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Exceed  作者: 中年
2/5

おっさん森の中

1日おき更新位を目安に書いてみる

いつもと変わらない日常だった。

少なくとも、今日までは。


地元の中小企業に勤めて数年。

それなりに仕事も軌道に乗ってきたこの頃。


いつも通り、出社。営業成績のことで小言を貰いつつ、営業先の確認。

アポの最初は顔なじみの所だ。

前回勧めた商品の詳細説明、上手くいけば契約がゲット出来そうだ。


オンボロ営業者で、出かける。営業先の会社の駐車場で、資料の最終確認。ミラーで身嗜みのチェック。

うん。普通のおっさんだ。

さて、お仕事頑張ろうかね。


車から出て、会社の入り口へ。自動ドアが開いて、さぁ頑張ろうと気合を入れて入った瞬間。

















―――森の中に居た。
































「・・・・・・・・・は?」




まったくもって意味不明。

営業先のドアを過ぎたら森の中って・・・これは現実か?

思わず頬を抓る。


「痛い・・・」


残念ながら突然気絶して夢を見ているわけではないらしい。

そうだ、入ってきたドアがあるじゃないか。俺はまだ現実感が無い思考でそう考える。

後ろを振り返る。


「・・・・・・・・・あー」


入ってきたはずの自動ドアは影も形も無い。ただ、木が見える範囲にあるだけだ。

これは認めざるを得ない。

痛みのある幻覚なら話は別だろうが。危ない薬を使ったこともないから。

近くの木に触れてみる。特に変わった様子も無い。残念ながら木の種類なんて知らないから、これがなんの木なのか分からない。

とりあえず、この状況をどうにかしなければならないが、手段は少ない。

そもそも営業先に出かけたままの格好だ。着ているのは、少しくたびれたスーツに革靴。手提げ鞄に入っているのは営業先に渡す資料や携帯電話。

そうだ。携帯があるなら、


「・・・ダメか」


一縷の望みをかけて携帯を見るが、無情に圏外の二文字。

こうなると本格的に打つ手が無くなる。

さて、どうしたものか。

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