1ー5カトラスの村
「ぐぁーあふわぁ」
十路は夜通し、ドラゴンの説明を聞いてこの世界の常識をいくつか知った。
この世界は何処でも通貨が同じなのだそうだ。日本もそうすればいいのに。
二つ目はギルドがあること
三つ目は俺の体にあの黒龍を宿して(吸収して同化)してしまったようだ。
あとは、そのつど黒龍(名前ないの不便だから俺がかってにつける予定)が教えてくれるそうだ。
そんなことがあったおかげで凄まじく眠れなかったのだ。
十路は、仕方なく目を覚ますべく台所へと歩いた。
するとクラッドが挨拶をしてくるので十路も返し、
朝食をとることにした。
食べ終わった頃にクラッドは、これからどうするのか聞いてきた。
「そういや考えてなかったな」
「そうかなら隣の街にいけばいいあそこはギルドもある」
「どのくらいのとこなんだ?」
「馬車で三時間のとこだ」
三時間!?それで隣?そんな馬鹿な
そこで龍の声が聞こえる
「貴様はおれの加護がついてるから翔べる。だから一時間てとこだ」
おおそりゃいい
「クラッドそこは何て街だ?」
「クローダス、王立国家だ」
「わかったそこにいくよ」
十路は準備をして行く事にした。
軽くクラッド一家に別れをいったあとクローダス目指して森を歩き、だれもいなくなったところで飛翔することにした。
「おい!ああそうだ名前ないんだった、う~ん はっ
おい!アラストール」
「だれだそいつは?」
「お前はだよ名前なくて呼びづらいからかってにつけた」
「ガッハハハハハハ」
「お前が名前をおれにつける?いいじゃねぇか
じゃあ俺の名はアラストールだ」
「んで俺を呼んだ理由は?なんだ」
「飛翔のやり方教えてもらってないんだが?」
「あ~そうだったな、その前になにか聞こえやしねぇか?」
たしかに、悲鳴にも似た人の声が聞こえる
「いってみるか」
声の方向へ走る。
近づくにつれて人だかりが見えてきた、その中心にいるのはどうやら少女のようだ。
周りを盗賊に囲われている、そこで助けるべく近くにいた盗賊に思い切り助走をつけたドロップキックをかました。
ちなみにはるか上空から落ちて無傷だったことから、
この男の体は普通ではない。走れば時速60は普通に出る。
先程三時間で驚いていたのは無理だからではなく、距離に驚いていたからである。
そしてそんな蹴り(ドロップキック)をくらった盗賊は
二・三人巻き込んで吹き飛んだ。
「だれだこのやろうなめた真似してくれんなぁオイ!」
リーダー格であろう男(服装からそう判断した)が怒気を込めて聞いてくる。
「少女囲んで舐めた真似はどっちだ?」
「もういい誰でもかまいやしねぇやっちまえ」
いつの時代の決まり文句だよ そう思いながら十路は
一人ずつ無力化していくことにした。
数分後…
十路は全ての盗賊の無力化に成功した。
「おい 大丈夫かお前 名前は?」
少女ひどく怯えた様子で
「わ、わたしは、み、ミッシェル・マグスターです
助かりました」
桃色の髪をした少女だった見たとこ13歳くらいだ。
「俺は百花十路だ。よろしく」
そういうと少女は安心しその場に倒れた。
「十路 このガキには名字があるぞ みたとこ倒れてるのも護衛の冒険者だから商人の子供かもしんねぇな」
「ちゃんと面倒見てやれよあとがたすかるからな」
あいつなんかキャラ変わってね これから相棒って呼んでもいいかもそのほうが面白そう
そんなことよりも周りの死体をどうにかしなければならない。十路は手を合わせて一人ずつ埋めることにした。
ようやく5人の死体を埋めた(数えると5人だった)ところでミッシェルが起きた。
「あれここは?はっ!みんなは」
「みんなちゃんと埋めてきたよ」
「そうですか…すみません危ないところを助けていただき」
「いやいいよ通りかかっただけだし、それにしてもどうする?馬車壊れちゃってるけど」
「えっ?」
振り返ると見事に壊れて馬は言うまでもなく逃げていた。
「うう…どうしよう」
「ミッシェルってどこいくつもりなの?」
「クローダスです」
行き先がいっしょなことに驚いた
「だったら連れてってやるよ」
「えー ここからまだ徒歩だと6時間かかりますよ」
「大丈夫俺翔べるから、でどうする?歩く?」
「翔べるんですか?・・・」
「じゃあ連れてって下さい」
「よしきた」
(おい アラストール飛びかた教えてくれよ)
「簡単だ自分が飛んでるのをイメージしろ飛んだらあとはお前の思い通りだ」
なんか簡単そう
とりあえずやってみる。すると簡単にできた。
こうしてミッシェルを抱えてクローダスへと翔んだ。