10ー3 氷の女王と戦士の女王
朝目が覚めると何かの音がする。
「朝からうるさいな近所迷惑だっての」
二度寝する。
「突撃ーーーーー」
入り口の扉が兵士のタックルで吹き飛ぶ。
「なんだ?」
「百花十路だな」
「そうだけど…この騒ぎはなんだ」
「いっしょに城まで来ていただく」
「はあ?」
「奥方もいっしょにな」
「させっか!」
床を拳で壊し寝てるミッシェルとカナを抱えて逃げる。
「じゃあアディオス」
「隊長逃げられますよ」
「お、追えーー」
急いで十路を追う。
「もう、隊長が余計なことするから」
「急げーーー」
「追い付かねー」
と、この様である。
「わしは不器用なのかな」
「かなりね」
部下にはこの調子で言われる。
「頑張ろう」
この隊長は性格を直すことを決意する。
「うおっ!?まだ追ってきた」
「待て~」
「俺らなんもしてないんだけどな~」
見に覚えが無いのは確かだ。
「むにゃむにゃ十路」
「ミッシェルいい加減おきて!」
「う~んまだ眠いお休み」
「どんだけ寝たりないの!?」
割りと十路より寝るのである。
頑張っても起きないから諦めた。
「どうやって逃げ切るか…」
すると恐ろしい速度で走ってくるのが一人
その者は前方へ回り込み土下座
「十路殿申し訳ないうちの隊長は不器用な方ゆえあんな形になってしまったが、我が国の姫様がそなたを呼んでおられるのだ」
「は?」
「てことは俺がなんかしたわけじゃなく?」
「そなたに来ていただくて」
「なんだそりゃわかった行ってやる」
「忝ない」
「但し、うちの姫様の睡眠の邪魔したら『国を相手も厭わんぞ』」
「承知した」
十路は宿まで飛んでいくことにした。
「恐ろしいお方だ」
飛んでいく十路を眺めて呟く。
宿にミッシェルとカナを寝かせたので城へと呼ばれた。
「女王様、冒険者殿をお連れしました」
「そうか中に入れよ」
扉が開く。
「初めまして百花十路我はこのスノウの女王シヴ」
「初めまして自己紹介はいらないなシヴといえば氷の女王と言われるやつだな」
「いかにも、そしてそなたがここに来てくれることもわかっていた」
「おかしいなシヴは氷の女王で予知能力なんていうのはなかったはずだが?」
「さてどうじゃろうの?」
不気味に笑う。
「そんでおれに話とは?」
「おおそうであった」
「忘れないで欲しかったな」
「実はここ数ヶ月街が凍りついておっての」
「ああ俺も見た」
「この現象は本来は我が止めねばならんのだが、少し問題が発生しての」
「問題?」
「実はこの現象へ毎年起こるのじゃがいつもであれば我がお祈りでもすれば止まるのじゃが、今年は止まらんそれによって民の心も凍りついて活気がなくなった」
「そこで!」
十路を指差す。
「そなたにうちの兵士どもと試合をしてもらいたいのじゃ」
「試合?」
「そう、試合をやってもらい民の心を熱くたぎらせて欲しいのじゃ」
「それで街の氷は溶けるのか」
「恐らく」
「よし引き受けた」
「感謝する」
「但し、殺しは御法度だ」
「良かろう、では三日後の朝 闘技練習場にて行う」
宿にミッシェルとカナはさすがに起きて起きていた。
「あれ~十路どこいってたの?」
「なんか女王様とこ連れてかれて兵士と試合してほしいと頼まれた」
割りとかいつまんで説明
「あれ?私たちが寝てる間に一人でいって一人で引き受けてきたの」
「うんそう」
「この、バカ十路!なんかあるときは事前に知らせるよねしかもなに?兵士と試合?そういうことに首突っ込む癖なんなの?心配かけたいだけなの?」
頬をぐりぐりしながら罵倒してくる。
「カナ~」
娘に助けを求める。
「…プイッ」
見放された。
「悪かった次からちゃんと言うから」
「それはいいけど日はいつなの」
「三日後」
「それまでどうするの?」
「家族で魔法訓練」
「十路~なんで急に~?」
「俺がいないときに家族を守るのはミッシェルだ、 だからヴァルキリーを自由に使えるようにしてもらう」
「わかった」
「じゃあヴァルキリーを出してくれ」
「ところで十路魔力どうやってだすの」
ゴテッ
思わずずっこける。
「じゃあまず魔力だすところからな」
「手のひらに力を集めてみろ」
「んぐぐぐぐぐ」
手のひらに魔力の玉が生まれる。
「よしよしもう少し大きくしてみよう」
飲み込みが早いのか直ぐ出来た。
「じゃあミッシェルこれぐらいにしてくれ」
巨大な岩みたいになっている。
「んんんんん」
同じだけ魔力があったようで直ぐ同じになった。
「よ~しもういいかな…」
「お父さ~ん私も出来た~」
「え?」
見ると十路たちのを飲み込むレベルの巨大な玉が出来上がっている。
「「うわお!」」
驚きようが半端ない。
「カナ凄いな」
「えへへ」
最近カナが明るくなってきたな
この二人に囲まれているのだ当然だろう。
「ミッシェル次の段階だ今度こそヴァルキリーを出してくれ」
「女騎士ヴァルキリー」
魔力が現れる。
「ミッシェルそれを人型にしていくんだ」
魔力のコントロール、これこそが重要なのだ。
「んぐぐぐぐぐ」
魔力が消し飛ぶ。
「キャッ!」
反動でこける。
「大丈夫か」
「平気もう一回」
「ミッシェルリラックスしよう」
「ねえねえお父さんお母さん出来た!」
「「え?」」
「私も出来た」
「「うそーん」」
「堕天使ルシファー」
「か、カナ凄いな」
声が上擦っている。
うちの家族は魔巣か!?
「やっぱりガキにまででやがったか」
(あ~うんそうね)
「お前の家族は魔巣か」
(言葉もない)
アラストールには皮肉を言われる始末である。
「ミッシェルいけるか」
「女騎士ヴァルキリー」
今度はさっきより具現化が早い。
「良いぞ」
何故かヴァルキリーが姿を変えていく。
ん?これはもしや
ヴァルキリーの兜は冠に鎧はローブに変わる。
「女王ヴァルキリー」
本物の姫様なっちゃった
「十路出来た~」
「やったなミッシェル」
「どうしたの元気ないけど」
「いや今日1日で疲れた」
妻と娘がものすごい進化の形をとったのだ無理はない。
「宿帰ろ」
疲れた足取りで大喜びの姫様をみてさらにため息をつき宿へと帰る。
ちょっと疲れますね
次回予告に重みがないですがやります。
十路「次は俺VS王国だ」
ミッシェル「むにゃむにゃ」
十路「また寝てんの!?」
「まあミッシェル寝てるから調子出ないけど
そんなわけだよろしく」
ミッシェル「十路頑張ってむにゃむにゃ」
十路「まだ寝てる…」




