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虹葉高校新聞部です。  作者: 琥珀
二章 セカンド
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奇遇ですね

 奏は嵯峨と二人で行くのが嫌なのか?まあ二人っきりは気まずいか。鈴はうなずいて二人についていった。外へ出た途端蒸し暑い空気に包まれた。


 「もう、多田ティーったら私のこと馬鹿にしすぎじゃない?実際私方向音痴じゃないからね、皆が思ってるほど」

 「まあここをずっと下るだけなんだけどな」


  小さなコンビニに着くと、やはりそこしかコンビニが無いせいなのか、思ったよりも店内には人がいた。鈴達の他にも若い男子集団がいて、皆来るものなんだな、と鈴は思った。奏がジュースやら何やら買い物している間、鈴は店内をウロウロと歩いた。そしてあるものに目がついた。


 「地域版の新聞・・・・・・地元の高校が作ってるんだ・・・・・・」

 「どうした、神江」


  同じく暇そうにしていた嵯峨が何となくやってくる。鈴は貼られている新聞を指さして言った。


 「この新聞、高校生が作ったものらしいんです。地域版って書いてあって・・・・・・地域の事だけの話題を取り上げています。何か他校の新聞部が活動してるの、気になっちゃって」

 「ほう・・・・・・なかなか参考になるな。俺もその気持ち分かるぞ、他校の活動は気にして見る」

 「あの、もしかして新聞部ですか?」


  店内にいた若い男子集団が鈴に話しかけてきた。年は鈴よりは年上に見えたが、高校生のようには見えなかった。鈴が答える前に嵯峨が口を開いた。


 「そうですよ」

 「へえ、奇遇だなぁ。俺達も新聞部なんですよ。その新聞を発行した高校じゃないけどね。というか俺達はここの地元の者じゃないから。でも偶然だね」


  他の男子と目がやたらと合って、鈴は作り笑いをした。ちらりとレジの方を見ると、奏が会計を済ませた所だった。


 「ごめん、二人とも待たせて・・・・・・えっと、この人達は地元の人?」

 「いえいえ。俺達も新聞部だって話をしていただけです。だから、奇遇だなあって」

 「ああ、確かに奇遇ですねぇ」


  そう奏が言ったところで、わざとらしく嵯峨が声を上げて言った。


 「多田ティーが晩飯だから早く来いって。帰ろう」

 「それなら早く戻らなくちゃ、じゃあ」


  早歩きで進む嵯峨に追いつくために奏が小走りで駆け寄る。


 「まだ四時半だけど、本当にご飯?」

 「嘘に決まってるだろう。ああいうのは絡むと厄介だ」


  夕食の時間になり食堂に向かうと、テーブルには既に準備されていた。部活の合宿というと自炊というイメージはあるが。長旅でみんな顔が疲れているように見えた。揃っていただきます、と言ってそれぞれ食べ始める。


 「嵯峨っち、明日の予定は」

 「ああ、明日はグループ行動を行う」

 「グループ行動って、部員六人しか居ないけど?!」

 「方方回って、それぞれがスクープだと思うものを見つける。全員で回ってもあまり面白くはない。だから二人組を組んで行く」


  半分話を聞いていない奏は容赦なく刺身を皿に取っていく。それを嵯峨は見ると一度話を中断して自分の食べたいネタを奏に取られる前に取った。それを見て香がくすっと笑った。どうやってそのペアは決めるの、と市来が尋ねた。


 「二年と一年でそれぞれグッチョッパーをする」

 「うわぁもうこれ当たり外れの先輩あるんじゃないって感じ」

 「ええ、それ本当冗談じゃ済まないかも」


  あっという間にペアは決定した。嵯峨と隼、奏と香、そして鈴は市来とペアになった。午前から出発し、昼食も各自とって夕方ここへ帰宅。という計画らしい。鈴と市来だけ男女のペアではあったが、食事ならこの前も放課後一緒に食べたし、多分大丈夫だろう。


 「鈴ちゃんよろしくねー」

 「はい、宜しくお願いします、市来先輩」

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