12ー3 決着 神と人
「てめえはもう絶対許さねえ!」
十路の渾身の一撃が神に炸裂する。
「…ごふっ!」
「まだだ俺の怒りはこんなもんじゃねぇ」
神に間髪入れずに連打を浴びせる。
「おおおおおおお!」
「…ごっ!ぐっ!がっ!」
「消えろ!神!」
最後の一撃で神が吹っ飛ぶ。
「がはっ!」
衝突により天界が揺れる。
『どうしたそんなものか成り上がりの神は』
十路の声にノイズが混じる。
頭には角が生えている。
『うおおおおおおおおおおお!』
(小僧の中の鬼が目覚めたか…厄介な)
「人間!貴様は鬼に堕ちたようだな!一思いに消してやる」
先程アラストールを葬った槍を取り出す。
「今度こそ死ね人間!」
十路に向けて投擲する。
『あ?』
目の前に迫っている。
『ああああああ』
槍を掴む。
「槍を掴むだと!?」
持ちかえ投げ返す。
「なっ!?うおああああああ」
神のところで爆発する。
「なんだあの人間の力は!?」
『ううううう…があああああ!!!』
咆哮による衝撃波により動くことができない。
「くうううう」
動けないところに顎を打ち抜く。
「ぐうううう」
『があああああ』
がら空きになった腹を無数の魔力の拳が攻撃する。
「ぐほあ!」
十路の精神…
「アラストールの仇を伐つ!神を倒す!」
『そうだもっと怒れ憎めそれが我の力となる』
暗いところに堕ちて行った。
「チイィィィィィィ厄介なやつだ」
拳撃の中からどうにか逃れた神が舌打ちしながら叫ぶ。
『グルルルルルル…KyshaaGyaaa』
もはや人間ではない。
「哀れな人間よ」
地上…
「お母さん大丈夫?!」
地上で槍を打ち落としている十路一家。
「カナは?」
「問題ないけど今カナって」
「私たちの娘なんだから呼び捨てにしてもかまわないよね!」
「うん!」
「もう一踏ん張り!」
ミッシェルは空を見上げる。
「十路…頑張ってよ」
ルーグ…
「この野郎!」
カイと神の一団との戦い。
「プロミネンス」
大半を焼き去る。
「十路…お前もどこかで戦ってるんだな
負けんなよ親友」
十路の精神…
「このままじゃダメだな」
『そうだもっと怒れ憎め』
「…バレ」
何処かから声が聞こえる。
「…ンバレ」
だんだん大きくなる。
「頑張れ!」
「負けんな!」
「お前が希望だ!」
人びとの声が聞こえる。
「俺は…」
『こんなものはまやかしだ忘れろ』
「十路」
「アラストール?」
「俺の言葉を思い出せ」
光が駆け巡る。
「うおおおおおおおおおおお!」
「神!俺の力でてめえを倒す」
「貴様鬼を…!」
「地上のみんなが俺に力をくれた」
(人がこの一人の人間に明日への願いを込めたことで
一つの魔法が発現したのか!?)
「アラストールは最後に俺に言葉を残した
俺はひとりじゃねえってな」
「それがどうした!一人にして消してやるぞ!!!」
「ぬあああああ!!」
神の顔面に一撃。
「人は必ず一人じゃねぇ!生きているうちに出会った全ての人間と繋がってより良い未来へ手を伸ばそうとしてる」
「その繋がった結果はなんだ戦争か!奪うことしか出来んではないか!」
神の反撃。
「奪ってしか手に入れられないものそれは今の俺達と何も違わねえ
だからこそ皆で明日を掴むために今必死になってるんだろうがーーーー!」
十路の刀に光が灯る。
「見ろ神!これが皆が思いを込めた結晶だ
破神刀-劉備だ」
「神の一撃で人の思いは砕け散る!神槍ブリューナク」
北欧神話におけるオーディンの武器とされる最強の槍だ。
「砕け散れ人間!」
「人の思いを知れ!神!」
神と人の攻撃が衝突する。
天界が揺れた。
空が裂ける。
「十路…」
どちらかが立ち上がる。
「残念だな人間!」
神だ。
「お前の…」
神はその場に倒れた。
「勝ちだ」
決着。そして後二回で物語は70回最終回となります。
頑張っていきます。




