伝説の勇者の伝説(アニメ版)フル視聴感想
そして、伝説はまだ続く
という訳で同時視聴の感想なんかを書こうかと思ったわけですよ。
いや、せっかく書く用の場所を用意したのに更新しろって話です。
というか、自分の原点の一つでもあるんだから、はよ取り上げなさいって訳ですが。
とよた瑣織先生をママに持つVなんでしょ。
さて、今回伝勇伝が再開するとの報を聞きまして、(盛り上げやサーバーの活性化も兼ねて)同時視聴という形で観た訳ですが、一言で申すと思ったより出来が良かったなっていうのが率直な感想です。
だいぶ昔の記憶でしたので、観た記憶はうっすらありましたし、伝勇伝自体もストーリーとしては忘れてはいませんでした。
その上で見返したのですが、伝勇伝のストーリーとしては間違えなくちゃんと終えていたし、きちんとまとまっており、作画もそんなに悪くなかったよなという感想です。
今話題の原作無視なんて物もほぼなく、ファンとして観ると満足いくアニメだったのかなって思います
『伝勇伝』を知らない人向けに軽く説明すると
『伝説の勇者の伝説』自体は、2002年2月~富士見ファンタジア文庫で刊行されているラノベです。
作者は鏡貴也先生、イラストはとよた瑣織先生。
主人公のライナ・リュートとフェリス・エリスが王様シオン・アスタールの指示で『勇者の遺物』と呼ばれる兵器を探しに旅に出るといった流れで始まるファンタジーコメディ系のラノベです。
本編は『伝説の勇者の伝説(以下伝勇伝)』、『大伝説の勇者の伝説(以下大伝勇伝)』
外伝に『とりあえず勇者の伝説(以下とり伝)』、『堕ちた勇者の伝説(以下堕ち伝)』
とあり、既刊は47巻もあります、長い。
詳しくはwikiでも見てください(ぶん投げ)
と、今コメディと書きましたが実際コメディ調なのは、『伝勇伝』と『とり伝』位で『大伝勇伝』と『堕ち伝』はあんまりコメディではないですが。
ストーリーの流れとしては、『伝勇伝』、『とり伝』、『堕ち伝』がほぼ平行して進み、『大伝勇伝』で全員終結といった流れです。
『伝勇伝』がメインストーリー、『とり伝』がコメディメインの合間の話、『堕ち伝』は伝勇伝の裏でシオンが何していたのかを描くといった流れです。
さて、アニメ本編の話に戻りましょう
今回視聴したアニメ版ですが、2010年7月より12月に放映されたものでタイミング的に『大伝勇伝』が7巻位まで出た時に放映された物ですね。
その時の評価としては、正直全体としては、いまいちだが、評価は何故か高い様だったようです。でんでん現象なんて名前が付いている様に信者は観るが新規はあまり見ないといった状況だったそうです。
自分としても、ほぼ同意ですね。
正直あれ単体で観るとストーリーとしては、全貌がよく分からないですから。
アニメ全体の流れとしては、一話で一応どんな話だよって教える様な形でその後、過去編から始まり本編が続き、『伝勇伝』の終わりまでが描かれるという形でした。
しかし、上でも書きましたが、あくまで伝勇伝そのものは、『とり伝』、『堕ち伝』で補足されて初めて全体が分かる構成になっています。
とはいえ、単体でも正直破綻しないストーリーにはなっており、小説原作は終わった状態でのアニメ化なので特段違和感はなかったのですが、ではなぜウケなかったのかとなるとこれが難しい。
なんとなく憶測とはなりますが、いくつか挙げるのであれば。
①初見の求めるものではないのかもしれない
伝説、勇者と題名だけを読むと何か王道ファンタジー、勇者が出てきてモンスターを倒すやがて、伝説に至るというなんて事がイメージされます。
ですが、出てくるのが魔法使い。しかも、なんか兵器が出てきてもそれを壊すでもなく、逃げて放置するだけ。正直それだけ観ると期待の物じゃないのかもしれません。
モンスターも出ませんし。
②グロイ&キャラが大量にしぬ
単純にグロ忌避はありそうかもしれないです。10年位前から人の動きが変わってないとすると、3話切りというのがよくあります。3話まで観て続きを観るかというムーブですが、3話ってちょうどアルファスティグマの暴走&大量殺戮に今までメインかなって思ったキャラが一気に亡くなるってストーリーなんですが、映像化されると中々グロイですよね、あれ
だいぶ規制はされていましたが、キャラが一気に亡くなるのも併せて衝撃は大きいかと
小説版では絵が無いですから、ストーリーとしては知っていても中々衝撃的ですからね
③映像が地味
別に作画が悪い訳ではないです。ただ、派手なアクションがある訳じゃないのでどうしても地味に見えてしまうんです。
ライナの魔法も稲光がメインで他はあまり出ない。悪意の精獣使っても早いだけだし、紅蓮も範囲魔法とかいいつつ、あんま広がらないし使わない。
フェリスは多少動きますが、それでも全体は旅行なので時々戦闘での動きがある位なので全体としてみると派手さはやはりないかなって感じです。
とまあ、自分が感じるだけでもこんな感じなので、やはり初見は難しい部分はあるのかもしれないです。
でも、ストーリーやキャラの絡み好きな方は、アニメで嵌ったんじゃないかなって思います。
やっぱり、魅力的なんですよね、伝勇伝って。
何故かって、やっぱりこのお話は『愛』であり、群像劇なんですよ。そこに尽きるかと。
登場人物がそれぞれ愛を持って行動して、それぞれ自分の好きな人、好きな世界を守るために動いている、それの結果がどうであれ……。
名ありのキャラは殆どそんな感じです。
ライナも、フェリスもシオンもキファ、ミルク、それこそ、フロワードだって。
そして、きちんとした世界観
主人公のライナ視点で観ると突然豹変したシオンですが、そこにはきちんと意味があり、それこそが『伝勇伝』の裏の『堕ち伝』でありアニメでは描けなかった部分でもあります。
というか、この群像劇の正体は運命に翻弄される人々がそれでも誰かの為に抗うって流れですから。
さて、そんな伝勇伝ですが、ようやく最終巻に向けて動くとの事
3/19にドラマガで大々的に特集&書き下ろしがあり、そして続きが描かれるとのことです。
一ファンとしては、こうやって盛り上げつつ、続きをたのしみにして、きちんと終わる事を祈るのみであります。
大団円となるのか、はたまた、コロシあって終わるのか
座して待て!!
なんか回収されてない伏線が大量にあってめっちゃ分厚い単行本になったりして