夜襲
「・・・・きて・・ント・・・ブレント起きて!起きろー危ない‼」
人形の声!と認識した途端、ハッ!と覚醒した僕の首に、いきなり誰かの両手が絡みついてきた。
「くっ、風よ!吹き飛ばせ!」ドンッ!
反射的に侵入者を風魔法で吹き飛ばし、慌ててベッドから滑り降りた。
侵入者は?
暗闇の中、目を凝らして部屋の中を見ると、影が動いてる場所がある。
侵入者は仰向けに倒れていた。頭を打ってるみたいだ。
逃げるなら今しかない。
しかし、外に出る唯一の扉は侵入者の後ろにあった。
「早く逃げないと!抜け道は? お城の抜け道定番といったら、本棚か暖炉裏の隠し通路!」
人形の焦った声が聞こえた。
緊迫した状況だ。しかし、抜け道定番ってなんだ?
確かに、本棚の裏に抜け道に続く隠し扉がある。・・・バレバレだな。
抜け道変えた方がいいんじゃないか? と思いつつ、今はこれを使うしかない。
闇に紛れて本棚に近づき、本に見せかけたスイッチを押す。
・・・何も起こらない。何度も押すがムダだった。
やられた! 本来ならばスイッチを押すと本棚がスライドし、抜け道へと続く扉が現れるはずだった。
「手回しがいいな」
敵の用意周到さに、やはり上位の者の関わりが見える。
「ちょっと、ブレントさんってば、感心してる場合?あっ!こっち来る」
人形に嫌味っぽく怒られたすぐ後、焦った声がした。
見ると、侵入者が立ち上がり又こちらに来ようとしている。このままだと袋のネズミだ。
こうなったらしょうがない、明かりを点けて侵入者を足止めするしかない。
「ライト!」
パッと魔導ランプが点き、まぶしいくらいに部屋中が明るくなった。
「おぉー魔法だ!」
人形が歓声を上げた。僕はさっきのお返しに″ちょっと君、感心してる場合か?″と嫌味っぽく言いたかったが、いかんせんタイミングが悪い。今は侵入者に集中だ。
魔導ランプに照らされた侵入者はジャックリーズだった。
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次話は一時間後に投稿予定です




