8ー3龍の墓場の死闘
「ぬ、ぬおおおおお」
白龍の驚きの声は炎の中に消えた。
「どうだ」
「ぐううう…」
(なんだこの人間は?我の力を凌駕しその上兄者のブレスを吐くなど)
「どうした?そんなもんか?」
「調子にのるなあああああ人間風情がああああああ」
白龍の咆哮は地鳴りと地割れを引き起こした。
「貴様は生かしてはおかん、今この場で殺す」
「こいよマザコン龍」
この一声で白龍の自制心は失われた。
「消えろ人間
白龍の極光ーー!」
「マズイ後ろには石碑が
ダークエンドウォール」
闇の壁が白龍のブレスを止める。
「しゅ、守備範囲すげえ」
これは石碑のなかのドラゴンの声
「黒龍の豪炎!」
今度は黒い炎が白龍を襲う。
「やられるか!」
「白龍の極炎光」
最大級の威力であった。
「なに!?ちくしょう離脱だ」
ブレスをやめそのまま離脱
「やってくれたなこっから反撃…」
その先の言葉は続かなかった。
「な?ごふっ」
代わりに出たのは臓器がまるごと出たのではないかという量の血の塊だ。
見れば腹部に大きな爪が刺さっているではないか
十路はその場に倒れた。
「ハッハッハッ脆いのう人間」
「十路!しっかりしろ十路!」
「あれ?俺死んだのか」
【お前はこんなところで死ぬのか】
「誰だ?」
【我が主】
十路は起き上がって見る。
【我はオーガ】
【私が力を貸しましょう】
十路は闇に落ちていった。
「路…十路!しっかりしろ」
ドクン ドクン
本来死んでいるはずの十路の体が脈を打つ。
「うううううううううう」
「な、何故だ何故生きている」
体の穴がふさがって背中からは鬼が実体化してあらわれている。
「まあいいもう一度消せばよいのだからな」
「白龍の極炎光ー」
「う、あ、ああああああ!」
声の圧力でブレスを消し飛ばす
「何故だこんな人間風情にぃぃぃぃぃ」
白龍はアラストールと同じように頭部を殴られて敗北する。
勝負は就いたがそれどころではない十路が世界を滅ぼす存在に成りかねないのだ
「アアアアアアアア」
十路を中心に地面に罅が入り大気に圧力が掛かる。
「十路!いい加減目え覚ませ」
「ああ、このまま皆終わるんだ」
【我に任せよ】
「任してもいいかな」
「この馬鹿十路ーー」
「ミッシェル!?」
「十路は皆のいる世界を壊す気なの?!」
「そんなつもりねえよ」
「だったら立ってよ」
「ああそうだないつまでも寝てちゃ駄目だな」
「うおおおおおおおおおお」
その声を最後に十路の動きが止まる。
「おい、十路」
「ん?あれなんだこれ白龍倒してる」
「はあ~」
そんな十路の心配など一切しないのがアラストール
アラストールは白龍のそばまで歩いていき
「おい、白龍生きているだろ」
「なんだ兄者」
「全くてめえは馬鹿だな」
「我はなき父黄龍がいなくなってから親子が離れていくさまが我慢ならなかった
母上までなくした後のあの兄者と揉めた谷でのことも我は本意ではないのだ」
「てめえはやっぱり馬鹿だな
いいかよく聞け、龍だって生きているだから死ぬ、それは決まってる
家族は、世界を壊してまで手にするものか?2000年も生きててわからねえは、ねえよな」
『黒龍のいう通りです』
「母上」
『白龍、あなたは優しいですが周りが見えなくなるのがあなたの欠点です、まずは自分を見つめ直してきなさい』
ものすごい親らしい怒り方してる
「はい、精進して参ります」
しかも素直
『百花十路さん此度はありがとうございました』
「いや別に大したことしてねえんだけど」
『我が子黒龍と仲良くしてあげて下さい』
「余計なことは言うんじゃねえ」
しばらくして空から声がする。
「十路ーー」
「ミッシェルーー」
「大丈夫だったって血塗れじゃない」
「大丈夫だから」
「いやダメ絶対安静」
と、こんな風に白龍決戦編は幕を閉じた。
「じゃあなアラストールの母さん」
一声そう言って墓場の草原をあとにする。
『百花十路』
『どうしたの?』
『あの者ならばあれを止められるかもしれぬな』
『そうね、なんたって私たちの息子の友達だもの』
『それよりあのいっしょの娘のほうが心配だの』
『あの娘の魔力がな…』
『それもきっとあの子たちならなんとかなるわよ』
『そうだな』
石碑の龍の会話。
龍の墓場の死闘編は此処までです。
そして、次から新章&祝50回にございます
どんな50回にするかなにも考えておりません。
そんな期待と不安の次回予告です。
十路「ミッシェル次で50回になるんだって」
ミッシェル「作者何も考えてないみたいだよ」
作者「ヒグッ!」
十路ミッシェル「まっなんとかなるよね」
作者「な、なんとか頑張ります!」




