赫赫ノ夜、或イハ黎明ノ咆哮
赫赫たる焔、胸裏に燃ゆ
燦爛たる夢、誰が為に咲く
玻璃を蹴破り
虚空を翔ける
脈打つ都市
咽ぶ鼓動
嗤え、天命
我、未だ朽ちず
朧なる月
嘲るように
「生き様など、所詮は泡沫」と
されど我が魂
燈は刹那の煌めき
疾れ、無明を裂いて
吼えよ、黎明を穿つまで
鵺の声
耳朶を裂き
慟哭すら
詩に変えて
この身、朽ちるとも
嗚呼、爆ぜよ
この夜を我が咆哮で
燠火を孕みし胸臆
未明に吼ゆるは、我が咆哮か
燼を踏みしめ、 赫き軌跡を刻むは
誰が為の疾走ぞ
刹那、時雨に濡れし瞳——瞬きの間に、世界は反転す
「生きよ」と
誰かが囁いた気がした
朱に染まりし空、未完の詩篇を裂きながら
我は焔となりて黎明を穿つ