから滑り降りた。


 侵入者は?


 暗闇の中、目を凝らして部屋の中を見ると、影が動いてる場所がある。


 侵入者は仰向けに倒れていた。頭を打ってるみたいだ。


 逃げるなら今しかない。


 しかし、外に出る唯一の扉は侵入者の後ろにあった。


 「早く逃げないと!抜け道は? お城の抜け道定番といったら、本棚か暖炉裏の隠し通路!」


 人形の焦った声が聞こえた。


 緊迫した状況だ。しかし、抜け道定番ってなんだ?


 確かに、本棚の裏に抜け道に続く隠し扉がある。・・・バレバレだな。


 抜け道変えた方がいいんじゃないか? と思いつつ、今はこれを使うしかない。


 闇に紛れて本棚に近づき、本に見せかけたスイッチを押す。


 ・・・何も起こらない。何度も押すがムダだった。


 やられた!  本来ならばスイッチを押すと本棚がスライドし、抜け道へと続く扉が現れるはずだった。


 「手回しがいいな」


 敵の用意周到さに、やはり上位の者の関わりが見える。


 「ちょっと、ブレントさんってば、感心してる場合?あっ!こっち来る」


 人形に嫌味っぽく怒られたすぐ後、焦った声がした。


 見ると、侵入者が立ち上がり又こちらに来ようとしている。このままだと袋のネズミだ。


 こうなったらしょうがない、明かりを点けて侵入者を足止めするしかない。


 「ライト!」


 パッと魔導ランプが点き、まぶしいくらいに部屋中が明るくなった。


 「おぉー魔法だ!」


 人形が歓声を上げた。僕はさっきのお返しに″ちょっと君、感心してる場合か?″と嫌味っぽく言いたかったが、いかんせんタイミングが悪い。今は侵入者に集中だ。


 魔導ランプに照らされた侵入者はジャックリーズだった。

読んで頂きありがとうございます


次話は一時間後に投稿予定です

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