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17『兄弟の会』強制発足

兄が語ります。

私には妹がいる。私と違って騎士の血が強く出て、現在は王宮で護衛騎士を務めている。立派になって兄は嬉しい……のだが、わが身を振り返ると少々、情けなさが……いや、自分の職務をがんばろう。それが私の生きる道、子爵家を継ぎ次世代へと渡せるといいなぁ


絶賛彼女募集中なのですが、貴族は貴族と結婚するのが望ましいので、なかなか出会いがありません。なぜなら私は体力的に非常に弱く騎士の血を引いたのが嘘に見えるほど、貧弱ひょろひょろ系。王宮へ務め有事の際に出動する中級・上級騎士にもなれず、主に土木作業をする兵士にもなれなかった。圧倒的な筋力不足


そんなひょろひょろ系騎士は、町の詰め所に待機し書類仕事をしたり、有事の際出動してきた騎士様の道案内や食事のお世話をしたり、町の皆さんの愚痴を聞いたりする地域密着型騎士


その名も警護騎士と言う






ある日妹が婚約するにあたり、あちらの姉兄弟と食事でもしようということになった。妹と共に約束の店に行くと、凄く大柄な男が3人リザーブ席で待っていた。……あれ?姉・弟・弟の3人姉弟と聞いていたのだけど、あの中の誰かが女性なのか!?


そんな訳なかった。大柄の男の陰から小さく可憐な少女がひょっこりと顔を出し、笑顔で私たち兄妹を手招きしたのだった


「初めまして、見習いちゃんのお兄様と言うことは、私にとってもお兄様です。私、長子だったもので、お兄様が出来てとても嬉しいですわ。末永くよろしくお願いいたします」


あちらの姉君がそう挨拶をしてくれる。彼女は小柄で可憐な未来の侯爵夫人で、旦那様である王宮厨房長と共に来て下さった。私はひきつった笑顔でこちらこそよろしくおねがいいたしますと、たどたどしく答えた……いや、だって、姉君ですよね?小っちゃくない?


妹の旦那(予定)は天をつくような大男だった。おぉう体格差。


彼の姉?妹?いや娘だと言っても差支えない(あるけど)ほどの可憐なお嬢さんな姉君。そしてその夫君である厨房長も、妹の旦那(予定)よりかは小さいけど世間一般的にみると充分大柄な人。大変そうだ、夜的に……ヤバい泣きそう


そして妹の旦那(予定)の弟君とその嫁(予定)にも挨拶をする。こちらの女性も大柄ーズに隠れて見えなかったが、しっかりと参加していたのだった


それにしても何故か体格差カップルばかりだ、悔しくなんかないぞ。私は普通のお嫁さんが欲しいよ。ちッ!!と心の中で舌打ちしてしまったのは、許してほしい。ひがんでます……うぅ



楽しい食事会が終わり、またいずれ……なんて社交辞令を言って帰宅。今日は妹も屋敷の方へ帰るので、2人でとぼとぼと歩いて行く。貧乏子爵家だから馬車も馬も象もいないのだ、あ、象は冗談ですよ。あまりにもデカい人たちばかり見ていたから、連想的に出てきただけです、すいません


私は妹に小声で話しかける


「すげえデカい弟が3人できるって、ハードル高くないかな、妹よ?」

「小さめの妹が2人できるのですから、トントンですね」

「トントンで済ましていい問題かな……それに姉君は私の義妹になるのかな、普通義姉じゃない?」

「義姉君がそう言ってくださっているのだから、それでいいと思うよ」


妹は王冠の女神様から魔法属性を賜っている、その名も『巨根専用』と言うエロ系ギフトだ。女の子なのにえらい字面のギフトを賜っちゃったなぁ、なんて将来を心配していたのだけれど。なんだか結局納まるところに納まった妹


おめでとう、万感の思いを込めたらびっくりするほど妹の心に響いたらしい、ありがとうと満面の笑顔を見せてくれた





後日、社交辞令は社交辞令ではなくなってしまった。数週間後、王宮から召喚状が届いたのだ。なんじゃこりゃと、びくびくしながら両親と共に開封。差出人は宰相府……何故そんな凄いところから召喚!?


そう思っていたら妹の旦那(予定)の勤め先だった。あぁ、びっくりした……


召喚状の内容はといえば、お互いあまりにも職種が違いすぎるので、折角義兄弟となったのに中々交流できないのは残念。せめて男同士で飲む機会を作りたいという事で発足した、『兄弟の会』への強制参加状だった


そこまでしてくれなくてもいいのだけどなぁ、と思いつつ妹を大切に想ってくれているのだろう。家族を大事にしてくれるのは、ありがたいんですけどね。わざわざ登城申請までして王宮に呼び出したのに、なぜに食堂(・・)で飲みって……城の規律的によろしいんですかね!?


……そしてデカい義兄弟3人に囲まれる私、なんだろうこのカツアゲ感?






私は正常な感覚の持ち主だったらしい、周りの人もそう思っていたことをのちに妹から聞いたのだった。でも


「先程、厨房長と三つ子兄と三つ子弟が、ひょろい男をカツアゲしていたぞ?」


って酷くない?ひょろいのは自覚しているけど。しかもまさかの第2王女殿下からの情報、妹はお仕えしている方からの残念な身内情報に思わず膝から崩れ落ちたとの事。ごめん、妹。

兄はいわゆる交番勤務のお巡りさんと役所の手続きをしてくれる人を足して2で割った様な役職です。庶民の皆さんからは、親切丁寧で、とても慕われていたりするのです。

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