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虹葉高校新聞部です。  作者: 琥珀
三章 タタミ・カコミ
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学園祭は間近

 体育祭の部活リレーで準優勝をとり、新聞部部室にまた一枚賞状が増えた。ガタガタとうるさいコピー機からファンファーレ七十八号が印刷されていた。二学期に入り二度目の発行である。トップ、セカンドは主に体育祭の内容。カコミは約二週間後にある学園祭について、奏が珍しく記事を作成した。

  二学期初の発行は主に夏休みのことやこれからの行事についての内容のファンファーレだった。この短期間で二号も発行することはかなり大変だった。

  ガタガタとうるさく音を立てるコピー機をぼーっと見つめながら嵯峨がぼやく。


 「・・・・・・まあ、何だ、二学期は忙しいんだよ、いつの時代も」

 「はぁ・・・・・・もうこの締切に追われる日々、一ヶ月も夏休みでブランクあるからしんどいなぁ」


  机に突っ伏している奏もモゴモゴと独り言を言った。それもそのはず、夏休み中はのんびりと活動できた。合宿明けも部活はあり、時々部室に部員達は集まっていた。特に取材などの案件も無くのんびりとパソコンに向かっているだけだった。締切も三週間後など、かなり余裕があった。記事作成が早く終わった市来は部室でほとんど活動ではなく長期休暇の課題と戦っていた。嵯峨はゲッターが記事が完成させるまで部室に顔も出さなかった。そんなのんびりとしていた毎日がいきなり以前よりもはるかに忙しくなったのだから、辛い以外の何物でもない。

  死んだような顔をしている嵯峨に向かって香が尋ねた。


 「学園祭って・・・・・・新聞部も何かやるんですか?」

 「え・・・・・・?・・・・・・あああああっ!!そうだ!!学園祭があったんだ!」


  いきなりバンと机を叩いて嵯峨は目を見開いて声を上げた。一同が反射的にビクッとして嵯峨の方に目をやる。嵯峨は腕を組みながら、うろうろと室内を歩く。


 「・・・・・・すっかり忘れていた・・・・・・。新聞部はデッカい壁新聞を作ろうと思っている。去年と同じような感じだ。でも俺達は学園祭明けに七十九号をだしたい。だから色々な有志を回って写真を撮ることが学園祭当日の新聞部の本業だ。クラスの有志を優先してくれて構わん」

 「じゃあ友達と色々有志回っている時にカメラ持っていって適当に撮れば良いってことですか?」

 「そういうことだ。他部活の招待試合とか、ダンスとか軽音とかの公演にも行ってほしい。まあ別に行かなかったら行かなかったで運が悪かったってことで終わる。体育祭の時に来ていたカメラマンがまたいらっしゃるらしいからな」


  新聞部の学園祭はそんなものなのか。というよりもメインになるのは学年やクラスの有志であることは一年生の鈴達にも目に見えていた。ようやく奏が体を起こした。


 「で、嵯峨さん。その壁新聞の完成予定はいつなの?」

 「・・・・・・うーん」

 「栞先輩達が作った去年の壁新聞使うっていうのはどう?どうせみんな来ないからバレないよ、多田ティーも覚えていないだろうし」

 「ダメ、というかそれは無理だ。市来がそんなことを言うだろうからって布良先輩が処分したような気がする」


  それを聞いて市来もさっきまでの奏と同じように顔を机に突っ伏してしまった。しばらく沈黙が流れるとそれを破るかのように、ピンポンパンポーン、と放送のアナウンスが流れた。


 「・・・・・・生徒の呼び出しをします」

 「ありゃ、これ多田ティーの声じゃん」

 「・・・・・・新聞部二年、嵯峨、市来。至急職員室まで来てください」


  嵯峨と市来は二人で顔を見合わせた。それを見て奏がおかしそうに声を上げて笑った。お前何かしたのか、と嵯峨が顔をしかめて市来に尋ねる。市来は首をかしげていた。二人はさっさと部室を出ていってしまった。すると奏はごそごそと箱を漁って、おやつタイムにしようか、と後輩に提案をした。

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